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マスターデータ管理を使ってみる

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • マスターデータとトランザクションデータを区別する。
  • 組織が直面する一般的なデータの課題を特定する。
  • マスターデータマネジメントがどのようにビジネス価値を創出するかを説明する。

グローバル小売企業 Cloud Kicks の IT システムアーキテクト、Jamal Cooks を紹介します。Jamal は、Cloud Kicks のすべての業務システムを円滑に稼働させ、システム間を流れるデータを正確で信頼できる状態に保つ役割を担っています。このバッジでは、Jamal が断片化されたデータの課題に取り組み、マスターデータマネジメントがどのように役立つかを知る過程を見ていきます。

マスターデータとは

あらゆる組織はデータによって動いています。顧客名、商品仕様、サプライヤーとの契約といった基礎情報が、すべてのビジネス上の意思決定を支えています。こうした情報をマスターデータと呼びます。

マスターデータとは、組織が業務の基盤として活用する、中核的な共有情報です。個々の販売やサポートケースを表すトランザクションデータとは異なります。マスターデータは、ビジネスの根幹をなす「名詞」を表します。たとえば、顧客、商品、従業員、サプライヤーなどです。

マスターデータが正確で一貫していれば、組織全体がその恩恵を受けられます。チームはより効果的に連携でき、リーダーはより適切な判断を下せます。データが信頼できない場合、その影響は組織全体に波及します。

マスターデータマネジメントの課題

今日、多くの組織にはマスターデータの一元的な情報源がありません。データは、つながりのない多数のシステムに分散しています。ある顧客の情報が、CRM、請求プラットフォーム、マーケティングデータベースに同時に存在していることもあります。レコードごとに書式が異なる場合もあります。名前の表記が違っていたり、あるシステムでは住所が古いままだったりします。

Jamal は、Cloud Kicks でこの状況を実際に目の当たりにします。マーケティングチームと財務チームが同じ四半期の顧客数を集計したところ、まったく異なる 2 つの数値が出てきました。CRM では有効な顧客数が 84,000 件でした。請求システムでは 91,000 件でした。どちらのチームもその差を説明できず、経営陣はいずれの数値に基づいても、確信を持って意思決定できません。

このような断片化によって、重大な課題が生じます。

  • 重複レコード: 同じ顧客、サプライヤー、商品が複数のシステムに重複して存在し、混乱と無駄な作業につながる。
  • データのサイロ化: 部門やシステムごとに独自のデータを保持しており、組織全体が信頼できる一元化された情報源が存在しない。
  • データの不整合: ミドルネームのイニシャルの欠落、わずかに異なる住所形式、会社の別名など、入力方法の細かいバリエーションによって、レコードの照合と統合がほぼ不可能になる。
  • データ品質の低さ: 不完全または不正確なデータが、誤ったレポートや顧客の不満につながる。
  • 規制上のリスク: データが断片化されていると、コンプライアンスのための監査可能なビューを提供することが難しくなる。

データ品質が低いと、大きな代償を伴います。組織には毎年数百万ドルのコストが発生し、戦略的な誤りにもつながります。

マスターデータマネジメントとは

マスターデータマネジメント (MDM) とは、重要なデータについて信頼できるビューを作成するための手法とテクノロジーです。MDM では、企業全体のデータを統合、クレンジング、照合します。これにより、データエンティティの最も完全なバージョンである、ゴールデンレコードが作成されます。

MDM は、ガバナンスに基づいて継続的に実施されるプロセスです。組織が成長しても、データが正確な状態に保たれます。また、取り込み、品質管理、配信など、データライフサイクルのあらゆる部分に関わります。

MDM の中核となる価値は次のとおりです。

  • 信頼できる一元的な情報源: すべてのチームが信頼できる、エンティティごとに 1 つのレコード。
  • データガバナンス: データが長期にわたって準拠した状態を保つためのポリシーと役割。
  • 信頼できるデータの流れ: Data 360 などのシステムにマスターデータをリアルタイムで配信する機能。

クラウド MDM ソリューションを評価する

すべての MDM ソリューションが同じというわけではありません。クラウド MDM プラットフォームを評価する場合は、次の点を検討します。

  • 複数のデータドメインをサポートしているか? 最新のソリューションであれば、顧客、商品、サプライヤーの各ドメインをサポートしています。
  • 真のデータ品質機能を備えているか? クレンジングとエンリッチ化機能が組み込まれているかを確認します。
  • AI と自動化をサポートしているか? AI を活用した自動化は、エンタープライズグレードのデータ量を管理するのに役立ちます。
  • ヒューマンインザループ (HITL) による検証が含まれているか? 信頼性を維持するために、専門家が AI による照合結果を確認できるようにします。
  • 真の SaaS ソリューションか? 真の SaaS ソリューションであれば、自動アップグレードが提供され、価値実現までの時間が短縮されます。
  • 既存のエコシステムと連携できるか? プラットフォームは、CRM や Agentforce のツールと接続する必要があります。
  • ビジネスユーザーが使いこなせるか? 優れたソリューションであれば、データスチュワードとビジネスユーザーが自分で使いこなせます。
  • 拡張できるか? プラットフォームは、データ量やビジネス戦略に合わせて拡張できる必要があります。

ここまでで、断片化されたデータの課題と、信頼できる一元的な情報源の価値を理解できました。次は、最新のソリューションを見ていきます。続いて、Informatica MDM でこれらの課題にどのように取り組むかを学習します。

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