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サービス向け Slack を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Slack がサービスチームやサービスプロセスにどのように役立つかを説明する。
  • Slack によってチームの効果が高まるしくみを説明する。
  • Slack によってサービスチームが顧客のエスカレーションやケースを解決する時間を短縮できるしくみを説明する。

Slack は働き方の未来

Slack とは言うなれば、企業の仮想本社です。社内のすべてのユーザーをつなぎ、リアルタイムまたは非リアルタイムで、対面、リモートを問わず、構造化された方法でカジュアルに自発的に共同作業できるようになっています。

さまざまな会話が Slack に集約され、情報を簡単に見つけることができ、コラボレーションがシームレスに行われ、チームのお気に入りのアプリがこの 1 か所に接続されています。Slack は組織全体での知識の共有を促進し、すべてのメンバーがアイデアやそのアイデアの持ち主と直接かつ即座に関わりを持てるようにします。 

Slack は次の 3 つの柱で効果を発揮します。

  • 人: Slack は、チームが迅速に行動し、認識を一致させ、つながりを感じることができるシンプルな方法です。
  • パートナー: 世界最大で最も安全なビジネスコラボレーション用ネットワークにアクセスできます。
  • システム: ビジネスプロセスを一元管理することで、データからアクションまでの最短パスを実現できます。

つまり、Slack は働き方の未来を表しています。

Slack ファーストなサービスとは

今日の世界では、企業が顧客と会うには顧客がいる場所に出向く必要があります。顧客がサポートを受けるために会社に電話をかけてきて、複雑な選択肢の電話メニューを操作し、担当者につながるまで待っているというのは過去の話です。最近の顧客は会社への連絡手段として電話、メール、テキスト、チャット、ソーシャルメディア、Web サイト、チャットボットなどのさまざまなチャンネルを使用します。その選択肢は幅広く、リストは長くなる一方です。

ただし、このすべてのテクノロジーの背後にいるのは顧客とカスタマーサービス担当という 2 人の人間であり、この 2 人がつながる必要があります。そのつながりを実現するには、サービス組織をコネクテッドなサービスチームに変革する必要があります。 

多くの会社はすでにカスタマーサービス担当が顧客を感心させ喜ばせるのに必要なスキルを習得するための投資を行っています。これには次のようなスキルが含まれます。

  • 共感
  • アクティブリスニング
  • 説得力のあるスピーキングスキル
  • コミュニケーションスキル
  • 適応力
  • 忍耐と思いやり
  • 問題解決スキル
  • 時間管理

このようなスキルはカスタマーサービス担当が成功するために不可欠ですが、Slack ファーストなサービスを提供しようとしている会社にも必要です。これは、現代のサービス組織はさまざまなチャンネルからのケースを管理しているだけではなく、日常的に次のような専門的な問い合わせや状況を取り扱っているためです。

  • サポートの問題に関して調査を実施する
  • 顧客のフィードバックを商品組織に提供する
  • エンジニアリングチーム向けのバグレポートを作成する
  • 顧客エスカレーションや、複雑な問題、重大なインシデントについてコラボレーションを行う
  • 重要な顧客にパーソナライズされたサービスを提供する

今日のカスタマーサービスでは複数のチャンネルの監視から顧客フィードバックの提供、そして緊急の問題や複雑な問題に関するコラボレーションまで多岐にわたる複雑なニーズがあり、それに対応するにはコネクテッドサービスの最新のソリューションが必要です。世界の変化によってその傾向はさらに強くなっています。顧客の期待はかつてないほど高く、顧客ロイヤルティを確立することは長期的な成功にとって不可欠です。サービス担当は、回答をすばやく見つけ、顧客の問題を解決し、適切なタイミングで適切なエキスパートに協力を求めることに長けている必要があります。 

この新しい状況の中で、Slack はサービスチームが業務の効率をさらに向上させるのに役立ちます。全員が Slack でコラボレーションを行えば、次の特長を備えたツールを使用することになります。 

  • カスタマーサービス組織のメンバーと拡大チームのメンバー (商品チーム、エンジニアリングチームなど) による合理化されたやり取りのために最適化されている
  • CRM と統合されているため、全員が取引先情報、注文履歴、サポートケース履歴を参照できる
  • 顧客問題を迅速に解決するために回答や知識のあるエキスパートを検索できる

カスタマーサービス担当は内部エキスパートとのコラボレーションからリアルタイムでのトラブルシューティングまでを行うために、回答やエキスパートに加えて、過去の注文やサポートへの問い合わせなどの顧客情報にもオンデマンドでアクセスする必要があります。Slack によってそのアクセスと参照の両方を可能にするというのが、サービスにおいての Slack ファーストな考え方です。

顧客とサービス担当がつながることで、顧客の満足度が高まり、顧客を喜ばせることができます。

Slack を使用してケースを迅速に解決する

Slack はカスタマーサービス組織をまとめるための強力なツールであるだけではなく、協力部署から外部関係者まで、必要な人すべてをシームレスに引き入れることができます。Slack 内でサービスチームメンバーが重要な情報を見つけたり適切な人とつながったりするために専用の整理されたチャンネルを作成できます。Slack に直接組み込まれた機能によって、サービス関連のワークフローやオートメーションを作成し、ネイティブインテグレーションを利用してサービスの使用事例をサポートできます。

