フローをアクティブ化して監視し、トラブルシューティングを実施する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- フローをアクティブ化して本番環境でデータを自動的に同期する。
- 実行中のフローを監視し、トラブルシューティングする。
フローをアクティブ化する
十分にフローをテストしたら、本番データを使用してフローをアクティブ化できます。まず、既存の各テスト接続を新しく作成した本番接続に置き換えてから、フローをアクティブ化します。フローをアクティブ化すると、Salesforce と NetSuite 間でインテグレーションタスクを実行できるようになります。
次の手順に従ってフローをアクティブ化します。
- Sync Salesforce Opportunities to NetSuite Sales Orders (Salesforce の商談を NetSuite の販売注文に同期) フローで、[Edit (編集)] をクリックします。
- フローのステップ 1 で、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] をクリックします。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[Add new Salesforce connection (新しい Salesforce 接続を追加)] をクリックします。
- この接続に
NTO production org
(NTO 本番組織) と名前を付け、[This is a sandbox organization (これは Sandbox 組織です)] チェックボックスはオフのままにして、[Create (作成)] をクリックします。 - NTO 本番組織のユーザー名とパスワードを入力して、[Log In (ログイン)] をクリックします。
- [Allow (許可)] をクリックし、MuleSoft Composer に権限を付与します。MuleSoft Composer で接続が自動的にテストされます。エラーメッセージが表示されなければ、正常に接続されています。
- フローのステップ 2 で、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] をクリックします。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[NTO production org] を選択し、[Change (変更)] をクリックして、[Confirm (確認)] をクリックします。
- フローのステップ 3 で、この手順のステップ 7 と 8 を繰り返して NTO 本番組織接続を選択します。
- フローのステップ 4 で、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] をクリックします。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[Add New NetSuite Connection (新規 NetSuite 接続を追加)] をクリックします。
- NetSuite 本番データへの接続を設定し、[Create (作成)] をクリックします。MuleSoft Composer で接続が自動的にテストされます。エラーメッセージが表示されなければ、正常に接続されています。
- フローのステップ 5 で、この手順のステップ 7 と 8 を繰り返して NTO 本番組織接続を選択します。
- フローを保存します。
- [Activate (アクティブ化)] をクリックします。フローが実行され、Salesforce の新規または更新された成立商談を NetSuite の販売注文と自動的に同期されます。
フローがアクティブ化されたところで、次はフローを監視し、問題が発生したらトラブルシューティングする方法を学習します。
フローを監視してトラブルシューティングする
フローがアクティブ化されると、バックグラウンドで継続的に実行されます。MuleSoft Composer は、フローのデプロイ先、その管理方法、パフォーマンス最適化のために拡張が必要な状況を自動的に判断して処理します。
フローのランタイムインスタンスにエラーが発生すると、(MuleSoft Composer で Salesforce 組織のメール通知が設定されている場合は) MuleSoft Composer からメール通知が送信されます。そのため、MuleSoft Composer から通知が来ていないか、メールをチェックする必要があります。メール通知設定の詳細は、「MuleSoft Composer のインストールと設定」を参照してください。
通常、メール通知には、エラーが発生しているフロー、合計実行回数のうち失敗した実行回数、レポートの開始時刻と終了時刻が表示されます。こうした情報に応じて、エラーのトラブルシューティングの手順を実行する必要があります。
MuleSoft Composer から [Sync Salesforce Opportunities to NetSuite Sales Orders (Salesforce の商談を NetSuite の販売注文に同期)] フローでエラーが発生したことを通知するメールを受信したとします。
次の手順に従ってフローをトラブルシューティングします。
- メール通知を開きます。次のように表示されます。
- フロー名のリンクをクリックします。MuleSoft Composer が起動して、フローの詳細ページが開き、その実行履歴が表示されます。
- 失敗したインスタンスが 1 つ以上表示されている場合は、じょうごアイコン ([Filter By (検索条件)]) 選択リストから [Status Failed (状況: 失敗)] を選択して、失敗したインスタンスのみに実行履歴を絞り込みます。以下は [Sync Salesforce Opportunities to NetSuite Sales Orders (Salesforce の商談を NetSuite の販売注文に同期)] フローの失敗したインスタンスの例です。
- 失敗したインスタンスで [ANY (任意)] をクリックします。ランタイムエラーメッセージの詳細が表示されます。この例では、Salesforce の商品コード DES00002 が、NetSuite の関連付けられた品目の内部 ID と一致しないために、NetSuite でインスタンスが失敗しました。単元 1 で説明したこのユースケースの前提条件は、Salesforce 内のすべての商品には、NetSuite 内に対応する品目があり、商品コードは品目の内部 ID と一致することでした。問題を解決するには、商品コードを関連付けられた品目の内部 ID に置き換えます。
ライセンスの期限が切れていると MuleSoft Composer にアクセスできません。MuleSoft Composer ライセンスの期限が切れる前に更新してください。
これで終了です! ここでは、Salesforce の新規または更新された成立商談を NetSuite の販売注文と自動的に同期するインテグレーションフローを MuleSoft Composer を使って作成して実行しました。その結果、手動作業をなくし、ニアリアルタイムのインテグレーションを実現できました。
まとめ
このモジュールではまず、Salesforce の新規または更新された成立商談と NetSuite の販売注文の同期を維持するうえでの課題について学習しました。次に、Salesforce の新規または更新された成立商談を NetSuite の販売注文と同期する MuleSoft Composer ソリューションについて学習しした。最後に、MuleSoft Composer を使用してフロー作成タスク (フローの作成準備、フローの設計とテスト、フローのアクティブ化、フローの監視とトラブルシューティングなど) を実行する方法を学習しました。
さらに発展させる
NTO の従業員がコミュニケーションとコラボレーションを図るために Slack を使用している場合は、ステップ 5 の後にアクションステップを作成して設定することで、このモジュールで説明したフローを拡張できます。このステップでは、Slack に接続して、Salesforce で作成または更新された商談が成立とマークされ、それに対応して関連付けられている品目を含む販売注文が NetSuite で作成されたことを、適切なチャネルに通知します。フローで Slack を使用する方法については、「MuleSoft Composer を使用した Slack オートメーション」を参照してください。
MuleSoft Composer の使用に関するその他の一般的なインテグレーションの問題を解決するためのステップごとの手順を確認するには、「MuleSoft Composer」Trailmix の他のモジュールを受講してください。