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Service Cloud Voice について学ぶ

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Service Cloud Voice とは何かを説明する。
  • Service Cloud Voice の主な利点を説明する。
  • Service Cloud Voice と コンピューターテレフォニーインテグレーション (CTI) の相違点について説明する。

Service Cloud Voice とは?

多くの企業と同様、Ursa Major Solar はお客様に電話サポートを提供しています。デジタルエンゲージメントの高まりや、お客様が企業に連絡する際に平均 10 種類のチャネルを使用するという事実があっても、93% のお客様は電話を手に取って問い合わせをします。

その点を考慮して、Ursa Major Solar の CEO である Sita Nagappan-Alvarez は、お客様とサポートエージェントの双方にとって電話サポートエクスペリエンスを向上させる方法はないかと考えています。PwC レポート「Future of CX (Customer Experience) (CX (カスタマーエクスペリエンス) の未来)」によると、80% のお客様が、良いサービスにはスピードと利便性が最も重要だと考えています。Sita は、電話でより優れたサービスを提供するためのより迅速な方法を求めています。また、お客様から電話が掛かってきたときに、テクノロジーではなくお客様に集中できるように、エージェントが必要とする顧客データや生産性向上のためのツールをすべて揃え、エージェントが使用できるようにしたいとも考えています。Sita にとって、比類のないサービスを提供することは、非常に優れたソーラーパネルを作成することと同じくらいビジネスにとって重要なのです。Sita は、優秀なシステム管理者である Maria Jimenez に助けを求めます。

Maria は Service Cloud Voice についてよく耳にしていました。Maria は少し前に Lightning Experience のコールセンターインテグレーションを設定していましたが、Service Cloud Voice がサービスコンソールの機能であり、次のような高度な機能が用意されていることも学んでいました。

  • スーパーバイザーは、通話、通話分析、エージェントのパフォーマンスをオムニチャネルでリアルタイムで参照できる。
  • テレフォニー、顧客データ、デジタルチャネルを統合してすべてを 1 つのプラットフォーム、つまり Service Cloud プラットフォームに表示できる。
  • クリック操作やデータ入力とラップアップタスクを減らし、エージェントの生産性を高め、通話時間を短縮する。
  • コードを使用せずにすばやく電話チャネルを実装する。
  • 使用するテレフォニーシステムを選択できる。
  • 音声トランスクリプトを使用して、人工知能 (AI) による次のステップのおすすめを表示できる。

上記の機能は、Sita にとって信じられないほど優れた機能です。ですが、Sita はサービスチームの既存のコンソールやデジタルエンゲージメントツールとどのように連動するのだろうかと疑問に思っています。

Service Cloud Voice とサービスコンソール

他のチャネルと同様に、Service Cloud Voice はサービスコンソールに表示されるため、エージェントは各顧客とその要求の全体像を把握できます。このコンソールはバーチャルヘルプデスクのようなもので、サービスチームのメンバーまたは社内の従業員は各顧客とそのケースに加えて、デジタルで行われた会話もパーソナライズしたビューで確認できます。これにより、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する体制を全員が整えることができます。

複数のデジタルエンゲージメントチャネルを表示しているコンソール。

サービスエージェントは、Service Cloud Voice を使用して、音声通話やコンソールに追加された他のデジタルチャネル (メール、チャットボット、Web チャット、ソーシャルメディア、オンラインコミュニティ、SMS メッセージングなど) から顧客情報を取得します。エージェントはこのデータを使用して、お客様がどこにいても、お客様の質問に答え、すばらしいカスタマーエクスペリエンスを提供します。Service Cloud Einstein は、リアルタイムのトランスクリプト (文字起こし) を使用して会話を分析し、エージェントに適切なナレッジ記事と次のアクションを表示します。スーパーバイザーは、すべての会話をリアルタイムで参照して問題をトリアージし、ヒントやトレーニングを提供できます。Maria のようなシステム管理者は、いつでも簡単にコンソールからデジタルエンゲージメントツールを追加したり削除したりすることができます。エージェントは、複数のチャネルと顧客のケースを同時に処理し、全員を満足させることができます

コンソールと Voice を組み合わせることにより、効率的な合理化された環境がエージェントに提供されます。テレフォニー、デジタルで行われた会話、AI、カスタマーリレーション管理 (CRM) データがすべて 1 つの場所に集約されます。

Voice を使用したコンソールの利点は次のとおりです。

Service Cloud Voice の主要な機能に注目したコンソール。

  1. Salesforce 内のテレフォニー — 電話での会話を画面ではなくコンソール内にネイティブに統合して 1 つのプラットフォームを共有することで、データの取得を容易にし、より優れた通話エクスペリエンスを提供します。
  2. 自動音声トランスクリプト — ケースと他のレコードで人間の音声をリアルタイムでテキストに変換することで、入力や手間を省きます。
  3. 他のチャネルと連携してエージェントへの通話を転送し、作業量を管理するオムニチャネル — エージェントは、単一のオムニチャネルウィジェットにアクセスして、通話やあらゆるインタラクションを最低限の画面数やクリック操作で実行できます。気が散ることもありません。
  4. AI 支援 — 次善アクションと自動ケースラップアップを使用して、エージェントは通話をパーソナライズし、ケースを迅速にクローズできます。

