数式項目を作成する
Trail Together の動画
エキスパートの説明を見ながらこのステップを進めて行きたい場合は、Trail Together シリーズの一部である、こちらの動画をご覧ください。
(巻き戻して最初から見直したい場合、このクリップは 27:18 分から開始されます。)
はじめに
商談についての追加情報の収集を手伝ってほしいと営業担当副社長の Allison Wheeler から依頼されました。まず Allison は、営業ユーザーとエグゼクティブユーザーが、成立した商談に対して計算される自分の手数料を参照できるようにしたいと考えています。また、商談に取引先の地域とゾーンを表示して全員が参照できるようにしたいとも考えています。さらに、パイプラインの精度を高めるために、商談に割引が適用されている場合には割引金額を表示することも希望しています。
これらの要望に応えるには、カスタム数式項目を作成します。カスタム数式項目を使用すると、他の項目を参照する計算を定義し、ビジネス要件に固有の新しい数値、テキスト、日付、チェックボックス値を表示できます。それでは始めましょう。
手数料を計算する
[Opportunity (商談)] オブジェクトで、商談が成立するたびに 10% の手数料を計算するカスタム数式項目を作成します。
- [Setup (設定)] から、[Object Manager (オブジェクトマネージャー)] をクリックし、[Opportunity (商談)] を選択します。
-
[Fields & Relationships (項目とリレーション)] を選択し、[New (新規)] をクリックします。
- データ型として [Formula (数式)] を選択し、[Next (次へ)] をクリックします。
- [Field Label (項目の表示ラベル)] と [Field Name (項目名)] の両方に
Commission
(手数料) と入力します。
- [Formula Return Type (数式の戻り値のデータ型)] に [Currency (通貨)] を選択します。
-
[Next (次へ)] をクリックします。
- [Insert Merge Field (差し込み項目の挿入)] 選択リストで [Amount (金額)] を選択します。
-
[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[*Multiply (* 乗算)] を選択します。
- [Commission (Currency)= (手数料 (通貨)=)] ボックスに、
0.1
と入力します。
- 最終的な数式が
Amount * 0.1
のようになっていることを確認します。 -
[Check Syntax (構文を確認)] をクリックし、エラーがないことを確認します。
- [Description (説明)] に次のように入力します:
Calculates sales rep commission of 10 percent when opportunity is won.
(商談成立時の営業担当コミッション 10% を計算。) - [Help Text (ヘルプテキスト)] に、
Sales rep commission when opportunity is won.
(商談成立時の営業担当コミッション。) と入力します。 -
[Next (次へ)] をクリックします。
- [Visible (参照可能)] 列ヘッダーのチェックボックスをオフにして、この列のチェックボックスをクリアします。
- [Visible (参照可能)] 列で、[Sales User (営業ユーザー)] と [System Administrator (システム管理者)] をオンにします。
-
[Next (次へ)]、[Save (保存)] の順にクリックします。
次に、数式を変更して、商談が成立した場合にのみ手数料が計算されるようにします。
- 引き続き [Opportunity (商談)] オブジェクトの [Fields & Relationships (項目とリレーション)] が表示されている状態で、[Commission (手数料)] の横にある矢印 をクリックし、[Edit (編集)] を選択します。
- [Formula Option (数式オプション)] セクションで、[Advanced Formula (高度な数式)] タブをクリックし、数式を変更します。
- [Commission (Currency)= (手数料 (通貨)=)] ボックスで、数式の先頭をクリックして「Amount」の前にカーソルを置きます。
- [Functions (関数)] リストで、[IF] を選択し、[Insert Selected Function (選択した関数を挿入)] をクリックします。
- [Functions (関数)] リストで、[ISPICKVAL] を選択します。
- 数式で、logical_testを強調表示し、[Insert Selected Function (選択した関数を挿入)] をクリックします。
- 数式で、picklist_field を強調表示します。
-
[Insert Field (項目の挿入)] をクリックし、表示された [Insert Field (項目の挿入)] フロート表示で、2 つ目のリストから [Stage (フェーズ)] を選択し、[Insert (挿入)] をクリックします。
- 数式で、text_literalを強調表示し、
"Closed Won"
(商談成立) (引用符を含む) と入力します。
- 数式で、「Amount * 0.1」を強調表示し、切り取ります (Ctrl/Command+X)。
- 数式で、「value_if_true」を強調表示し、貼り付けます (Ctrl/Command+V)。
- 数式で、value_if_falseを強調表示し、
0
と入力します。
- 数式が次のようになっていることを確認します。
IF( ISPICKVAL( StageName , "Closed Won") , Amount * 0.1, 0)
-
[Check Syntax (構文を確認)] をクリックします。
-
[Save (保存)] をクリックします。
数式項目をカスタマイズする
[Opportunity (商談)] オブジェクトで、取引先レコードの [Region (地域)] と [Zone (ゾーン)] の情報を表示するカスタム数式項目を作成します。
- 引き続き [Opportunity (商談)] オブジェクトの [Fields & Relationships (項目とリレーション)] が表示されている状態で、[New (新規)] をクリックします。
- データ型として [Formula (数式)] を選択し、[Next (次へ)] をクリックします。
- [Field Label (項目の表示ラベル)] に
Region/Zone
(地域/ゾーン) と入力し、[Field Name (項目名)] にRegion_Zone
と入力します。
- [Formula Return Type (数式の戻り値のデータ型)] に [Text (テキスト)] を選択します。
