Einstein Search を試す

学習の目的

このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。

パーソナライズ機能を使用して、ユーザーにとって最も重要な結果を提供するしくみを理解する。
日常的な言葉を使用して検索を実行する。
検索から直接アクションを実行する。

パーソナライズされた検索結果の取得

Ben と Kara は、名前に Acme を含むクライアントを多く抱える会社で働いています。(Acme Technologies、Acme Health、Acme Partners など、acme が何であっても非常に一般的に使用されています。)

これまでは、同じ組織内のすべてのユーザーが同じ検索結果を得ていました。そのため、Ben と Kara が Acme で検索すると、まったく同じ検索結果が表示されていました。

ただし、現在は Einstein Search のパーソナライズ機能により、場所、所有権、業界、活動などの属性に基づいて検索結果が並び替えられ、ユーザーごとにこの優先される属性を考慮して結果のリストが表示されるようになりました。

Ben がカリフォルニアに拠点を置き、ここでほとんどの業務を行っているため、場所としてカリフォルニアを含むレコードをより多くクリックする傾向があります。そのため、Ben が Acme を検索すると、たとえ Acme を検索するのが初めてであっても、カリフォルニアにある Acme という会社が上位にリストされた結果が表示されます。Einstein Search では、Ben がカリフォルニアのレコードを操作する傾向があることが理解されているため、場所がカリフォルニアである Acme のレコードがほかのレコードよりも優先して検索結果に並び替えられます。

これは重要なポイントを示しています。Einstein Search ではほかの検索結果は削除されません。Einstein Search では、Ben と最も関連性があると推測されたレコードが上位に表示されますが、すべての関連レコードも一覧表示されます。

Kara が Acme で検索すると、異なる結果セットが表示されます。カリフォルニアではなく、コネティカットの企業が上位に表示されています。これは、Kara がこの場所を拠点としてほとんどの業務を行っているからです。Ben と Kara で異なる検索結果が返されるのは、Einstein によって検索結果がパーソナライズされているためです。

パーソナライズ機能はモバイルにも対応しています。Kara がモバイルデバイスで Acme を検索すると、デスクトップと同じ結果が表示されます。

Einstein Search を利用するために特別なことをする必要はありません。普段と同じように検索すると、Einstein Search が検索結果をパーソナライズします。Einstein Search のパーソナライズとは、最良の検索結果を最上位に表示することだと考えてください。

現在、パーソナライズ機能は取引先、ケース、取引先責任者、リード、商談で利用できます。

自然言語を使用した検索

普段のコミュニケーションは、自然で日常的に使用される話し言葉で行われています。それが同僚や友人、家族と話すための直感的で普通の方法です。ただし、これではコンピューターシステムとのコミュニケーションは困難ですので、コンピューターの言語に合わせる必要があります。検索ボックスに移動して「my closed opportunities in San Francisco (サンフランシスコで完了した自分の商談)」と入力することはできません。検索システムは言葉の意味を理解せず、記号としてしか処理しないからです。

ですが、Einstein Search は一般的な自然言語を理解します。Ben は、自分の意図することを述べて、検索機能に理解させることを望んでいます。これが、自然言語検索の本質であり、意味のないキーワードではなく言葉の意味での検索ということです。つまり、自然とはほぼ人間の言葉です。

たとえば、Ben は特定の商談セット、つまり、カリフォルニア州オークランド市で進行中の自分の商談のみを表示したいと考えています。Einstein Search を使用しないと、Ben は目的の結果を見つけるために何度もクリックしてイライラする時間を過ごし、さらには検索条件を設定したり、「My Open Opportunities in Oakland (オークランドで進行中の自分の商談)」のようなリストビューを作成したりして結果を把握することになるでしょう。

ただし、Einstein Search ではmy open opportunities in Oakland (オークランドで進行中の自分の商談)というフレーズを入力するだけです。これだけで、Einstein Search は Ben が探している結果を正確に返します。Ben のオークランドでの商談はすべて Acme Technologies との商談です。

念のために言いますが、Ben は最小限の作業で検索を実行しました。従来の検索シナリオでは、Ben の独自のリストビューは Einstein Search の検索結果ほど有用ではないかもしれません。

以下に、実行できる自然言語検索の例を紹介します。

過去 4 週間に作成された取引先
先月のテキサスでの新しい Acme の商談
インディアナの自分のチームの取引先
カリフォルニアの Maria の取引先責任者
現在処理中のケース
前四半期のクリーブランドのリード

自然言語検索は現在、取引先、ケース、取引先責任者、商談、リードで機能します。

自然言語検索の詳細と検索例については、この単元の末尾の「リソース」セクションを参照してください。

アクション可能なインスタント結果による作業時間の短縮

パーソナライズ機能によって、Ben の検索結果は彼にとって重要なものだけに絞り込まれました。また、自然言語検索では、Ben は簡単でシンプルな方法で結果を見つけることができます。この機能は非常に便利ですが、Einstein Search はさらに一歩、実際には 2 歩進んでいます。

Ben が名前に Acme という単語が含まれている特定の企業を探しているとします。Ben はその企業がサンフランシスコにあることは知っていますが、正確な名前を思い出せません。検索ボックスに「Acme」と入力し始めると、入力し終わる前でも Einstein Search に推奨検索と Ben が以前に操作したレコードのプレビューが表示され始めます。このプレビューは完全な結果セットではありません。全文検索を実行するには、Ben は Enter キーを押して、自分用にパーソナライズされたすべての結果を表示する必要があります。

Ben は、リスト内のすべての Acme を含む企業をクリックして、目的の会社であるかどうかを確認することができます。ただし、これでは手間も時間もかかり、誤って間違ったレコードを変更すると問題が生じる可能性があります。幸い、Einstein Search には、Ben が目的の Acme という企業を見つけるためのより良い方法が用意されています。Einstein Search では、レコードの上にマウスポインターを置くだけでそのレコードの詳細が表示されます。これで、Acme Inc. の拠点がサンフランシスコであることがわかります。これが彼の探している Acme という企業です。関係ないレコードを確認する必要はなく、ほぼ瞬時にすべての情報が提供されます。

インスタントレコードプレビューは従来の検索よりも一歩進んだ機能です。いいえ、先ほど 2 歩進んでいると断言しました。まだまだ、Einstein Search はこれだけではありません。

Einstein Search の結果はアクション可能な結果です。検索結果 (この例では Acme Inc.) にマウスポインターを置くと、Ben にはその企業に関する情報だけでなく、Acme Inc. 取引先の編集やフォローなどの操作が実行できるアクションボタンが表示されます。また、追加の関連情報を提供したり、さらなるアクションを可能にしたりする [関連リストのクイックリンク] も表示されます。これらはすべて、Ben が検索結果の上にマウスポインターを置いたままの状態で表示されます。検索からアクションの実行までをシームレスに行える Einstein Search によって、Ben はクリック数と時間を大幅に削減できました。

ただし、それだけではありません。検索語句を入力すると、Einstein Search の信頼性が高い場合、おすすめの結果が提供されます。おすすめの結果は自分の好みや最近の行動に基づいており、単なる選択肢のリストではなく、最適な選択肢が提示されます。これが、Einstein Search が単なる検索ではなく、発見を目的としたものであるという理由です。

Einstein Search では、今のところ、散らかったアパートで鍵を見つけることはできません。ですが、この単元では Einstein Search を使用して時間とお金を節約し、頭痛の種を減らす方法を学びました。

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