記事を使用したケースのクローズ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- コンソールにナレッジを追加する。
- レコードページにナレッジを追加する。
- 知識ベースの検索設定を有効化する。
- その他の主要なナレッジ設定を有効化する。
- データカテゴリをケースに対応付ける。
コンソールへのナレッジの追加
エージェントは、ナレッジが表示されなければ、使用することができません。Maria は、ユーザーのサービスコンソールに、ナレッジがオプションとして表示されることを確認します。
- から、[Service Console (サービスコンソール)] を見つけて選択します。
- ナビゲーションバーのメニューで、[ナレッジ] オプションを確認します。
Maria のコンソールは次のようになっています。
ひとまず安心です。ナレッジを有効化すると、Maria のサービスコンソールにはナレッジコンポーネントが自動的に表示されました。組織がカスタマイズされている場合は、ナレッジコンポーネントをホームページに追加しなければならないことがあります。「Lightning アプリケーションビルダー」モジュールを参照してください。
ケースレコードページでのナレッジの表示
次に Maria は、エージェントがケースを開いたときに、[ナレッジ] ペインが表示されることを確認します。記事はこのペインに表示されます。
- サービスコンソールで、ナビゲーションバーから [Cases (ケース)] を選択します。
- ケースをクリックします。ここでは [00001006] をクリックします。ケースレコードが開きます。ケースレコードに [ナレッジ] ペインが表示されないため、設定します。
- ケースレコードを開いた状態で、 をクリックし、[Edit Page (編集ページ)] を選択します。
- [標準] コンポーネントリストから、[ナレッジ] コンポーネントをレコードリストにドラッグします。ここでは、ケースレコードページの右側にドラッグします。新しい Trailhead Playground では、[Knowledge (ナレッジ)] がページに自動的に表示されます。
- [Save (保存)] をクリックします。
- [Activate (有効化)] をクリックします。
Maria は、すべてが計画どおりであることを必ずテストして確認することにしています。コンソールから別のケースを開くと、[ナレッジ] ペインが右側に表示されていることがわかります。
Maria は、このケースに関連する記事を表示するために、ナレッジコンポーネントの下に関連リストコンポーネントを追加します。同じ手順に従い、詳細は「関連リストのカスタマイズ」で確認します。
次に、エージェントがあまりスクロールしなくても情報を参照できるように、タブコンポーネントを追加して、ナレッジコンポーネントと関連リストをその中に配置します。Maria は、他に追加するコンポーネントがないかを後で Ada に聞くことにして、メモしておきます。Lightning アプリケーションビルダーで簡単にページが変更できるので、Ada の要求にすばやく対応することができます。
エージェントによるケースへの記事の添付
Maria は、さらにエージェントがケースに記事を添付できるようにします。ケースに記事を添付すると、顧客とエージェントはその記事を参考のために使用できます。ケースが再オープンされた場合、新しいエージェントは顧客がどの記事を使用して問題を解決しようとしたのかを把握できます。Maria の作業は次のとおりです。
まず、必要な関連リストをケースページレイアウトに追加します。
- から、[Setup (設定)] を選択します。
- [Object Manager (オブジェクトマネージャー)] をクリックし、[Case (ケース)] を選択します。
- [Case Page Layouts (ケースページレイアウト)] をクリックします。
- [カスタムケースレイアウト] をクリックします。(Trailhead Playground で作業している場合、[カスタムケースレイアウト] オプションは表示されません。代わりに、[Case Layout (ケースレイアウト)] をクリックしてください)。
- [Related Lists (関連リスト)] をクリックし、[Articles (記事)] 関連リストをページにドラッグします。
- [Solutions (ソリューション)] 関連リストをページから削除します。
- 作業内容を保存します。ユーザーのカスタマイズを上書きするかどうか確認を求められます。この場合は上書きしません。
- ページの上部にある [Feed View (フィードビュー)] をクリックします。
- [Articles Tool Settings (記事ツールの設定)] セクションまでスクロールダウンして、[Enable attaching Articles inline (記事のインライン添付を有効化)] を選択します。
