Intelligent Data Management Cloud の統合機能について知識を深める
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- IDMC プラットフォームにおける統合関連のコアコンポーネントとコア機能を定義する。
- IDMC でサポートされている統合の種別について説明する。
統合のための IDMC
今日の変化の激しいビジネス環境で競争力を維持するには、コネクテッドエンタープライズになる必要があります。データを収集するだけでは不十分です。真の課題は、情報を結び付けて競合他社をしのぐことができるスピードを身に付けることです。たとえば、ある現代企業で営業、財務、物流の各部門が個別のソフトウェアシステムを使用しているとします。問題は、多くの場合、こうしたシステムが相互に連携していないという点です。情報が 1 か所に閉じ込められている場合、ビジネスの動きは緩慢になります。
Informatica Intelligent Data Management Cloud (IDMC) のクラウド統合プラットフォームがあれば、この課題が解決します。汎用的な統合レイヤーとして機能し、 ソフトウェアを結び付けます。それがオンプレミスに存在しているか、クラウドに存在しているかは問いません。このレイヤーによってデータフローに信頼性と再利用可能性が確保され、データ環境全体で真に必要とされている可視性がもたらされます。
IDMC では、隠された手動スクリプトを介してデータが移動するのではなく、制御された明確な環境ですべてのデータ転送が追跡、改善されます。IDMC の統合では、信頼できる 1 つのバージョンが作成されます。つまり、従業員がどのアプリケーションを使用していても、データは正確性を維持し、常に最新の状態に保たれます。これにより、ビジネスリーダーは古い情報や誤った情報に基づいて意思決定を行うリスクを軽減できます。
IDMC のクラウド統合エンジンについて知る
IDMC でどのように統合が管理されているかを理解するために、あるグローバル企業でデータの移動と同期に使用されているツールを具体的に見てみましょう。単なる基本的なクラウド機能ではなく、統合タスク向けに特別に構築された専用エンジンです。
CLAIRE による AI 駆動型の自動化
統合において、CLAIRE が自動アシスタントのように機能します。ソースシステム (会計ソフトウェアなど) と対象システム (セールスプラットフォームなど) を確認し、データ項目をどう合わせればよいかを自動的に提案します。このエンジンによって、データパイプラインの構築に必要な手作業の約 80% が自動化されるため、組織は新たな統合デジタルサービスをかつてないスピードで立ち上げることができるようになります。
セキュアエージェントの設定
IDMC の極めて重要な機能の 1 つは、セキュアエージェントです。このエージェントは、組織のセキュリティファイアウォールの内側やプライベートクラウドの内部に配置できます。IDMC クラウドから指示を受け取りつつ、データの実際の移動および変更作業をローカルで実行します。プライベートデータはネットワークの外に出ることも、クラウドに保存されることもないため、セキュリティが向上します。行き来するのはジョブの指示のみです。
高度なデータ追跡
統合は、ユーザーが情報のコンテキストを把握して初めて有用なものとなります。IDMC エンジンでは系統が取得されます。これは、一片のデータがどこから始まり、どのように変更され、最終的にどこにあるのかが正確にわかるデジタルマップと考えることができます。厳格なルールがある業界 (銀行、ヘルスケアなど) で監査に合格し、法律を遵守し続けるには、統合のすべてのステップを追跡できるこの機能が必要です。
異なるスピードへのサポート
IDMC の独自性は、異なるスピードのデータ移動をすべて同一プラットフォーム上で処理できるという点にあります。一括での移動 (1 日に 1 回実行される大量データの移動)、ほぼリアルタイムの移動 (数分おきに実行される小規模な更新の送信)、ストリーミング (ライブイベントへの即座の反応) を管理できます。この機能により、組織はさまざまなデータスピードの処理に複数のツールを管理するのではなく、すべての統合ニーズに 1 つのプラットフォームを使用することができます。
データ統合種別とアプリケーション統合種別
IDMC プラットフォームでは、2 つの主要な統合種別がサポートされています。それぞれの種別は、デジタルトランスフォーメーション戦略の異なるビジネス目的に使用できます。この種別を理解することは、デジタルトランスフォーメーション戦略を成功させるための鍵となります。
Cloud Data Integration (CDI)
CDI は、一括で移動させる機能と考えることができます。大規模な一括処理を実行し、さまざまなソースからのデータを一元的な場所に移動します。多くの場合、その場所はクラウドデータウェアハウスかデータレイクです。CDI は、分析とビジネスインテリジェンスに不可欠です。CDI を使用してレポートのデータを収集します。5 つの異なる地域の前四半期のセールスに関するレポートを確認する場合、CDI がそのデータを収集するエンジンとなります。
Cloud Application Integration (CAI)
CAI は、リアルタイムで同期させる機能と考えることができます。リアルタイムで相互に連携できるように、Salesforce、Workday、ServiceNow などのアプリケーションを接続します。お客様が Web ポータルで請求先住所を変更したら、CAI によってその変更が配送システムと CRM に即座に反映されます。これにより、生産性とカスタマーエクスペリエンスが向上します。
IDMC 統合の実際のユースケース
あるグローバル製造企業について考えてみましょう。この企業には、工場センサー (IoT)、サプライチェーン向け ERP システム (SAP)、Agentforce Sales が備わっています。
IDMC 統合プラットフォームが導入されていないと、こうしたシステムの情報は分断された状態になってしまいます。工場センサーで機械の故障が報告されたことを知らずに、価値の高いクライアントに納品日を確約してしまうことがあるかもしれません。こうした遅延は、生産に損害を与え、会社の評判に傷をつけてしまいます。
IDMC 統合を使用すれば、次のことが可能になります。
- データ統合の面では、センサーデータと ERP データがダッシュボードに取り込まれるため、担当役員が経時的な生産動向を把握できます。
- アプリケーション統合の面では、機械が故障した瞬間に Agentforce で自動アラートがトリガーされます。これにより、営業担当者はクライアントの期待事項をプロアクティブに管理できます。
このような統合されたアプローチにより、IDMC はサービスとしての統合プラットフォーム (iPaaS) 市場をリードする存在となっています。IDMC では大規模なバッチとリアルタイムイベントの両方に対応する統合プラットフォームが用意されているため、組織は俊敏性を維持できます。