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クライアントの背景と現状を確認する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • クライアントのビジネス上の目的と目標を確認する。
  • 背景情報に基づいてクライアントの現状を判断する。
  • ナレッジトランスファーと調査の違いを定義する。

ディスカバリーに時間をかける意義

経験豊富なコンサルタントであるあなたは、入念なディスカバリーがクライアントとの取り組みにもたらす価値をすでに理解しています。ディスカバリーによって以下のことが可能になります。

  • クライアントのビジネス上の目的と目標を理解する。
  • クライアントが成功をどのように測定しているかを把握する。
  • クライアントの意思決定方法を把握する。
  • クライアントが抱える障害や懸念を明らかにする。
  • クライアントにとって本当に重要なことを見極める。

ディスカバリーは Slack サービス導入プロジェクトの重要な要素であり、グリッド設計ワークショップ、チャンネル戦略セッション、ガバナンスセッション、コミュニケーション計画、学習計画、学習教材など、すべての成果物に反映されます。

クライアントの背景を詳しく確認する

クライアントの背景情報は、Slack についてクライアントと話す前から収集を始められます。

  • ナレッジトランスファー: サービスの販売に携わった同僚と話し、クライアントの基本情報を収集します。さらに、クライアントに関する過去の情報を持っている可能性があるほかの関係者からも話を聞きます。
  • 調査: クライアントの Web サイト、ソーシャルメディア (LinkedIn など)、クライアントに関するニュース記事を確認し、事業、業界、目標への理解を深めます。上場企業の場合は、年次報告書や 10-K を確認して、財務、沿革、そのほかの関連情報を詳しく把握することも検討します。

すべてのクライアントがすでに Slack を利用しているわけではありませんが、利用している場合は通常、現在の Slack の利用状況もナレッジトランスファーで確認します。

まず、組織が現在どの段階にあるのか、大まかに把握しておきます。そうすることで、現在の Slack の利用状況について的を絞った質問をし、自分の理解に足りない情報を補えます。組織内の各チームで Slack の定着度がどの程度かを把握すると、用意する成果物の範囲を決める参考になります。

サービスプロジェクトを開始する前にクライアントについて理解を深めておくことには、次のメリットがあります。

  • クライアントとのやり取りを始める前に情報を集めて疑問点を解消できるため、時間を節約できます。 特に、対応できる時間が限られている Slack 導入支援パッケージでは重要です。
  • クライアントのニーズと将来像について話し合うときに、自分なりの見解を持って臨めます。 これにより、ディスカバリーの内容をクライアントに合わせ、最初から信頼関係を築いてスムーズに取り組みを始められます。
  • 予想される反対意見、リスク、前提、問題を事前に特定し、取り組みの開始時に話し合えます。

この初期ディスカバリーフェーズでは、次のような質問を自問しましょう。

  • クライアントの戦略目標は何で、Slack をどのように役立てたいと考えているか?
  • Slack の導入を決めた理由は何か?
  • 組織の従業員数は何人か?
  • 組織はどのような構造であるか (フラット型、階層型など)?
  • 部門横断的なコラボレーションが最も多く行われているのはどこか?
  • コラボレーションを妨げている明らかな問題はあるか?

サービスエンゲージメントの例

Slack Enterprise Grid へのアップグレードを検討している企業について、ナレッジトランスファーと調査で得たメモの例を確認します。

概要

会社の規模:

3,000 人 (買収した企業から 1,000 人超が加わる)

業種:

テクノロジー

拠点:

ニューヨーク、シドニー、ルクセンブルク、ロンドン、香港

買収:

  • 最近、より小規模な企業 (従業員数 1,000 人超、拠点は同じ地域に加えてダブリン) を買収。
  • 買収された企業の従業員は、大規模な企業の従業員よりも Slack の活用度や成熟度が高い。
  • 現時点では両社のワークストリームとプロジェクトの大半が別々に進められているが、両組織にはコラボレーションが必要である。

目標:

  • 新たに加わった従業員に、オープンで透明性の高い職場環境を提供する。
  • 買収後 6 か月以内に、新たな部門横断プロジェクトと、全社規模のアフィニティグループや交流グループを立ち上げる。
  • リモートワークに移行する。

現在の Slack プラン:

Business+ から Enterprise Grid にアップグレード

課題:

  • 現在、コラボレーション上の問題は主に、Slack のごく基本的な機能しか使っていない大規模な企業側の従業員に見られる。
  • 従業員は Slack で自分の仕事を整理することに苦労している。
  • 従業員は、チャンネルでほかのメンバーとやり取りするときに、スレッドを使うなどのベストプラクティスを実践していない。

この背景情報から、サービスの成果物に反映できる多くの詳細が得られます。特に注目すべき点は次のとおりです。

  • 組織構造は、グリッド設計の方針を決める材料になります。
  • 組織全体でリモートワークを推進していることは、チャンネル戦略の検討に影響します。
  • 現在の Slack の利用状況から、Slack の学習教材やチャンネル戦略セッションで重点的に扱うべき内容が見えてきます。

ここまで、ディスカバリーの初期フェーズと、最初に収集した情報だけでもグリッド設計の方針を考える材料になることを学びました。この単元を終える前に、グリッド設計の基本を押さえておきましょう。

グリッド設計を理解する

グリッド設計では、クライアントが Slack Enterprise Grid をどのように構成するかを検討できるように支援します。この作業は、Slack 導入プロジェクトの設計フェーズで行います。グリッド設計では、従業員のエクスペリエンスと生産性を向上させる Slack Enterprise Grid の構成方法をクライアントに提案します。

グリッド設計では、Slack 環境で従業員がどのように働くかに関わる一連の事項を決定します。たとえば、既存のワークスペースを移動または統合したり、新しいワークスペースを作成したりします。Enterprise Grid オーガナイゼーションの構造と設計は、固定されたものではありません。企業のニーズに合わせて独自に設計し、時間の経過とともに適応、変化させていく必要があります。

もちろん、クライアントが Slack グリッドについて適切な判断を下せるように支援するには、まずディスカバリーを完了する必要があります。次は、エクスペリエンス設計に関して収集すべき情報と、ビジョンステートメントの重要性について学びます。

リソース

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