Intelligent Data Management Cloud のサービスを使用してビジネス課題を解決する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Intelligent Data Management Cloud の統合型のデータや AI サービスを挙げる。
- IDMC サービスのユースケースについて説明する。
- IDMC がほかのデータ管理プラットフォームとどのように異なるか説明する。
Intelligent Data Management Cloud エコシステムの概要
急速に進化するデジタル環境において、Intelligent Data Management Cloud (IDMC) は、データの分断という課題を抱えている組織にとって究極のオールインワンエコシステムとして機能します。IDMC は AI を活用した統合型のコマンドセンターとして、未加工の情報からアクション可能なインテリジェンスを引き出します。このプラットフォームは幅広い機能を備えていますが、その中でも厳選されたコアサービスが現代のデータ計画の支柱になります。

インテグレーション
IDMC は、データインテグレーションとアプリケーションインテグレーションという 2 つの強力なインテグレーションサービスを使用してデータをオーケストレーションします。
データインテグレーション
データインテグレーションでは、データを A 地点から B 地点に移動します。また、コードを 1 行も記述することなく、断片的なデジタル環境全体の情報を変換して整え、同期します。データインテグレーションは、事前構築されたコネクタの膨大なライブラリを備えています。ノーコードのインターフェースを使用して、高度なパイプラインを簡単に構築できます。
たとえば、あるグローバル小売企業が売上データは地域別の SQL データベース、在庫データは ERP、ロイヤルティデータはクラウド CRM に保持しているとします。データインテグレーションは、こうしたソースをまとめて形式を整えたうえで、Snowflake や Databricks など一元的なウェアハウスに移動します。こうすれば、CEO が手作業によるレポートを待たなくても、統合型のダッシュボードでグローバル売上をオンデマンドで確認できます。
Cloud Data Ingestion and Replication (CDIR) は、データインテグレーション内の高速サービスで、膨大な量のデータをクラウドにスムーズに移行します。ノーコードのインターフェースを使用して、何百件ものデータベース、ファイル、ストリーミングソース、アプリケーションを数分のうちに同期できます。その変更データキャプチャ (CDC) テクノロジーは、ファイルを丸ごと移動するのではなく、最新の変更のみをミラーリングするため、時間を節約してコストを削減できます。
たとえば、銀行が不正を阻止する目的で数百万件の取引を追跡するとします。CDIR を使用してライブフィードを作成すれば、取引が更新されるまで何時間も待っている必要がありません。取引が発生すると、サービスが瞬時にその情報を銀行のセキュリティシステムにコピーします。このため、AI が数秒のうちに盗難されたクレジットカードを識別し、資金を守ると同時に、データを最新の状態に維持できます。
アプリケーションインテグレーション
アプリケーションインテグレーションにより、イベント駆動型アーキテクチャを介してアプリケーション間の通信が可能になります。クラウドサービス、オンプレミスのシステム、API を接続して、ビジネスニーズにリアルタイムで対処するワークフローを自動化します。このサービスにより、手作業による煩雑な日常業務が、ビジネスニーズが生じた瞬間に対応する、効率性の高い自動ワークフローへと変化します。
たとえば、お客様がスニーカーを注文すると、E コマースプラットフォームが IDMC に通知します。するとこのサービスが即座に在庫を確認し、配送ラベルを作成すると同時に、お客様に通知します。この自動ワークフローにより、手作業によるミスが減少し、注文処理が迅速に行われるため、お客様と倉庫チームの両方のエクスペリエンスが向上します。
データ品質
ダーティデータを探し回ることにうんざりしていませんか? データを自動的にクリーンアップしてくれるのがデータ品質機能です。入力ミスや重複を解消し、エラーだらけでまとまりのないデータを、信頼性の高いデータへと引き上げます。ワークフローにカスタムのクリーニングルールを組み込めば、経営陣が信頼できるデータを確認できるようになります!
全国規模のある保険会社にとっては、このサービスが、マーケティングキャンペーンが失敗に終わるか、新規ビジネスが急増するかを左右する決定的な要素になっています。たとえば、「John Doe」という人物のレコードが 5 種類のシステムに存在し、それぞれ異なっているとします。その 1 つは住所に入力ミスがあり、別の 1 つは郵便番号が漏れているといった具合です。データ品質サービスによってこうしたバリエーションが自動的に検出され、1 つのゴールデンレコードに統合されると同時に、郵送先住所が郵便データベースに照らしてリアルタイムで検証されます。そのため、保険契約の更新通知がすべて初回の郵送時に適切な宛先に届けられます。
Data Governance and Catalog
Informatica Cloud Data Governance and Catalog (CDGC) は、会社全体のデータコレクションを対象とする、スマートなライブラリとセキュリティ管理の機能を兼ね備えています。CDGC があれば、情報が数十ものデータベースのどこかに埋もれてしまうことがなく、システムを自動的にスキャンして、所有するすべてのデータアセットを一元化した検索可能なマップを作成します。このマップにデータの所在が示されるほか、データが何を意味し、どこから取り込まれ (データリネージ)、誰がアクセス権を持つのかが説明されます。CDGC は、技術ファイル用のビジネスディクショナリを備え、自動的なガードレールが設定されるため、収拾のつかない未加工データの山が、管理された信頼のおけるクリーンなカタログに変換され、社内の誰もが理解して安全に使用できるようになります。
