エージェンティックアドバイザー環境スイート入門
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- エージェンティックアドバイザーについて説明する。
- エージェンティックアドバイザーを構成する機能を特定する。
- Agentforce Financial Services と Data 360 がエージェンティックアドバイザーの機能の基盤をどのように提供するかを説明する。
始める前に
このバッジを始める前に、次の推奨コンテンツを完了することを検討してください。
- Wealth Management with Agentforce Financial Services (Agentforce Financial Services を使用したウェルスマネジメント)
- 金融サービス向け Agentforce
クライアントエンゲージメントの向上と管理業務の負担軽減
ファイナンシャルアドバイザーはクライアントへの最善のサービス提供を目指していますが、最近の調査によると、業務時間の約 70% をクライアントサービス以外のタスクに費やしていることがわかりました。
そのような本来の業務を妨げる作業には、アドバイザーがクライアントと話し始める前に、断片化してサイロ化されたシステムから情報をまとめるために毎朝 1 時間以上費やすことも含まれます。アドバイザーは、手作業での準備、メモ取り、フォローアップ作業に追われています。その結果、クライアントとの関係を深める時間が減ってしまいます。
この余分な作業とクライアントとのつながりの希薄化は、現実のコストをもたらします。アドバイザーにパーソナライズされたきめ細かなエクスペリエンスを提供する余力がないため、企業はクライアントを失うリスクを抱えています。クライアントは、投資のリターンだけで企業を評価するわけではありません。クライアントはまた、自分が単なる数字の 1 つではなく、一人ひとりとして扱われることを望んでいます。そう感じられなければ、クライアントは資金を他社に移してしまいます。
Agentforce Financial Services 向けのエージェンティックアドバイザースイートは、チームがこれらの課題を乗り越え、クライアントを維持し、より効率的に働いて生産性を高めるのに役立ちます。
このバッジでは、エージェンティックアドバイザーについて、ファイナンシャルアドバイザーへの支援方法、およびそのコンポーネントについて学びます。
エージェンティックアドバイザー環境
エージェンティックアドバイザーは、ハイタッチなファイナンシャルアドバイザー向けのインテリジェントな AI 駆動ワークスペースです。Salesforce にネイティブで組み込まれており、Agentforce Financial Services のデータモデルをベースに構築され、エンタープライズグレードのコンプライアンス機能を備えています。
金融サービス向け Agentforce の一部として、エージェンティックアドバイザーはウェルスマネージャーが最も重要な事項に集中できるよう、プロアクティブなインサイトを提供し、自信を持って業務計画を立てられるようサポートします。取引開始やアップセルの可能性が高いクライアントを優先し、最適な紹介にアドバイザーの注力を促し、規制への準拠に向けた重要な ToDo を管理します。チームがインサイトを発見し、すぐに行動に移せるよう支援します。
ロール別のメリットは次のとおりです。
- ファイナンシャルアドバイザーは、エージェンティックアドバイザーが準備作業や管理業務を担うことで、クライアントとのミーティングやリレーション構築により多くの時間を充てられます。エージェンティックアドバイザーはアドバイザーに詳細情報を提供し、次のステップを検討して判断できるようサポートします。
- Salesforce システム管理者は、ガイド付きの設定エクスペリエンスとローコードツールを活用して、数週間や数か月ではなく、数日でエージェンティックアドバイザーを立ち上げることができます。事前作成済みテンプレートから始めて、コードではなくクリックで素早く設定できます。
- 会社のリーダーシップ層は、投資に対する素早いリターンを実感できます。エージェンティックアドバイザーは、AI の役割を支援から実行へと進化させ、アドバイザーがクライアントと過ごす時間を増やすことで、収益と運用資産の拡大に貢献します。
エージェンティックアドバイザーの機能を理解したところで、これらのメリットを支える機能を確認しましょう。
主な機能
エージェンティックアドバイザーは、単一のソリューションではありません。Agentforce Financial Services 上に構築された、相互に連携する機能のセットです。その機能は次のとおりです。
- 今日の活動: サイロ化されたシステム間のトリアージを不要にする、カテゴリ別に整理された優先順位付きの日次ブリーフィングです。
- 拡張クライアント詳細ページ: Salesforce と Data 360 のデータを集約した、個人および世帯の統合ビューです。これらのページには、世帯の作成、更新、ビジュアライゼーションを簡素化するツールも含まれています。
- ミーティングコンシェルジュ: AI を活用したツールで、アドバイザーが準備からフォローアップまでミーティングを管理できるよう支援し、ミーティングの管理作業を数時間から数分に短縮します。
- インテリジェント紹介管理: 紹介を取り込んで管理するスマートなシステムで、クライアントのニーズに漏れなく対応できるようにします。
これらの各機能については、このバッジの後半で詳しく学習します。先に進む前に、これらの機能がどのように連携して動作するかを確認しましょう。
機能の連携
エージェンティックアドバイザーの基盤となるのは、クライアントデータです。Data 360 は、ほかの内部および外部システムのデータを Agentforce Financial Services のデータと統合し、各クライアントの全体像を提供します。システム管理者がこのプロセスをより簡単に行えるよう、Agentforce Financial Services には Data 360 のデータモデルオブジェクト (DMO) マッピングが含まれています。システム管理者は、付属の業種固有のファーストパーティコネクタを使用して、Data 360 とすばやく連携します。
そこから、クライアントデータは個人クライアントおよび世帯向けの拡張クライアント詳細ページに表示されます。これらのページには、世帯メンバー、金融口座、ミーティング、ライフイベント、その他の情報が集約されています。コネクタやカスタムインテグレーションを通じて、異なるカストディアンのポートフォリオデータを取り込むこともできます。クライアントとその世帯の状況を包括的に把握できます。
この統合されたデータは今日の活動にも活用され、活動種別ごとに各アドバイザーの日々の優先事項を提案します。取引開始の可能性が高い紹介もその中に含まれます。
ミーティングの時間になると、ミーティングコンシェルジュが同じデータを活用して、アドバイザーの準備、ミーティング中のメモの記録、フォローアップをサポートします。
これらのミーティングでよく見られる結果の 1 つが、ほかのサービスへの紹介です。インテリジェント紹介管理を使用すると、アドバイザーは AI が生成したインサイトをもとに数秒で紹介を作成できます。また、紹介を担当するスペシャリストがより効果的に対応できるよう、コンテキスト情報も付加されます。
プロセス全体を通じて生成されたデータとインサイトは、データセットにフィードバックされます。これにより、エージェンティックアドバイザーはチームの日々の業務をより適切に優先順位付けするための情報を得られます。
次のステップ
この単元では、エージェンティックアドバイザーの基本と、アドバイザーがより効率的に業務を行い、クライアントとの関係を強化するためにどのように役立つかを確認しました。エージェンティックアドバイザーを構成する機能と、それらが連携して機能する仕組みについても学びました。
ただし、具体的な例を見ると、エージェンティックアドバイザーの力をより理解しやすくなります。次の単元では、ファイナンシャルアドバイザーが今日の活動を使用して 1 日を始める様子を紹介します。