- [Save (保存)] をクリックします。
次に、計画どおり動作することをテストして確認します。
- から、[Service Console (サービスコンソール)] を見つけて選択します。
- ナビゲーションバーから、[Cases (ケース)] を選択します。
- ケース番号をクリックします。
- [ナレッジ] ペインで、組織内のケースに関連する記事の検索語を入力します。ここでは
hot water
(温水) と入力し、太陽熱温水器に関する記事を検索します。Ursa Major の知識ベースには、温水器に関する記事がいくつかあります。Trailhead Playground または他の組織で作業している場合、作成した記事に関連する用語を入力します。 - 検索で返された結果で、ペーパークリップアイコンをクリックして記事を添付します。ここでは、「Hot Water Heater Savings (温水器による節約)」という記事を添付します。
記事がケースに添付されます。Maria はケースフィードで更新ボタンをクリックして、記事へのリンクを確認します。
テストをしていただけで、Maria のケースではないため、[記事を添付解除] を選択して添付記事を削除します。
コミュニケーションチャネルの対応付けの有効化
Ada とチームはケースに記事を追加するようになりました。うまくいっていますが、今度は記事をメールでも送信したいと考えています。記事をメールで送信すれば、顧客は Experience Cloud サイトにログインしなくても記事を参照することができます。また、エージェントはその顧客に固有の記事の詳細のみを送信できます。
Maria は、その作業を容易にするために、レコードタイプ別に対応付けを設定して、特定の種類の記事に含める項目を決定します。手順は次のとおりです。
- から、[Setup (設定)] を選択します。
- [Object Manager (オブジェクトマネージャー)] をクリックし、[Knowledge (ナレッジ)] を選択します。
- [Communication Channel Mappings (コミュニケーションチャネルの対応付け)] をクリックします。
- [New (新規)] をクリックします。
- 表示ラベルを入力します。Maria は、FAQ の対応付けを先に設定することにしました。
FAQ
と入力します。一致する名前が生成されます。 - レコードタイプを選択します。ここでは [FAQ] を選択します。
- コミュニケーションチャネルを選択します。Ursa Major では現在メールのみを使用しているので、[Email (メール)] を [Selected channels (選択済みのチャネル)] に移動します。
- 関連項目を選択します。[Question (質問)] と [Answer (回答)] を [Selected Fields (選択済みの項目)] に移動します。
- [Save (保存)] をクリックします。
次に Maria は、Ada に伝える前に、すべてが正常に動作することをテストして確認します。
- から、[Service Console (サービスコンソール)] を見つけて選択します。
- ナビゲーションバーから、[Cases (ケース)] を選択します。
- ケース番号をクリックします。
- [Knowledge (ナレッジ)] ペインから、[Insert Article into Email (記事をメールに挿入)] を選択します。
Maria はメールをスクロールします。特に問題はなさそうです。後で変更したければ、簡単に編集することができます。記事が自動的にケースに添付されたので、その記事が以前このケースで使用されたことがわかります。
ナレッジの検索に関する設定の有効化
Maria は、適切な検索設定を有効化したことを確認します。これらの設定により、エージェントと顧客は最も関連性の高い記事をすばやく見つけやすくなります。知識ベースが増大すると、効率的な検索がますます重要になります。Maria は最初からすべてを適切に設定したいと考えています。
- から、[Setup (設定)] を選択します。
- [Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Knowledge
(ナレッジ) と入力します。 - [Knowledge Settings (ナレッジの設定)] をクリックします。
- [Knowledge Settings (ナレッジの設定)] ページで、[Edit (編集)] をクリックします。
