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ロイヤルティプロセスのプロモーション設定について学ぶ

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • プログラムの各種のロイヤルティプロセスについて説明する。
  • プロモーション設定を使用してロイヤルティプロセスを設定する方法を説明する。
  • ロイヤルティプログラムプロセステンプレートを挙げる。
  • ロイヤルティプロセスのルールを使用してビジネスシナリオを定義する方法を説明する。

ロイヤルティプロセスについて

Cloud Kicks は、スタイリッシュで履き心地のよいカスタムスニーカーを製造している企業です。Cloud Kicks Inner Circle と呼ばれるロイヤルティプログラムを運用しています。ロイヤルティプログラムには、明確に定義されたランク構造、報奨、プログラムパートナー、パートナー商品が含まれています。購入のほか、商品レビュー、紹介、ソーシャルメディア投稿などの活動に対して、メンバーに報奨を提供します。 

ロイヤルティチームは、獲得、償還、ランク処理、メンバー登録などのロイヤルティプロセスを自動化しました。このプロセスがどのように機能するのかを具体例で見てみましょう。 

Alan Johnson は Cloud Kicks Inner Circle プログラムの新しいロイヤルティメンバーです。Cloud Kicks の店舗に足を運び、Super Kicks というスタイリッシュなスニーカーを初めて購入しました。嬉しいことに、その購入に対する報奨ポイントがその場で付与されたことを店員から聞きました。 

時間と共に Alan は購入を重ね、プログラムの次のランクへの格上げ対象となりました。新しいランクに登録されると、$25 のバウチャーをもらえます。このプログラムに非常に感銘を受けたため、自身のソーシャルメディアアカウントに投稿しました。翌日目を覚ますと、驚いたことに、投稿のお礼にボーナスポイントをプレゼントするというメッセージが届いていました。1 か月間有効の Evangelist メンバーバッジも獲得しました。また、セール時に報奨ポイントを靴のクリーニング用具と交換したところ、ポイント残高から即座に差し引かれました。Alan はプログラムとやり取りすることで、ポイントやバウチャーに加え、パーソナライズされた多数の報奨を獲得しています。 

プログラムとやり取りして報奨を獲得しているロイヤルティメンバー。

Cloud Kicks のロイヤルティチームは、顧客とやり取りするあらゆる段階でシームレスかつ直観的なプログラムを提供できるようになりました。ロイヤルティプログラムの設計、自動化、管理に精力的に取り組んでおり、記憶に残るエクスペリエンスをメンバーに提供するエンドツーエンドのロイヤルティプロセスを設定しました。ここで少し立ち止まり、これがどのように達成されたかを見てみましょう。

Mary Levy は、Cloud Kicks のロイヤルティプログラムマネージャーです。獲得プロセス (顧客の評価、報奨、エクスペリエンスを管理するためのロイヤルティプログラムプロセス) に関する戦略の責任者です。ロイヤルティプロセスを実行するプロモーション設定について知っています。その直観的な UI (ユーザーインターフェース) を使用すると、ロイヤルティプログラムページ内からプロセス関連ルールを定義できます。 

Cloud Kicks のロイヤルティプログラムマネージャーである Mary Levy

このモジュールではプロモーション設定の基本事項と、Mary が Cloud Kicks でロイヤルティプロセスを設定する方法についての概要を説明します。わかりやすいように、このモジュールでは獲得プロセスの設定に焦点を当てます。獲得プロセスでは、メンバーがポイントを付与される方法や、ポイントを獲得する方法を定義します。

メモ

この同じロイヤルティプロセスの設定は、フローを使用して行うこともできます。フローを使用して獲得プロセスと償還プロセスを設定する方法については、「ロイヤルティプロセスを管理する」トレイルを参照してください。

プロモーション設定を使用してプロセスを作成する

Mary は、ロイヤルティ管理で、[Cloud Kicks Inner Circle] ロイヤルティプログラムの [Loyalty Processes (ロイヤルティプロセス)] タブに移動します。ここで、獲得、償還、ランク処理などのロイヤルティプロセスを作成します。その後、そのプロセスに関連付けられたルールを定義します。 

[Cloud Kicks Inner Circle] プログラムレコードの [Loyalty Processes (ロイヤルティプロセス)] タブ。

Mary は、処理するレコードと処理方法を決定するロイヤルティプログラムプロセスを複数作成できます。プロセスにはさまざまな種類があります。

  • 取引記録主導: 1 つ以上のルールで構成され、取引記録種別と取引記録サブ種別に基づいて取引に対応付けられます。例: 獲得、償還。
  • ランク処理関連: ランク変更の対象となるメンバーを特定して変更を処理するためにデータ処理エンジンジョブと一括管理ジョブで使用されます。例: ランクのアップグレード、ランクの有効期限切れ。
  • プロセステンプレート主導: 取引タスクおよび非取引タスクのロイヤルティプロセスを作成するために使用できる定義済みのパラメーターとルールが含まれています。例: プロモーションに登録。