-
[Next (次へ)] をクリックします。
-
[Advanced Formula (高度な数式)] タブがまだ選択されていなければ、クリックします。
- [Functions (関数)] リストで、[TEXT] を選択し、[Insert Selected Function (選択した関数を挿入)] をクリックします。
- 数式で、value を強調表示します。
-
[Insert Field (項目の挿入)] をクリックし、表示された [Insert Field (項目の挿入)] フロート表示で、2 つ目のリストから [Account> (取引先 >)] を選択します。
- 表示された新しいリストから [Region (地域)] を選択し、[Insert (挿入)] をクリックします。
- 数式の末尾をクリックしてカーソルを置き、[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[&Concatenate (& 連結)] を選択します。
- 数式の末尾に
"/"
(引用符を含む) と入力します。
-
[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[&Concatenate (& 連結)] を選択します。
- [Functions (関数)] リストで、[TEXT] を選択し、[Insert Selected Function (選択した関数を挿入)] をクリックします。
- 数式で、value を強調表示します。
-
[Insert Field (項目の挿入)] をクリックし、表示された [Insert Field (項目の挿入)] フロート表示で、2 つ目のリストから [Account> (取引先 >)] を選択します。
- 表示された新しいリストから [Zone (ゾーン)] を選択し、[Insert (挿入)] をクリックします。
- 数式が次のようになっていることを確認します。
TEXT( Account.Region__c ) & "/" & TEXT( Account.Zone__c )
-
[Check Syntax (構文を確認)] をクリックします。
- [Description (説明)] に次のように入力します:
Displays the Region and Zone values from the account record.
(取引先レコードの Region (地域) と Zone (ゾーン) の値を表示。) - [Help Text (ヘルプテキスト)] に次のようににします:
Account region and zone.
(取引先の地域とゾーン) -
[Next (次へ)]、[Next (次へ)]、[Save (保存)] の順にクリックします。
次に、割引が適用された後の金額を計算する「Amount after Discount (割引適用後の金額)」という数式項目を作成します。その前に、「Discount Percentage (割引率)」というカスタムパーセント項目を作成します。
- 引き続き [Opportunity (商談)] オブジェクトの [Fields & Relationships (項目とリレーション)] が表示されている状態で、[New (新規)] をクリックします。
- データ型として [Percent (パーセント)] を選択し、[Next (次へ)] をクリックします。
- [Field Label (項目の表示ラベル)] に
Discount Percentage
(割引率) と入力します。
- [Length (桁数)] に
3
と入力します。
-
[Next (次へ)] をクリックします。
- [Visible (参照可能)] 列ヘッダーのチェックボックスをオンにしてからオフにして、列のチェックボックスをクリアします。
-
[Sales User (営業ユーザー)] と [System Administrator (システム管理者)] をオンにします。
-
[Next (次へ)]、[Save (保存)] の順にクリックします。
次に、数式を作成します。
- 引き続き [Opportunity (商談)] オブジェクトの [Fields & Relationships (項目とリレーション)] が表示されている状態で、[New (新規)] をクリックします。
- データ型として [Formula (数式)] を選択し、[Next (次へ)] をクリックします。
- [Field Label (項目の表示ラベル)] に
Amount After Discount
(割引適用後の金額) と入力し、[Field Name (項目名)] にAmount_After_Discount
と入力します。
- [Formula Return Type (数式の戻り値のデータ型)] に [Currency (通貨)] を選択します。
-
[Next (次へ)] をクリックします。
-
[Simple Formula (簡単な数式)] タブをクリックします。
- [Insert Field (項目の挿入)] 選択リストから [Amount (金額)] を選択します。
-
[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[*Multiply (* 乗算)] を選択します。
-
[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[( Open Parenthesis (開き括弧)] を選択します。
- 開き括弧の後に
1
と入力します。
-
[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[-Subtract (- 減算)] を選択します。
- [Insert Field (項目の挿入)] 選択リストから [Discount Percentage (割引率)] を選択します。
-
[Insert Operator (演算子の挿入)] をクリックし、[) Close Parenthesis () 閉じ括弧)] を選択します。
- 数式が次のようになっていることを確認します。
Amount * ( 1 - Discount_Percentage__c )
-
[Check Syntax (構文を確認)] をクリックします。
- [Description (説明)] に次のように入力します:
Calculates the opportunity amount after any discount has been applied.
(割引適用後の商談金額を計算。) - [Help Text (ヘルプテキスト)] に次のように入力します:
Opportunity amount after discount has been applied.
(割引適用後の商談金額。) -
[Next (次へ)]、[Next (次へ)]、[Save (保存)] の順にクリックします。
数式を使用して、Allison の営業チームが必要な情報を使用できるようにしました。次のステップに進んで、レコードタイプを作成しましょう。