金融サービスでのカスタマーエクスペリエンスのパーソナライズ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 金融サービス業種におけるパーソナライズの重要性を説明する。
- パーソナライズによるメリットが得られる主なロールを特定する。
- Financial Services Cloud のデータモデルについて説明する。
- Financial Services Cloud と Data 360 のインテグレーションについて説明する。
- Flexcard と世帯 API がお客様への理解を深めるためにどのように役立つかを説明する。
パーソナライズが重要である理由
銀行に足を踏み入れたときに、全員があなたの名前を知っていて、あなたの金融ニーズを理解しているところを想像してください。素晴らしいですよね。それがパーソナライズの効果です。パーソナライズとは、商品、サービス、エクスペリエンスを個人に固有のニーズや好みに合わせてカスタマイズすることです。これにより、顧客エンゲージメントが改善され、コストが削減され、売上が増加し、顧客満足度とロイヤルティが向上します。これは、新規顧客のオンボーディング、ファイナンシャルプランニング、新規口座の開設、カスタマーサービスの提供など、カスタマージャーニーのすべてに不可欠です。
仕事でよく出張に出かけるお客様の例について考えてみましょう。このようなお客様は慣れない街で提携 ATM を見つけるのに苦労し、不要な手数料を支払ってしまうことがよくあります。新しい街に到着したらすぐに銀行が付近の提携 ATM についての通知を送信できたらどうでしょうか? または、期日が迫った請求書の支払いを忘れがちなお客様について考えてみてください。支払の習慣を分析することで、銀行はタイムリーなリマインダーを送信して、延滞料の発生を避けることができます。これらのパーソナライズされたやり取りによって、お客様の体験を大幅に改善し、銀行との関係を強化することができます。
従業員にとってのメリット
パーソナライズの取り組みの対象はお客様だけではありません。金融サービス組織内のさまざまな役割に広範囲のメリットがあり、チームがより効果的なソリューションを提供できると共に、内部業務も合理化できます。主な役割にとっての利点を詳しく見てみましょう。
- ビジネスリーダーは、データを合理的に説明し、テクノロジーアーキテクチャを簡略化することでコストを削減し、収益を増加させることができます。
- バンカーは、お客様の支出をより適切に管理し、お客様の借金返済を支援し、高額購入を精査することができます。
- ウェルスマネージャーは、主要なパーソナライズデータを使用して、お客様が退職後の資金計画や次世代への資産継承といった長期的な目標を達成するのを支援できます。
- マーケターはパーソナライズによって、より適切に対象を設定してお客様とエンゲージすることで、顧客獲得および維持を強化できます。
パーソナライズがお客さまと従業員の両方にとって素晴らしいものであることがわかりました。ではそれをどのようにして達成するのでしょうか? 金融機関はパーソナライズされたエクスペリエンスを提供するために適切なソリューションを必要としています。そこで役立つのが Salesforce Data 360 です。Financial Services Cloud の Data 360 には、チームがインテリジェントでパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを作成するためのツールが用意されています。
便利なデータモデル
お客様の統合ビューを作成するために、金融機関は顧客データをつなぎ合わせて統合する必要があります。Financial Services Cloud の Data 360 を使用すれば、やり取りデータ、行動データ、取引データなどのさまざまな種類のデータを統合して有効活用できます。
Financial Services Cloud データモデルは Salesforce Platform 上に構築されており、お客様の保有資産用の金融口座オブジェクトが含まれています。さらに、その他の Financial Services Cloud オブジェクトには金融口座、世帯、金融目標などの間のリレーションに関するデータが保存されます。このデータモデルを使用することで、Financial Services Cloud と Data 360 をより簡単に関連付けることができます。では、どのようにして Financial Services Cloud と Data 360 を統合するのでしょうか? 調べてみましょう。
Financial Services Cloud と Data 360 を統合する
Financial Services Cloud の Data 360 にはデータキットが含まれ、効果的なデータインテグレーションのための事前作成済みデータマッピングとデータストリームが用意されています。これらのデータマッピングは Salesforce CRM コネクタ用の Financial Services Cloud バンドルに関連付けられています。データマッピングに追加したり、データマッピングをカスタマイズすることができます。Data 360 は複数のソースからデータを取得して、モデルにハーモナイズします。これにより、ユーザーはお客様の活動やニーズを参照して理解できます。
これだけではありません。このインテグレーションにより、バンカーはお客様にパーソナライズされたアドバイスを提供できるため、お客様とのやり取りがインサイトに満ちた魅力的なものになります。
インサイトを計算して視覚化する
お客様へのサービスを向上させるには、顧客データをアクション可能なインサイトに変える必要があります。Data 360 向け Financial Services Cloud では、一般的な金融サービスソリューション用の計算済みインサイトが定義されており、計算済みインサイトを視覚化するための Flexcard が提供されます。毎月の経費や純資産などの顧客メトリクスを視覚化して、より高度な金融インサイトを得ることができます。
2 つの Flexcard を見てみましょう。[Cash Flow Summary (キャッシュフローサマリー)] Flexcard と [Cash Flow by Category (カテゴリ別キャッシュフロー)] FlexCard です。
![[Cash Flow Summary (キャッシュフローサマリー)] Flexcard と [Cash Flow by Category (カテゴリ別キャッシュフロー)] FlexCard。](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/personalized-financial-engagement-quick-look/personalize-customer-experiences-in-financial-services/images/ja-JP/6e82d5b03ce9b2e82e5ef4ccb0330869_kix.x6s5x9k3mhpn.png)
[Cash Flow Summary (キャッシュフローサマリー)] Flexcard には選択した期間のお客様のキャッシュフローのトレンドが表示され、キャッシュフローの剰余や不足が発生している期間がはっきりとわかります。棒グラフにお客様の収入合計と支出合計の月ごとの内訳が表示されます。
[Cash Flow by Category (カテゴリ別キャッシュフロー)] FlexCard にはお客様の前月の収入と支出がカテゴリ別に表示されます。円グラフとリストで、すばやく上位の収支カテゴリを把握できます。
世帯情報を収集する
Data 360 向け Financial Services Cloud では、個々のお客様だけではなく、お客様の世帯に関するインサイトも得られます。世帯 API を使用して、Connect API コールでメンバー、金融口座、保有銘柄、資産、負債などの重要な情報を収集するように設定します。エンドポイントをコールすると、ファイナンシャルプランニングツールが Connect API からのデータを分析し、お客様の統合金融ビューが提供されます。この世帯情報のサマリーを使用して、お客様にファイナンシャルプランニングに関する有意義でパーソナライズされたアドバイスを提供できます。

まとめ
パーソナライズされた金融エンゲージメントでは、データに基づくインサイトによってカスタマーエクスペリエンスを強化できます。これはバンカーと金融アナリストにとってメリットがあります。Salesforce システム管理者やチームとつながることで、組織にとってのパーソナライズのメリットをさらに詳しく知ることができます。