ビジョンステートメントと成功メトリクスを作成する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Slack のビジョンステートメントと成功メトリクスの重要性を説明する。
- クライアントによる Slack ビジョンステートメントの作成を支援する方法を説明する。
- 各ワークショップの要素が成果物に与える影響を説明する。
Slack のビジョンを定義する
クライアントのビジネス目標やコラボレーション上の課題を掘り下げながら、Slack でそれらにどう対応できるかを一緒に明確にしていきます。こうした作業を通して、Slack がビジネスにもたらす価値を測定し、Slack Enterprise Grid への移行がどのような効果をもたらすかを説明できるようになります。クライアントと Slack のビジョンを策定し、Slack の価値を測定して明確にする手段を整えることで、Slack の導入が日々の業務になぜ重要なのかについて共通認識を築けます。このビジョンや価値は、Slack の導入、移行、成熟度向上を進めていく中で、継続して立ち返る指針になります。
Slack のカスタマーサクセスマネージャー (CSM) が担当しているクライアントでは、組織の目標達成に Slack がどのように貢献するかについて、CSM とすでに検討を進めていることも少なくありません。多くの場合は、クライアントが CSM とすでに進めている内容を更新するのを支援し、その後のプロセスにも CSM に継続して参加してもらいます。組織における Slack のビジョンと、Slack の導入を成功とみなす基準が、現在も適切で最新かつ十分な内容になっていることを確認します。クライアントがまだこの作業に着手していない場合は、ゼロから始める必要があります。
ビジョンステートメント
クライアントが Slack のビジョンステートメントを作成することが重要です。ビジョンステートメントは、「なぜ Slack なのか?」という問いに対するクライアントの答えです。 Slack のビジョンを明確にすることで、職場で Slack を使う目的と、Slack の活用が会社の目標達成につながることを従業員に伝えられます。また、ビジョンステートメントは、会社が長期的に目指す姿を従業員が理解し、「自分にとってどんなメリットがあるのか?」という疑問への答えを見つける助けにもなります。
次のような質問をクライアントに投げかけると、Slack のビジョンステートメントを明確にしやすくなります。
- コラボレーションを改善すると、ビジネスにどのような効果がありますか?
- 従業員にとって Slack にはどのような価値がありますか?
- Slack で解決できる課題や非効率な点は何ですか?
成功メトリクス
クライアントとのディスカバリーで話し合いを重ねるうちに、ビジネス目標への理解が深まります。次は、明確で測定可能なメトリクスを定め、目標達成に Slack をどう役立てるかをクライアントが明確にできるように支援します。クライアントの目標を理解していれば、組織に Slack がもたらす価値を把握できる成功メトリクスを提案し、その推移を追跡してもらえます。
次の例を参考にしてください。
目標 1: サイロ化を解消し、チーム内のコラボレーションと部門横断的な連携を改善する。
Slack では、より多くの Slack チャンネルを使用してメールを減らし、コンテンツリソース管理システムを Slack と連携するといった取り組みが考えられます。
測定する項目:
- リソースを適切に連携させる能力の向上
- 社内メールの利用状況
測定方法:
- ユーザーアンケート
- パブリックチャンネルで既読または送信されたメッセージの割合
目標 2: アジャイルなプロセスとワークフローを実現する。
Slack では、全社共通のアプリワークフローを 1 つか 2 つ構築し、全社共通の #help チャンネルや #product-team-channels を導入するといった取り組みが考えられます。
測定する項目:
- 新しいソフトウェアのリリースにかかる時間の短縮
- 問題の特定と解決の迅速化
- 認識合わせを行う会議数の削減
測定方法:
- ユーザーアンケート
- パブリックチャンネルで既読または送信されたメッセージの割合
- アプリの利用状況
- 会議に費やした時間
目標 3: 全社共通のコミュニケーションプラットフォームを構築する。
Slack では、組織全体のチームに Slack を定着させ、Slack での従業員のオンボーディングを効率化するといった取り組みが考えられます。
測定する項目:
- 採用にかかる時間の短縮
- Slack を利用しているビジネスユニットの総数
- 従業員エンゲージメントスコアの向上
測定方法:
- ユーザーアンケート
- Slack 利用状況のメトリクス
エクスペリエンスとイネーブルメントに関するディスカバリー
クライアントが Slack を最大限に活用できるように支援するには、コラボレーションにおける最大の課題を理解する必要があります。こうした情報があれば、クライアントに最適な Slack エクスペリエンスを設計できます。組織の主要な部門と、それぞれがどのように連携しているかなど、組織構造を把握する必要があります。また、合併や買収など、組織内の従業員の働き方に影響する組織や事業の変化も考慮します。必要な情報を収集して、次のことを行えるようにします。
- 導入に向けてクライアントの Slack ワークスペースとチャンネルを設計する。
- 今後、その設計の管理と更新に誰が関わるべきかを決める。
- クライアントの従業員に Slack 導入の情報を周知する場所を特定する。
- クライアントの現在の Slack 利用状況と今後の目標に基づいて、提案できる Slack ユースケースを特定する。
ディスカバリーセッションの形式は、確保できる時間とクライアントのニーズによって異なります。コンサルティングの経験を活かして、クライアントから情報を収集するのに最適な形式と、その成果物に最適な形式を判断できます。
成果物への影響
クライアントの現在の組織構造とコミュニケーションの状況を明確に把握すると、Slack 導入プロジェクトの主要な成果物を作成しやすくなります。
グリッド設計ワークショップ
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定義: Enterprise Grid オーガナイゼーション内のワークスペースの構造と設計を定義する成果物です。
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ディスカバリーとの関係: クライアントの Slack エクスペリエンスの構造を提案するには、現在と将来のコミュニケーション方法、誰と誰が連携する必要があるか、セキュリティ上の制約の有無をまず理解する必要があります。

