Cloud Application Integration を使用してリアルタイムワークフローを自動化する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Cloud Application Integration の主な機能を定義する。
- アプリケーション統合でサポートされているサービスとコネクタについて知識を深める。
なぜクラウドアプリケーション統合なのか?
クラウドデータ統合が大量のデータを動かす心臓の鼓動であるとしたら、クラウドアプリケーション統合 (CAI) は神経系と言えます。ただちにアクションをトリガーします。現代の経済では、状況が更新されるまで 24 時間待つことはなくなりました。即時に確認してリアルタイムで追跡できることが求められています。
ビジネスリーダーにとって、CAI はプロセス自動化のジョブを履行できるツールです。あるアプリケーションでイベントが発生した場合に、ほかのすべての関連アプリケーションが即時に反応できるようにすることが主な目的です。これを人間の介入なしで行います。
Cloud Application Integration の主な機能
CAI では、複雑なビジネスロジックとステートフルプロセスを処理します。この主要機能により、最新のエンタープライズワークフローを管理できるようになります。
プロセスのオーケストレーション
この機能では、イベントのデジタルチェーンを設計できます。シンプルなデータ移動とは異なり、オーケストレーションでは if/then ロジックが関与します。たとえば、価値の高い顧客がサポートチケットを送信した場合、自動化によってシニアマネージャーにエスカレーションするか、次に対応可能なサービス担当に割り当てます。CAI では、すべてのデジタルインタラクションにおいて一貫した方法でビジネスルールが適用されます。
API の管理と作成
API は、2 つのアプリケーションが相互に通信できるようにするセキュアな戸口と言えます。CAI では、この戸口をすばやく安全に作成できます。最新のモバイルアプリケーションで古いデータベースからの情報を安全に取得できるように、そのデータベースを取得して API にラップすることができます。また、この戸口を誰が使用しているかを監視するツールも備わっているため、データが未承認のユーザーに公開されることはありません。
イベント駆動型アーキテクチャ
従来のシステムの大半は、コマンドが実行されるのを待ちます。CAI は、イベントに反応するという点で異なります。イベントには、クレジットカードの取引や GPS 座標の変更などがあります。CAI で常にリスンされているため、組織はプロアクティブに対応し続けることができます。
サポートされるサービスとコネクタの詳細
CAI が効果的となるには、アプリケーションスタック全体に接続する必要があります。これには、Agentforce などのフロントオフィスツール、SAP などのバックオフィスシステム、そして、カスタム構築された社内アプリケーションが含まれます。CAI でサポートされているサービスを確認しましょう。
エンタープライズメッセージングとキューイング
現実の世界では、システムがメンテナンスのためにオフラインになることがあります。CAI ではメッセージングサービスを使用してデータ損失を防ぎます。システム B がオフラインの間にシステム A がシステム B にメッセージを送信した場合、そのメッセージはキューに保存されます。システム B がオンラインに戻り次第、メッセージが取得され作業が継続します。こうすることにより、一時的に生じた技術的な障害によって顧客の注文が失われないようにします。
SaaS とオンプレミスコネクタ
CAI では、最新の SaaS ツールに密接に統合できます。たとえば、CAI で Salesforce コネクタを使用すると、データの移動とフローおよび Apex アクションのトリガーすべてをプラットフォーム内で実行できます。同時に、セキュアエージェントを介してオンプレミスのレガシーシステムと通信し、最新のテクノロジーと古いテクノロジーの間のギャップを埋めることもできます。
B2B 統合
パートナーとの連携が必要となるジョブもあります。CAI では B2B プロトコル (EDI) がサポートされているため、サプライチェーンとベンダーを直接統合できます。在庫が少なくなると、CAI によって、必要な形式で購入注文がサプライヤーのシステムに自動送信されます。
高度な機能: ローコードでの俊敏性
CAI には、コードを記述せずにワークフローの対応付けを行えるビジュアルデザイナーが用意されています。これにより、俊敏性が向上します。
ガイド付きデザイナー
プラットフォームには、リードから現金化、採用から退職などの一般的なビジネスプロセスに使用できるテンプレートが用意されています。そのため、空白の画面から始める必要はありません。
リアルタイムの監視とデバッグ
システム管理者は、すべての有効なプロセスを確認できるコントロールルームビューを使用できます。データの欠損によって自動化が息詰まった場合、システム管理者はどこで停止したかをリアルタイムで正確に判断して修正できます。
拡張性
CAI はクラウドネイティブであるため、アプリケーション間で同時に発生している何千もの会話を処理できます。1 時間に処理している注文が 10 件でも 10,000 件でも、システムで自動的にスケーリングが行われ、ユーザーエクスペリエンスが高速に保たれるようにします。
ストレスのない保険請求のユースケース
ある保険会社が CAI を使用してカスタマーエクスペリエンスを向上した方法を見てみましょう。
課題: 自動車事故に遭った場合、保険センターに電話をし、レンタカーが到着するまで数日間待たなければならないことがあります。このようなストレスは顧客の不満の原因になります。
CAI のソリューション:
- トリガー: 事故に遭った人がモバイルアプリケーションを介して事故の写真を送信します。
- オーケストレーション: CAI でその写真が受信されると、即座に AI サービスに通知が行われ、損害が推定されます。同時に、メインデータベースで保険契約の確認が行われます。
- 統合: CAI によって、自動車を予約するための API コールがレンタカー店に送信されます。その後、受け取りの詳細が記載されたテキストが送信されます。
成果: 請求が数秒のうちに処理されていることを知ることができます。これにより、顧客は安心感が得られ、保険会社は時間とコストを節約できます。
Cloud Application Integration を使用してリアルタイムワークフローを自動化する
アプリケーション統合により、競争上の優位性が得られます。勝者は、ソフトウェアを最も効率的に連携させる者です。
CAI を使用すると次のことを実現できます。
- 人為的ミスを減らす: アプリケーション間における手作業でのデータ入力をなくすことにより、タイプミスや書類紛失のリスクを排除できます。
- 従業員の生産性を高める: 1 つのタスクを完了するために異なるシステムにログインする必要がなくなります。CAI によって自動的に処理されます。
- イノベーションが可能になる: 安定した統合レイヤーを使用して、新しいアプリケーションやパートナーを簡単に試すことができます。新しい AI ツールが市場に出たら、数日で既存のワークフローに統合できます。
まとめ
この 3 つの単元を通して、IDMC によってコネクテッドエンタープライズ向けの完全なソリューションが提供されるしくみを見てきました。
- 単元 1 では IDMC の基本について学習し、中央ハブと AI 駆動の自動化によってセキュアな環境が生まれるしくみなどを学びました。
- 単元 2 ではデータ統合に焦点を当てて、正確な分析を提供するために CDI で大量のデータが管理されるしくみなどを学びました。
- 単元 3 ではアプリケーション統合に目を向け、CAI によってリアルタイムプロセスが自動化されてワークフローが合理化するしくみなどを学びました。
こうした基礎知識が備わり、分断されたデータを自動化された戦略的なアセットに変える準備が整いました。