あるマーケティングアナリストは正確な顧客リストが必要になったときに、IT 部門にメールするのではなく、CDGC をセルフサービスポータルとして利用します。「有効な顧客」と検索すると、正確性を確認できるデータ品質スコアと、その用語を定義するビジネス用語集が瞬時に表示されます。また、データリネージを追跡して、情報がランダムなスプレッドシートからではなく、正式な CRM から取り込まれていることを確認します。さらに、ガバナンスが組み込まれているため、アナリストは信頼できる高品質なデータを使用しているという確信をもって、数分のうちにキャンペーンを立ち上げることができます。従来のような煩雑な手作業は必要ありません。
Master Data Management
マスターデータマネジメント (MDM) は、組織の信頼できる一元的な情報源になります。大半の組織は、顧客、商品、サプライヤーのデータがさまざまなシステムに散在しています。このため、重複データによる混乱や詳細の矛盾が生じています。MDM は、こうした断片化されたデータを集約し、矛盾を解消して、ゴールデンレコードにまとめます。
次の専門サービスが、MDM のコア機能をサポートします。
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Business 360 コンソール: 使いやすいダッシュボードを備えているため、IT エキスパートだけでなく、すべての従業員が複雑な操作に悩まされることなく、会社のデータを整理して表示できます。
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Customer 360: 買い物客に関するあらゆる情報を各所から収集して、ゴールデンレコードを作成するため、お客様の人物像を的確にとらえることができます。
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Product 360: 商品のあらゆる詳細と写真を 1 か所で管理するため、お客様が Web サイト、アプリケーション、店舗のどこで商品情報を確認しても、常に同じ内容が示されます。
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Supplier 360: 仕入先企業に関するあらゆる情報を整理して、強固なサプライチェーンをシンプルな状態で維持します。
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Reference 360: ビジネスで使用するコード (郵便番号や通貨種別など) の辞書として機能し、社内のすべてのコンピューターシステムで同じコードや値が使用されるようにします。
世界的な大手電気自動車メーカーが、万全の体制を整えて製品を発売するところを想像してみてください。Customer 360 が散在する何百万ものデータポイントを集約し、ゴールデンプロファイルを構築して、パーソナライズされたドライバーエクスペリエンスを実現する一方で、Product 360 は Web サイトからショールームまで、どの場所でも同じ仕様情報や洗練された写真が表示されるようにします。バックグラウンドでは Supplier 360 がレーダーの如く機能して、世界各地の部品を追跡し、サプライチェーンの混乱を回避します。さらに、Reference 360 が万能翻訳機のような役割を果たし、通貨や部品のあらゆるコードを同期した状態で維持します。
データマーケットプレイス
データマーケットプレイスは、組織の情報の一元的な配信ハブとして機能します。この洗練されたセルフサービスプラットフォームでは、データを所有する人々とデータを必要とする人々を結び付けて、データのサイロを解消します。データを必要とする従業員が、厳選されたデジタルインベントリを閲覧し、クリーンアップされた検証済みの高品質のデータコレクションを検索してプレビューし、そのアクセス権を申請できるため、IT 部門に何度もメッセージを送る必要がありません。さらに、各自の Data Governance and Catalog に直接統合すれば、マーケットプレイスに並ぶどのデータもコンプライアンスに準拠し、高品質で、簡単に理解できるものになります。このため、組織のデータが、誰もが利用できる共有アセットに様変わりします。
たとえば、ある自動車メーカーではマーケティングチームが需要動向データを管理しているとします。マーケティングデータスチュワードが、このデータコレクションをデータマーケットプレイスの関連するカテゴリに公開します。オペレーションマネージャーはマーケットプレイスで需要データを検索し、公開済みのコレクションを見つけてアクセス権を申請します。データ所有者が申請を承認し、システム管理者がその申請を処理すると、オペレーションマネージャーがそのデータを使用して顧客の需要を分析し、在庫を最適化して無駄を省くと共に、状況に応じて生産量を調整します。
CLAIRE GPT と Copilot
AI を活用したデータアシスタントである CLAIRE GPT を使用すれば、平易な英語でデータと対話でき、複雑なコードを記述する必要がありません。CLAIRE GPT は、隠れたインサイトを瞬時に見出して、データを分析するうえで役立ちます。
CLAIRE Copilot はチャット中も、バックグラウンドで専門分野のガイドとして機能します。たとえば、データのクリーンアップや品質の監視といった煩雑な手作業を自動化して、すべてのデータを正確で整理された状態に維持します。
CLAIRE GPT と CLAIRE Copilot を併用すれば、複雑なデータの山がシンプルな会話に変換され、技術的な問題に煩わされることなく、スマートな判断を迅速に下せるようになります。まるで優秀なデータのエキスパートと一緒に仕事をしているように感じられます!
Informatica Intelligent Data Management Cloud の差別化要因を確認する
IDMC はこれまでにないスマートな頭脳として機能し、組織のデータを理解してその価値を引き出します。ほかのツールはファイルを移動するだけであるのに対し、IDMC は組み込みの AI を活用して、情報がサーバー上やクラウドのどこかに埋もれていたとしても、その情報を理解して整理します。熟練したガイドの如く、データを自動的に見つけ出し、クリーンアップして保護します。IDMC があれば、チームは答えを探し回る必要がなくなるため、大きなアイデアの実現にいち早く取り組むことができます。簡単に言うと、IDMC はまとまりのないデータの山を、ビジネスの成長に合わせて拡張する、セキュアな自動エンジンに転換します。
順調です! ここでは、IDMC の概要を駆け足で見てきました。これで、ジャーニーを始めるための完璧なロードマップを手に入れることができました。最初の一歩をどこから踏み出しますか?