デジタルトランスフォーメーションの課題と機会について

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

デジタルトランスフォーメーションジャーニーにおいて、企業が直面する可能性がある障害について説明する。
デジタルトランスフォーメーションのビジネス価値を説明する。

簡単ではないデジタルトランスフォーメーション

Salesforce では、デジタルトランスフォーメーションは労力に値すると考えていますが、変化は困難だということも理解しています。これまでに、成功しなかったデジタルトランスフォーメーションの取り組みが無数に存在します。多くの企業は、何百万ドルもの費用をトランスフォーメーションプロジェクトにつぎ込み、期待した結果が得られませんでした。すべてのデジタルトランスフォーメーションの取り組みは、良かれと思って始められたのです。どこでうまくいかなかくなったのでしょう?

多くの場合、思わしくない結果は、次のいずれかに起因します。

不十分な変更管理 — 変更管理リソースに十分に投資しなければ、どんなに大掛かりなイニシアチブもうまくいきません。トランスフォーメーションプロジェクトには、緻密なコミュニケーションとトレーニング計画が必要です。ユーザーがデジタルトランスフォーメーションイニシアチブについて「自分にとってどのようなメリットがあるか?」、「なぜ自分にとって重要か?」といった質問に答えられなければ、そのプロジェクトは失敗する可能性が高くなります。
最高責任者レベルの協力の欠如 — 真のデジタルトランスフォーメーションは、組織のほぼすべての側面に影響を及ぼします。社内の全員の参加が必要であり、それは上部から始まります。ベテランのプロジェクトマネージャーなら誰もが知っていることですが、成功には上級管理職の支援が不可欠です。
人材の不足 — 今日の一流テクノロジー人材のスキルセットは、たった 5 年前と比較しても異なります。あなたの会社には、今日の環境で意思決定を行う適切な人材がいますか? あらゆるデバイス向けの素晴らしいアプリケーションを作成できるユーザーエクスペリエンスエキスパート、膨大なデータセットからインサイトを抽出できるデータサイエンティスト、複数の商品を接続できる IoT エンジニアなどの才能ある人材に対する需要は高まっています。

これらの課題は単純なものではありません。デジタルトランスフォーメーションへの道のりは険しいかもしれません。ただし、事前にそれを知り、準備を整えることで、成功の可能性を大幅に高めることができます。さらに、ピンチにはチャンスが伴います。

デジタルトランスフォーメーションのビジネス価値

デジタルトランスフォーメーションは投資です。企業文化を変革し、顧客との関係を強化するには、費用、時間、人材が必要ですが、その投資には大きな見返りが得られる可能性があります。最近の Isobar の研究では、組織の Digital Strength Index (デジタル強度指数) と株価との間に強い相関関係があることが明らかになりました。この指標は、米国の上場企業の上位 1000 社以上のデジタルパフォーマンスの集計値です (Isobar Digital Strength Index についての詳細は「リソース」セクションを参照してください)。結論: デジタルトランスフォーメーションにより大きな投資を行っている企業のパフォーマンスは長期的に他社を上回っています。それらの企業は変革への準備ができていて、新しいデジタルチャネルを利用して、より大規模で強力なユーザーベースを構築できます。

その他にも、デジタルトランスフォーメーションに投資する企業では、取り組みの結果として、収益の増加、顧客満足度調査の結果改善、従業員の生産性の向上などが見られています。

自社にとってのデジタルトランスフォーメーション

ここまでで、デジタルトランスフォーメーションについてある程度理解できました。次の質問について考えることで、自分の組織にとってのジャーニーについて検討を開始できます。

第 4 次産業革命のどのトレンドが自社のビジネスに影響を及ぼしているか?
顧客、従業員、パートナーとより深く有意義な関係を築くには、どうすればよいか?

これらは重大な質問であり、簡単な答えはありませんが、Salesforce がこのジャーニーをお手伝いできます。

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