倫理バイデザインの概念を取り入れる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 倫理バイデザインの取り組みを始めるために Consequence Scanning をどのように活用できるかを説明する。
- 独自の Consequence Scanning ワークショップを実施する。
ここまでに、企業として技術の倫理的な活用を徹底することの重要性と、その具体的な例を理解しました。次は、倫理バイデザインの文化を醸成し、倫理的な活用の原則を日常業務に組み込むために、個人としてどのように貢献できるかについて説明します。
この単元では、Consequence Scanning と呼ばれるプロセスを学びます。Salesforce では、このプロセスを活用しています。このプロセスにより、企業は商品の意思決定が倫理面に与える潜在的な影響を測定するアプローチを体系化できます。
Consequence Scanning を通じて倫理バイデザインを組み込む
Consequence Scanning は、責任ある技術とイノベーションを推進するために 2015 年に設立された英国のシンクタンク Doteveryone によって開発されました。Salesforce は、Office of Ethical and Humane Use of Technology が主導する取り組みの中で、Doteveryone が作成したフレームワークとプロセスを継続的に導入しています。

画像クレジット: Doteveryone
意図しない結果は主に 6 つのカテゴリに分類されます。Consequence Scanning はこれらを軽減するのに役立ちます。
- テクノロジーの恩恵における不均衡
- 予期しない使用方法
- 信頼の損失
- 環境への影響
- 規範と行動の変化
- 雇用の喪失と社会的変化
Consequence Scanning は、どのようにしてこれらの弱点を特定するのでしょうか? これは意図的に商品開発プロセスに生産的な摩擦を挿入することによって行われます。ここでの生産的な摩擦とは、構築している商品や機能の影響を立ち止まって考えるよう促すチェックポイントのことです。これにより、マイナスの影響や意図しない結果を軽減し、インパクトを生む機会を特定できます。
Consequence Scanning ワークショップを実施する
Consequence Scanning はワークショップ形式で行われます。目的は、商品開発プロセスの中で道徳的な判断を習慣付けることです。私たちがこれを行うのは、自らの価値観に基づいて行動し、お客様やエンドユーザーに対する倫理的リスクを特定、軽減する機能を開発するためです。
Consequence Scanning のフレームワークを凝縮し、実際に適用する中で得たインサイトや工夫を盛り込んだガイドを作成しました。Consequence Scanning ワークショップの開催方法について、このガイドを参照してください。
ワークショップのアジェンダの組み立て方から、チームが新たな視点で考えるための質問まで、以下のようなことをすべて学ぶことができます。
- 「ユーザーにとってのセキュリティ、信頼性、サポート、監視、理解しやすさについて検討したか?」
- 「ウェルビーイングと人間関係にとって、これはどのような意味を持つか?」
- 「世界中の全員がこれを行ったとしたら、自分が活動するコミュニティにどのような影響があるか?」
- 「これは、さまざまな市場や人々のプロフェッショナルな生活にどのような影響を与える可能性があるか?」
ほかの習慣と同様に、倫理的な意識も維持するためには練習が必要です。そうするうちに、自分の選択が与える影響について、自身の信念や思い込みを問い直すことが、ごく自然なことになっていきます。私たちが皆、たとえ 45 分、60 分、あるいは 90 分であっても立ち止まって「もし~だったら?」と考えることで、より多くの人が危害から守られるよう、私たちのシステムや社会を再構築するという重要な取り組みに参加できるようになります。
まとめ
ビジネスは、変革のための強力なプラットフォームになり得ます。Consequence Scanning のようなシンプルな演習から、その力を活用し始めることができます。このモジュールでは、テクノロジーに倫理的かつ人道的な活用を組み込むことの重要性を探り、Salesforce が自社の取り組みの中で示してきた事例を確認し、倫理的かつ人道的なテクノロジー活用を自分の組織に持ち帰る方法を学びました。皆さんの組織でどのような成果が生まれるか、楽しみにしています。さっそく始めましょう!
リソース
- Trailhead: 人工知能の責任ある作成
- 外部サイト: Medium: How to Run a Consequence Scanning Workshop (Consequence Scanning ワークショップの実施方法)