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お客様を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • お客様の業界のトレンドや課題を特定する。
  • お客様の現行のビジネスプランの詳細を確認する。
  • お客様のビジネスの意思決定者を特定する。

相手の情報の取得

顧客起点のディスカバリーの最初のステップである「お客様を知る」は、お客様に会う前に調査を実施することです。相手の業界ビジネス人材を知ることで、相手が何を重要視しているのかを探り出します。

お客様の業界の理解

どの規模のお客様もその業界に属しています。常に業界の現在のトレンドや課題を認識することが大切です。オンラインで次の情報を調べます。

  • 業界の刊行物でお客様の業界を調査する。
  • 専門サービスやコンサルティング企業が発行する業界の最新レポートに目を通す。
  • ソーシャルメディアや LinkedIn で業界の実情を知る。

業界の調査や分析を行いながら、次の主要な質問の答えを見つけます。

  • 業界の最大のトレンドや課題は何か? お客様の競合他社の動向を探ります。
  • こうしたトレンドや課題が、この業界の消費者との関係構築方法にどのように影響しているか? この業界に生じている変化を消費者や他の企業が歓迎しているか否かをオンラインレビューで調査します。
  • この業界でどのような用語が使われているか? この業界の企業が使用している主な用語に注意を払います。

調査するということは、お客様にどのようなことが起こっているのかを把握するということです。また、お客様や競合他社が直面している主な課題の一部も明らかにすることができます。

ビジネスの理解

さらに詳細に調査し、お客様のビジネスそのものの分析に取りかかり、次の事項の詳細を理解できるようにします。

  • 目標: どのようなことを達成しようとしているか
  • 価値: 社内および消費者に対する基本理念はどのようなものか
  • イニシアチブ: 目標を達成するために現在どのようなことをしているか
  • 計画: 目標を達成するためにどのようなプランを立てているか
  • 障害: 目標達成に向けて取り組む中で直面している問題は何か

こうした詳細を探る目的で、お客様の Web サイトにアクセスし、年次報告書、収益の詳細、プレスリリース、株主宛の公式文書、投資家向けのプレゼンテーションに目を通します。

お客様が中小企業や非公開企業である場合は、一般に公開されている報告書やプレゼンテーションが共有されていないことがあります。そうした場合には、調査にちょっとした工夫が必要です。具体的には、次のことを試みます。

  • お客様の Web サイトの「会社概要」を読む。
  • お客様のショップで購入する。
  • ソーシャルメディアのページや投稿を閲覧する。
  • お客様のビジネスのオンラインレビューを読む。
  • Glassdoor で従業員がどのように述べているかをチェックする。
  • LinkedIn で経営陣を検索する。

お客様の事業規模に関係なく、次の主要な質問の答えを見つけ出します。

  • ビジネスがどのような方法で収益を挙げているか? お客様は、商品の販売、サービス、広告、サブスクリプションなど、多様なビジネスモデルに従っています。
  • どのような課題に直面しているか? 例として、急速な成長に遅れずについていくこと、業界の新たな規制、適切な人材の確保などが挙げられます。
  • 戦略的な優先事項は何か? お客様が商品ラインの拡大や、新しいテリトリーや地域への進出を見据えていることがあります。

顧客起点のディスカバリーの後続のステップで上記の質問の答えを使用するため、必ず要点を押さえておくようにしてください。

人物像の把握

関係構築の鍵を握るのは人々ですから、十分な時間をかけてお客様の企業の人々がどのような人物で、ビジネス上の決定を下すのが誰かを見極めます。

  • 最高情報責任者 (CIO) やテクノロジー部長など、既知の意思決定者の関係図を作成する。
  • 他に意思決定者がいないか確認する。
  • 同僚やパートナーなど、他のステークホルダーにコンタクトを取る手段を検討する。
  • すべての意思決定者と関係を構築するためのプランを立てる。

このすべてに取り組みながら、次の点を自問します。

  • ビジネスで各意思決定者がどのような役割を果たしているか? この役割は、各人の役職と日常業務の両方を意味します。
  • 各人の主な優先事項は何か? 例として、セキュリティ、信頼性、イノベーション全般などが挙げられます。
  • どのような課題に直面しているか? 例として、新しいロールへの就任や、不満を抱いている従業員への対応などが挙げられます。

こうした調査時には LinkedIn が優れたリソースになるものと思われます。たとえば、ビジネス上の意思決定者がシェアした記事をチェックします。どのような人々とつながっているかを調べ、コンタクトを取るために紹介してもらえそうな人脈を探ります。

リソース

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