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Slack ファーストな考え方をサービスチームに取り入れる計画を作成する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Slack をサービスチームにロールアウトする前に考慮すべき 4 つの事項を挙げる。
  • ワークフローとインテグレーションを使用して Slack を最大限に利用する方法を説明する。

Slack をチームに導入する準備をする

ここまでに、Slack にはカスタマーサービス組織とカスタマーエクスペリエンス全体を改善する大きな可能性があることを学習しました。ただし、始める前に念には念を入れましょう。効果的な変更を行うには、その前に慎重に計画する必要があります。

ですから、Slack をチームにロールアウトする前に、次の 4 つの事項について考えます。

  1. 命名規則。チャンネルにはどのような名前を付ければよいでしょうか? チームメンバーが会話の適切な場所を簡単に見つけられるようにするには、チャンネルをどのように整理すればよいでしょうか?
  2. ワークフロー。優先度が特に高いワークフローはどれですか? そのワークフローを Slack に取り込んで主要なイベントや承認をトリガーするにはどうすればよいでしょうか?
  3. インテグレーション。Slack に統合する必要があるサードパーティシステムはどれですか? 統合されたアプリケーションやツールでは、特に重要なワークフローにどのように対応できますか?
  4. ケーススウォーミング。ケーススウォーミングをどのように表示しますか? ユーザーにどのような行動を奨励しますか? チームメンバーが Slack を継続的かつ効率的に使用するには、どのようなトレーニングを行いますか?

この単元で各事項について説明していきます。

命名規則

Slack でサービスのチャンネルを設定するときには、会話をどのようにグループ化して整理するかを考えます。チャンネルの命名規則とガイドラインを作成して組織全体で共有することをお勧めします。 

いくつか例を紹介しましょう。

チャンネル名 説明

#cx-all-support

  • チームの会話と最新情報のためにチーム全体のチャンネルを作成します。
  • このチャンネルはカスタマーサービス組織全体に関わる全般的な情報に使用します。

#cx-apac

  • サービス組織が複数のタイムゾーンにわたってサービスを提供する場合はこのチャンネル (または同様の他のチャンネル) を作成します。タイムゾーンごとのチャンネルを持つことで地域のチームがコラボレーションを行い、つながることができます (たとえば、#cx-apac はアジア太平洋地域です)。

#cx-project-help-bot

  • 新しいカスタマーサービスプロジェクトを開始する場合にこのチャンネルを作成します。たとえば、新しいヘルプボットの作成には #cx-project-help-bot、チームの新しい表彰プログラムには #cx-project-slack-stars というチャンネルを作成します。

#cx-customer-feedback

  • このチャンネルを作成するのは、顧客フィードバックを会社の商品組織と直接共有することが目的です。
  • このチャンネルは顧客の声を増幅し、商品のバグを特定し、修正を実装するために使用します。
  • フィードバックの送信を体系的に取得するワークフローを作成します。

#cx-customer-escalations

  • このチャンネルを作成するは、エスカレーションの全体的な手法や戦略を追跡し、個々のエスカレーションの進行状況をカスタマーサービスリーダーに伝えることが目的です。
  • この全般的なエスカレーションチャンネルに加えて、特定のエスカレーションについてスウォームを行う場合には個別のエスカレーションチャンネル (#cx-customer-medina-p0 など) を作成します。

#cx-solar-battery

  • 各商品または商品ラインをサポートするチーム用に商品に関するチャンネルを作成します。

一貫性のある名前を付けることで、チームが適切なチャンネルを見つけやすく、新しいカスタマーサービス担当がすぐに情報を把握できます。さらに一貫性のあるプレフィックス (カスタマーエクスペリエンスを表す #cx など) を付けることで、チャンネルが論理的な流れで自然にグループ化されます。

ワークフロー

Slack のワークフローを使用すると定型タスクを自動化できます。まずは、優先度が高く大規模なワークフローがある領域を特定します。そのような領域は合理化に適しています。また、サービス担当 (そして顧客) の貴重な時間を浪費する手作業が多いプロセスについても考慮します。