Mary はプロセステンプレートを使用して、定期的なアクション、カスタマイズ可能なアクション、複雑なアクションを実行できます。プロセステンプレートをコピーして、要件に合わせてカスタマイズできます。その後、プロセスが互いに通信できるようにする「設定可能なビジネス API」というメカニズムを使用してテンプレートを実行できます。

次のようなプロセステンプレートがあります。 

プロセステンプレート名 説明

メンバーランクを変更

メンバーのランクをアップグレードまたはダウングレードします。

プロモーションに登録

ロイヤルティプログラムに関連付けられているプロモーションにメンバーを登録します。

メンバープロモーションを取得

メンバーの対象資格カテゴリに基づいてロイヤルティプロモーションを取得します。

メンバーの詳細を更新

メンバーレコードや取引先責任者レコードの詳細を更新します。例: メンバーシップ番号、設定、メール ID など。

メンバーを登録解除

ロイヤルティプログラムのメンバーの状況を「無効」に変更します。

メンバーにポイントをクレジット処理

メンバーの取引記録を処理し、ポイントをポイント残高にクレジット処理します。

メンバーのポイントをデビット処理

メンバーの取引記録を処理し、ポイント残高からポイントをデビット処理します。

バウチャーを発行

取引のバウチャーをメンバーに発行します。

バウチャーをキャンセル    

メンバーに発行されたバウチャーをキャンセルし、バウチャーの状況を「キャンセル済み」に更新します。

Cloud Kicks のロイヤルティプロセスである獲得プロセスは、ゼロから作成されます。このプロセスは、Super Kicks という特定の商品の購入に関連する獲得取引を実行するようにカスタマイズされています。Alan が靴の購入によりポイントを受け取ったことを覚えていますか? あれが、獲得プロセスの実際の例です。このロイヤルティプロセスでは、取引記録種別は「獲得」として指定され、取引記録サブ種別は「購入」として指定されます。 

次は、ビジネスルールについて学びましょう。

ロイヤルティプログラムプロセスにルールを追加する

ビジネスルールを使用すると、if-then ステートメントとして機能する条件とアクションを使用してプロセスを自動化できます。ルール内の各条件またはアクションはステップと呼ばれます。Mary は、複数のルールがある場合に特定の順序で実行するようにルールの順序を指定できます。 

Cloud Kicks では、Mary は獲得プロセスに次のルールを設定することにしました。

  • メンバーは、メンバーシップランクに基づき、購入に関連するすべての獲得取引でポイントを受け取る。ゴールドランクとシルバーランクのメンバーは、取引金額に等しいポイントを受け取る。プラチナランクのメンバーは、取引金額の 2 倍のポイントを受け取る。
  • Super Kicks の靴を購入したメンバーは、次回の購入に使用できる $10 のバウチャーを受け取る。

獲得プロセスには、「基本ポイントのクレジット処理」と「プロモーションのバウチャーの発行」という 2 つのルールが追加されています。

ロイヤルティプロセスとそのプロセス内のルール。

では、各ルールを詳しく説明します。 

ルール 1: 基本ポイントのクレジット処理

最初のルールには、クレジット処理するポイント数を決定するためにメンバーのランク情報が必要です。この情報は、条件またはアクションでランク値を提供するリソースから取得します。リソースは、パラメーター、別名、または取引記録オブジェクトとその関連オブジェクトの項目にすることができます。   

  • パラメーターには、ルール内で必要な静的値、動的値、数式が保存されます。複数の値を保存でき、複数のプロセスルールで使用することができます。最初にパラメーターを作成してからルールで使用するか、アクションまたは条件内から直接作成することができます。
  • ロイヤルティプログラムプロセスの別名を使用すると、条件でオブジェクト項目をリソースとしてすばやく簡単に指定できます。たとえば、Mary が誕生日に購入したメンバーに $10 のバウチャーを提供したいと思った場合、取引で誕生日を確認してバウチャーを発行する条件を含むルールを作成します。この条件では、TransactionJournal.MemberId.Contact.BirthDate を選択する代わりに、別名の BirthDate を選択するだけですみます。ロイヤルティ管理では、取引記録の関連付けから、よく使用される属性の別名が標準で用意されています。

ルール 2: プロモーションのバウチャーの発行

2 つ目のルールでは、Super Kicks 商品に関連する購入の場合にバウチャーを発行します。Mary はまず、Super Kicks に関連するプロモーションを作成します。その後、プロモーション期間中にのみ取引記録が処理されるようにルールを作成してプロモーションに関連付けます。 

Mary は、いとも簡単にプロセスを設定できることに大喜びです。わずか数クリックで、ビジネスシナリオが定義された 2 つのルールを含む獲得プロセスを作成しました。次の単元では、ルールを実行させるための条件とアクションを作成する方法を説明します。 

リソース

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