- [Knowledge One] セクションで、[Highlight relevant article text within search results (検索結果内で関連する記事のテキストを強調表示)]、[Auto-complete keyword search (キーワード検索をオートコンプリート)]、[Auto-complete title search (タイトル検索をオートコンプリート)]、[Suggest related articles on cases (ケースの関連記事を推奨)] の 4 つすべてを有効化します。これらの設定により、検索の効率が大幅にアップします。
- [Knowledge One] セクションまで再びスクロールします。
- [Case Fields Used to Find Selected Articles (選択された記事を検索するために使用されるケース項目)] で、記事の推奨で最も役立つ項目を選択します。次に、右側のリストで項目を上下に移動します。[Case Reason (原因)] と [Case Type (ケース種別)] を [Subject (件名)] の下に追加します。
- スクロールして [Enable Case Data Category Mapping (ケースデータカテゴリの対応付けを有効化)] を選択します。Maria は [Solar Hot Water Heater Installation (太陽熱温水器の設置)] などのデータカテゴリと、そのカテゴリの項目をすでに設定してあります。この設定は、ケースの絞り込みを有効化するのに役立ちます。
- [Save (保存)] をクリックします。
すべて設定しましたが、検索のしくみについて、Maria にはまだ学ぶべきことがたくさんあります。「ナレッジ検索の基本」モジュールを参照し、その内容を見て Maria はワクワクしています。
データカテゴリへのケースの対応付け
Ada のチームはナレッジに大満足しています。ナレッジを使用することで、かつてない速さ、しかもかなり軽減された労力でケースをクローズしています。
ただし、複数のケースで同時に作業しているときには、すべてのウィンドウの検索結果を現在の商品で絞り込む必要があります。また、大抵 1 つの商品で作業している場合は、すべてのケースで手動でその商品について絞り込まなければなりません。もっと簡単にする方法はないのでしょうか?
Maria の答えは「データカテゴリの対応付け」です。ケースの商品項目を、それに対応する記事カテゴリに対応付けることができます。そうすれば、エージェントは記事検索結果を商品で絞り込むことができます。たとえば、[商品] 項目を [Solar Hot Water Heater Installation (太陽熱温水器の設置)] カテゴリに対応付けることができます。Maria は作業に取り掛かります。
- から、[Setup (設定)] を選択します。
- [Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Data Category
(データカテゴリ) と入力します。 - [Data Category Mappings (データカテゴリの対応付け)] をクリックします。
- [ケース] 項目を選択します。ここでは [Product (商品)] を選択します。
メモ: Trailhead Playground または他の組織で作業している場合は、まだ対応付けするデータカテゴリが設定されていないことがあります。このまま読み進み、どのように手順を実行するのかを学習してください。 - データカテゴリグループを選択します。ここでは [Solar Hot Water Heater Installation (太陽熱温水器の設置)] を選択します。
- デフォルトデータカテゴリを選択します。ここでは [All (すべて)] を選択します。
- [Add (追加)] をクリックします。
これで、顧客から温水器の問題について問い合わせがあるたびに、エージェントは適切な記事を簡単に見つけることができます。温水器に関するケース間を移動しても、条件は保持されるので、エージェントは毎回選択する必要がありません。条件の制限が厳しすぎるのであれば、エージェントはいつでも条件を削除して、別の検索を試すことができます。
Maria と Ada は、ページレイアウトとレコードタイプを使用して 2 種類の記事をサポートする知識ベースを構築しました。また、効率よく検索できるように知識ベースを設定し、知識ベースをケースとより緊密に統合しました。Ursa Major のエージェントは、これまで以上に簡単にナレッジ機能を使用できるようになりました。あなたの会社でもぜひお試しください。
リソース
- Salesforce ヘルプ: ケースとは?
- Trailhead: ナレッジ検索の基本
- Trailhead: Lightning アプリケーションビルダー
- Salesforce ヘルプ: 関連リストのカスタマイズ
- Salesforce ヘルプ: ガイド付き設定フローを使用したメール-to-ケースの設定