データに基づくインサイトをサービスに活用
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 顧客努力スコアについて説明する。
- 顧客アンケートの頻度の妥当性を説明する。
- アンケートが業務量計画にどのように影響するかを説明する。
Einstein Analytics には、チケットを登録して IT 部門への要請が満たされるのを待たずにインサイトを得ることができる動的ダッシュボードがあります。この単元では、現在の CSAT、オープンケースの数、ケースをクローズするまでの平均日数のインサイトなどが、Einstein によってどのようにコンタクトセンターに提供されるのかを学習します。
全員が同じ情報を共有する
Einstein Analytics では 1 つの情報源を使用します。どのチームにとっても明確であるように組織全体で同じデータが使用されます。たとえば、1 日のケース解決数がいつもより少ない場合、マネージャーは Einstein の助け借りて原因を特定することができます。技術的な障害があったのか、またはその日に電話件数が急増したのかを一目で確認できます。Einstein Analytics を使用して、マネージャーは異常が発生したときにそれを容易に説明することができます。第一線の管理職から役員にいたるまで全員が同じダッシュボードを参照しているので、誰もが常に同じ情報を共有しています。
継続的な改善の鍵を握るのは、組織としての現在の状況を把握することです。Einstein Analytics を利用してプロセスを調整することで、Salesforce の KPI は前年比成長を続けます。過去 48 か月間、CSAT 目標を上回っているので、AI の使用が顧客満足度の改善に役立っていることがわかります。
顧客努力の測定
Salesforce は、あらゆるサービスのやりとりをできるだけ単純で簡単にしたいと考えています。現在の状況を調べるために、各ケースの顧客努力を計算します。顧客努力スコアは、やりとりを「非常に難しい」から「非常に簡単」まで分類する 5 段階評価を使用して計算されます。Salesforce では、各ケースをクローズした後にアンケートを行い、お客様から回答を得ています。以前は 30 日おきにアンケートを送信していましたが、より最新の状況を把握するために、これを 15 日おきに短縮しました。現在はケースをクローズするたびにアンケートを送信しています。
アンケートを頻繁に送信すると、毎日のお客様のニーズを理解するのに役立ち、変化する期待に継続的に適応することができます。アンケートは、改善できる点を把握するために具体的な問題を特定するのに役立ちます。製品やエージェント関連の問題であっても、知識ベースに含まれていない事項に関連する問題であっても、迅速に修正できるようにする必要があります。このアプローチを使用して、過去 4 年間にわたってケース解決までの日数を 50% 削減しました。
今後の計画
私たちは「10 年後のサクセスセンターはどのようになっているだろうか?」と自問することがよくあります。このような考え方から将来の成長計画の方向性が見えてきます。Salesforce は、プロセスを具現化し、よりスマートで予測的になるために、テクノロジーの進歩や独自のツールを活用する方法を常に模索しています。これを行うことにより、スタッフを大幅に増やさなくても顧客努力が軽減され、顧客満足度が向上します。現在、ケース量が顧客数の増加の約 25% であるの対し、人員の増加は比較的横這い傾向にあります。
結論
どの組織にも困難や課題があります。Salesforce では、データ分析でこれらの課題から学習し、Salesforce のツールを使用して解決しています。ただし、データとツールは全体像の一部に過ぎません。最も重要なのは、やはり人です。次の単元では、Salesforce がサクセスセンターのエージェントをどのようにトレーニングしているのか、またエージェントをどのように維持しているのかについて学習します。