チャンネル戦略セッション
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定義: Slack の初期チャンネル構造と設定を提案し、通常はワークショップやミーティング形式で実施します。
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ディスカバリーとの関係: 初期チャンネル構造と設定を提案するには、Slack でユーザーにどのような権限を付与するか、どのような業務を行うかをまず把握する必要があります。

ガバナンスセッション、ポリシーと設定に関するセッション
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定義: これらは通常、ミーティング形式で実施し、Slack を目的に沿って継続的に活用していくうえで必要な役割、責任、ユーザーサポートモデルを提案します。
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ディスカバリーとの関係: Slack を維持管理するガバナンスチームを提案し、Slack のエンドユーザーを支援する管理プロセスを提示します。(これらについては最後の単元で詳しく説明します。)
コミュニケーション計画
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定義: この計画は、変更管理のベストプラクティスに基づき、組織内での Slack 導入に関する主要なコミュニケーションを提案します。
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ディスカバリーとの関係: 最適なメッセージ戦略を立てるには、クライアントが使用しているコミュニケーションツールとその使い方を確認します。

質問例
- 組織の主なチームや部門にはどのようなものがありますか?
- 現在、どのような方法でコミュニケーションを取っていますか?
- 全社的なコミュニケーションやコラボレーションについて、従業員はどのような不満を感じていますか?
- 会社では日常的にどのようなソフトウェアを使用していますか?
- 今回の Slack 導入では、どのような状態になれば成功と言えますか?
学習計画と学習教材
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定義: クライアントが Slack を活用してビジネス目標を達成できるようにする学習教材と、その実施方法や学習アプローチです。
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ディスカバリーとの関係: クライアントのトレーニング上の制約と要件を考慮して提案します。(これらの重要な学習成果物については次の単元で詳しく説明します。)
まとめ
★ これで、クライアントの Slack 導入に向けて、効果的なビジョンの作成を支援する方法や、 成功につながる測定可能な目標を設定するスキルが身に付きました。クライアントの現状を整理し、主要な成果物につなげる方法も理解できました。次は、Slack の学習とイネーブルメントが、あらゆる組織の変革を大きく後押しする理由を見ていきましょう。