Service Cloud Voice とコンピューターテレフォニーインテグレーションの主な相違点

Service Cloud Voice は Sita にとってすばらしいもののようですが、Ursa Major Solar ではすでに コンピューターテレフォニーインテグレーション (CTI) が使用されているため、Sita は Maria に主な違いを一覧にするように依頼しました。

Service Cloud Voice

コンピューターテレフォニーインテグレーション (CTI)

Service Cloud プラットフォーム用にネイティブに構築されています。Amazon Connect と事前統合されており、標準設定のままで使用できます。AppExchange を利用してパートナーソリューションと簡単に接続することもできます。

通話を有効にするには、各コンピューターにサードパーティのテレフォニーシステムを統合する必要があります。システム管理者は、開発者やパートナーが作成したコンピューターテレフォニーインテグレーション (CTI) パッケージを AppExchange からインストールして、コールセンターを構築します。

データと音声トランスクリプトのシームレスなインテグレーションにより、レコードの自動的入力、AI によるアクションやコンテンツの提案、Analytics を使用した強力なレポートオプションの解除ができます。

画面ポップ、クリック発信、通話情報に基づく一部のデータの記録機能と分析機能が用意されています。

通話制御ツールは 1 つのオムニチャネルウィジェットに統合されており、わずかなクリック操作と画面数ですべてのデジタルおよび電話での会話に簡単にアクセスできます。スーパーバイザーはすべてのデジタルで行われたインタラクションを確認してサポートできます。

通話制御ツールはコンソールのフッターと統合され、他のデジタルでの会話とは分離されています。

自動化とサービス AI を活用して通話を解決します。AI は、リアルタイムの通話トランスクリプトを活用して、次善アクションや知識ベース記事を推奨したり、ワークフローを開始したりします。

AI は、ナレッジ記事、顧客データプロファイルなど、フルサービスプラットフォームを同じ程度には活用できませんでした。

Sita は、Service Cloud Voice には CTI と比較して、いくつかの重要な機能強化が含まれていることを理解しています。ですが、切り替えを行う前に、利点についてもっと知りたいと考えています。

Service Cloud Voice の利点

前述の Service Cloud Voice に関する利点に加えて、Maria は役割別に次の利点を Sita に示します。

役割

利点

エージェント

  • さまざまなシステムやテクノロジー間を移動することなく、サービスの提供に集中できる。
  • 通話制御ツール (ソフトフォン) が組み込まれているため、より迅速かつ簡単に電話に出ることが可能。
  • 通話内容が自動的に取得されるため、メモを入力する時間を節約できる。
  • Voice は他のデジタルチャネルと同様に扱うことができるため、オンボーディングに要する時間を短縮できる。
  • プレゼンス状況を設定して、あらゆる種類のインタラクションを受け入れることができる。
  • 次善アクション、おすすめの返信、ケースラップアップなどの AI を活用して時間を節約し、より適切に応答できる。

スーパーバイザー

  • チャネル全体のすべてのエージェントの状況を 1 か所で参照できる (オムニスーパーバイザー)。
  • 複数の通話トランスクリプトを他のデジタルチャネルと並列してリアルタイムに表示できる。
  • 事後のエージェントトレーニングとコーチングにトランスクリプトと記録を使用できる。
  • 電話での会話をケースと取引先責任者に結びつけることで、データの収集と可視性を改善できる。
  • 通話中にサポートを求めるフラグを有効したエージェントにリアルタイムでサポートを提供できる。
  • リアルタイム通話分析を表示してコンタクトセンター KPI を追跡できる。

システム管理者および IT 担当者

Amazon Connect で Service Cloud Voice を選択した場合

  • すべてのコンタクトセンターのインフラストラクチャを 1 つのベンダーから購入してシステムのさらなる統一を図る。
  • テレフォニーと CRM が、外部連動関係がほとんどない状態で Salesforce の設定に直接組み込まれているため両方を簡単に設定できる。
  • Salesforce のコンタクトセンターに新しいユーザーを迅速に追加できる。
  • テレフォニーに対する支払やサポートをすべて Salesforce から取得できる。

パートナーテレフォニーで Service Cloud Voice を選択した場合

  • 選択したテレフォニーパートナーを使用できる。
  • テレフォニーパートナーが提供する事前構築された管理パッケージを使用して、テレフォニーを設定できる。

このような利点があるため、Sita はサービスチームを Service Cloud Voice にぜひ切り替えたいと考えています。Sita は、次に何をすべきかを Maria に尋ねました。答えは実装を計画するということでした。

リソース

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