管理の世界を理解する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 管理者の主な責務を挙げる。
- Intelligent Data Management Cloud における管理者サービスのコア機能について説明する。
管理者とは?
今日のデジタル世界における管理者の役目は、まとまりのない情報の山から、組織が必要とする賢明な判断を引き出すことです。管理者は「秩序のアーキテクト」として、(どのビジネスにとっても最も重要な要素である) データの安全性を確保し、簡単に見つけられるようにします。その主な目標は、すべてがスムーズに機能し続けるようにすることです。
Intelligent Data Management Cloud (IDMC) における管理者とは、プラットフォーム内で組織の設定やリソースを管理する特別な権限を有するユーザーです。具体的には、接続の設定、ユーザーやユーザーグループの管理、ロールの割り当て、セキュリティの設定、各種サービスや操作の監視を行うことができます。管理者は、ユーザーアカウントの作成と管理、スケジュールの設定、システムアクティビティの監視といったタスクを実行して、システムがスムーズに稼働するようにします。基本的に、組織の環境の設定や保守を行い、ほかのユーザーが各自のタスクを効率的に実行できるようにするためのフルアクセス権または広範なアクセス権を保持します。
管理者サービスは、ユーザー、ロール、ライセンス、ランタイム環境、その他の組織設定を管理するためのサービスです。
管理者サービス: 組織管理の中枢
管理者サービスは、組織全体を管理する中央ハブで、 基本設定から高度な定義まで、あらゆる操作を処理します。この最大の利点は、 データソースへの接続など、ここで設定したすべてのアセットが自動的に IDMC のほかのすべてのサービスで利用可能になることです。
どの機能を使用できるかは、各自の特定の要件、アクセス設定、ライセンスによって異なります。以下に、代表的な機能をご紹介します。
- 組織とサブ組織: パスワード要件、信頼できる IP アドレス、接続プロパティのストレージ、タイムゾーンとメール通知、CLAIRE のおすすめの設定など、組織とサブ組織を設定します。サブ組織も作成して管理できます。
- ライセンス: 組織とサブ組織で有効になっているライセンスを表示します。
- メータリング: 使用量やジョブ制限などのメータリング情報を表示して管理します。
- ユーザー、ユーザーグループ、ユーザーロール: ユーザーとユーザーグループを作成して管理します。たとえば、ロールの割り当てやサービスへのアクセス管理などを行います。
- 権限: ロールと権限を管理して、サービスやアセット全体のユーザーアクセスと権限を制御します。
- イベント監視: アセットログやセキュリティログを使用して、組織のアセット、ライセンス、ユーザー、セキュアエージェントのイベントを監視します。
- ファイル転送: ファイルサーバーの設定、ファイルサーバーユーザーの管理、ファイル転送タスクの設定を行い、AS2、HTTPS、SFTP などのプロトコルを使用してリモートパートナーと安全にファイルを交換します。
- その他の設定: 接続、ランタイム環境、スケジュールの設定や、高度な設定を行います。
IDMC 管理の支柱
IDMC ジャーニーを開始する前に、IDMC の各環境を支える柱について理解しておくことが極めて重要です。IDMC の設定を高性能な車両に例えて考えてみましょう。車両には、すべての部品を支える頑丈なフレームと、車両を動かす強力なエンジンが必要です。IDMC の場合は、組織、サブ組織、ランタイム環境がこの役割を担います。これらの柱が、データの管理に必要な基本的な設計図と動力源になります。
組織
IDMC のサブスクリプション契約を結ぶと、プライマリ組織を受け取ります。この組織はクラウド環境の最上位に位置し、車両のフレームが動作に必要なすべての部品を支えるのと同様に、ライセンス、ユーザー、セキュリティ設定を保持します。
サブ組織
サブ組織は、車内やトランクなど、車両内の分離された区画またはシステムに相当します。サブ組織は同じフレームを共有しますが、それぞれ目的が異なります。管理者はサブ組織を使用して、財務やマーケティングなどのチームごと、あるいは開発、テスト、本番などの開発ライフサイクルのフェーズごとに環境を分割できます。あるサブ組織のユーザーは、明示的に許可されている場合を除き、別のサブ組織の接続やデータを表示することはできません。
ランタイム環境
ランタイム環境は、車両を動かす実行エンジンに相当します。ハードウェアを誰が管理するかや、その拡張方法に応じて、4 つの主なオプションが用意されています。
- 顧客ホスト型 (セキュアエージェント): セキュアエージェントを各自のサーバーにインストールして管理します。ハードウェアとセキュリティを全面的に制御できるため、ローカルのオンプレミスデータにアクセスする用途に適しています。
- Informatica ホスト型: Informatica がすべて処理します。エージェントが Informatica クラウドで実行されるため、ソフトウェアのインストールやメンテナンスが不要です。
- サーバーレスランタイム: Informatica が提供する非公開の専用環境で、ワークロードに応じて自動的に拡大縮小します。サーバーの管理が不要で、使用量に応じて課金されます。
- エラスティックランタイム: 大量のデータを処理するためにクラスターを動的に起動して、ジョブが完了したら規模を縮小します。
管理者が重要な役割を担うことは明らかです。管理者は、組織のデータ管理がスムーズに機能し続けるようにします。必要な業務、重要な用語、システムのしくみを把握して、すべてが安全かつ適切に機能し、会社のルールに準拠するようにします。
次は、セキュアエージェントの詳細を学習し、IDMC の主要な用語や概念を理解して、IDMC 管理の実践例を見ていきます。