たとえば、カスタマーサービス担当は Slack を使用して Salesforce ケースと特別な知識を持っているボランティアを表示したり、オープンになっている期間が長すぎるケースについてのメッセージを受け取ったり、重大度が高いケースが作成されたときに通知を受け取ったりします。チームは取り残されるケースがないようにして、すべての顧客を必ずフォローアップすることができます。

重大度が高いケースを解決するために連携するチームが表示されている Slack チャンネル。

Slack ワークフローを使用してサポートの問い合わせを処理するもう 1 つの利点は、カスタマーサービスチームの全員がサポートを参照できることです。この設定であれば、チームの透明性とエンゲージメントが向上し、複雑な問題や特殊な問い合わせを解決するのに役立つ知識を全員が蓄積できます。

次に、オートメーションとワークフロー以外に、統合されたアプリケーションやツールを使用してカスタマーサービス組織が顧客を喜ばせたり感心させたりできる Slack の強力な機能について考えてみましょう。

インテグレーション

チームは Slack に直接組み込まれたインテグレーションによって、カスタマーサービス担当やエンジニアへのアラート通知やサービス監視を合理化できます。

インテグレーションを使用してパフォーマンスを監視し、インシデント対応を管理し、チームにアラートを送信する次の例について考えてみましょう。

  1. オンライン監視テクノロジーを備えたサードパーティインテグレーションを設定し、特定の条件に一致したときに #cx-customer-issues チャンネルにアラートを送信するためにインテグレーションに必要なルールを設定します。
  2. 顧客がセルフサービスカスタマーサポートポータルにログインできないという問題が発生します。オンライン監視テクノロジーによって停止が検出され、チャンネルにアラートが投稿されることで、エンジニアリングチームとカスタマーサービスチームの両方に通知されます。
  3. 当番のマネージャーがアラートを受け取り、問題を調査します。その結果、その日に行われたコード変更によって意図しない影響が発生し、一部のユーザーがポータルにログインできなくなっていることがわかりました。
  4. 当番のマネージャーは #dev-team チャンネルでエンジニアリングチームにアラート通知します。エンジニアリングチームはその日に行われたコード変更のロールバックを実行します。当番のマネージャーは #cx-customer-issues チャンネルを使用して解決状況についてカスタマーサービス組織に最新情報を伝えます。
  5. 問題が解決されたら、当番のマネージャーは #cx-customer-issues チャンネルに最新情報を投稿し、問題をクローズして根本原因分析 (RCA) を提供します。

Slack アプリケーションと、統合できるサードパーティのツールやアプリケーションを表すアイコン。

また、日頃からパートナーと協力して問題を解決している場合は、Slack Connect を使ってパートナーと連携することをお勧めします。

既存のツールやアプリケーションを Slack と統合することで、その価値を最大化できます。

ケーススウォーミング

チャンネル、ワークフロー、インテグレーションは Slack ファーストなサービスに欠かせないツールです。けれども、ツールは使う人がいてはじめて効果を発揮します。そのため、サービスエージェントが得意とすること、つまり、協力してお客様の複雑な問題を解決することに取り組めるようにすることが重要です。

Slack にはケーススウォーミングを促進する数種の機能が用意されています。

  • チャンネルへの投稿権限が制限されたサービスチャンネルを使用して、課題が常に投稿され、投稿のスレッドの返信時にスウォーミングが行われるようにする。
  • ユーザーグループを作成して、複数のユーザーまたはチームが新しいチケットやエスカレーションのアラートを受信できるようにする。
  • System for Cross-Domain Identity Management (SCIM) や他の ID 設定を使用して、エージェントが初日から適切なチャンネルに追加されるようにする。
  • Slack の検索と検索モディファイアーを使用して、エージェントやリーダーが必要なときに必要な情報を見つけられるようにする。

ユーザーの Slack の使い方についての詳細は、「Slack のエチケットと生産性」モジュールを参照してください。

もっと詳しく知りたい

Slack ファーストなサービススキルをレベルアップするには、「カスタマーサービスのための Slack」を参照してください。顧客ロイヤルティを確立し、顧客の満足度をさらに高めるためのヒントやリソースが掲載されています。

リソース

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