Slack はカスタマーサービス組織の全員が顧客の問い合わせについてコラボレーションし、問題を解決するための中心的な場所となります。また、適切なタイミングで関連部署のエキスパートが参加することもできます。たとえば、カスタマーサービス担当が顧客からのフィードバックに共通のテーマがあることに気付いた場合には、それを商品チームと共有することで、顧客からの声を増幅し、フィードバックを適切なチームに提供することができます。通知のワークフローを作成し、Salesforce と統合して Slack で直接ケースレコードを表示してアクションを実行すれば、このプロセスの効率がさらに高まり、追跡しやすくなります。

Slack は完全に検索可能であるため、カスタマーサービス担当はファイル、メッセージ、チャンネルを検索して、一般的な問い合わせに関連するコンテンツ、ドキュメント、回答を見つけることができます。社内のエキスパートにメッセージを送信することで、解決までの全体的な時間を短縮できます。 

また、Slack では Slack コネクト (すべての有料 Slack プランに含まれます) を介して顧客やパートナーなどの外部の関係者が重要な会話に参加することもできます。カスタマーサービス組織はチャンネルを作成し、重要な顧客やパートナーを招待して、パーソナライズされたサービスを提供したり、リアルタイムでコラボレーションや問題のトラブルシューティングを行うことができます。

Slack では協力者がサービスチャンネルに必要に応じて出入りできるため、適切なタイミングで参加できます。たとえば、新しい機能に関するケースが特定の件数に達したときにワークフローによってエンジニアリングチームに通知されるようにできます。これによってエンジニアリングマネージャーが適切なタイミングで関与できます。

サービスチームが内側の円にいて、外側の円には協力者や外部の関係者がいる様子を示す図。

上の図は Slack でサービスチームが連携して業務を進め、協力チームや外部関係者が必要に応じて会話を出入りする様子を示しています。 

ヘルプデスクエージェント、マネージャー、サービスリーダー、サービス業務担当、フィールドサービス技術者、各分野のエキスパートで構成されるチームは専用の Slack チャンネルを使用して、コンテキストに沿った情報を交換し、顧客のケースやその他のプロジェクトについてコラボレーションすることができます。商品、財務、マーケティング、営業、法務の協力者は Slack 内で直接連携し、ケースやインシデントの解決に必要な情報や承認を提供できます。そして、Slack コネクトを介して顧客やパートナーなどの外部の関係者を共有チャンネルに招待して共同で作業することもできます。

Slack で顧客エスカレーションに関するスウォームを行う

ほとんどのカスタマーサービス組織では、毎日少なくとも 1 件のケースでスウォームが行われています。「スウォーム」という用語を会社で使用しているかどうかに関係なく、スウォームとは 1 つ (または複数) の顧客に影響する優先度の高い問題について社内の複数の人がすばやく協力して取り組むという考え方です。 

スウォームという言葉は蜜蜂の分巣に由来します。蜜蜂の大群があわてた様子で空を飛び回り、羽音が響き渡る不安な雰囲気が想像できます。そして Slack のようなツールが存在しなかった頃には、カスタマーサービスのスウォームが同じような雰囲気になることもありました。Slack を使用すれば、スウォームを体系化し、よく考慮された意図的なものにすることができます。 

Slack ロゴの周りにハチの巣状にサービスエージェントがいてスウォームを表している様子。

一般的なスウォームは次のようなしくみになっています。

  1. サポートケースが作成される
  2. ケースのトリアージとトラブルシューティングが行われる
  3. ケースの解決に協力が必要な場合はスウォームが開始される
  4. Slack でスウォームチャンネルが作成される
  5. スウォームチームメンバーがチャンネルに追加される
  6. スウォームチームメンバーが協力して問題を解決し、必要に応じて追加メンバーがチームに追加される
  7. サポートケースに次のアクションが記録される
  8. 目標を達成してサポートケースがクローズされ、顧客への連絡が行われ、Slack のスウォームチャンネルがアーカイブされる
  9. スウォームが終了する

サービスの未来は Slack ファースト

Slack ファースト環境でサービスチームがどのように活躍できるかを見ていきましょう。

従来のサービス
Slack ファーストなサービス

内部のエキスパートにメールを送信し、応答があるまで顧客のケースを保留中にする。

内部のエキスパートがリアルタイムで質問に回答できる Slack チャンネルを作成する。

重要なエスカレーションのトラブルシューティングと解決のためにチームメンバーによる内部の電話会議を開く。問題解決には数日かかる場合もある。

重要なエスカレーションについて専用の一時的なチャンネルでスウォームを行い、数時間以内に問題を解決する。

商品マネージャーにメールを送信して、顧客のフィードバックに見られるテーマを共有する。

顧客フィードバック用の Slack チャンネルを設定し、カスタマーサービスと商品チームの間の強力な関係を確立する。

アセット、リソース、一般的な問い合わせへの回答の最新のリストを将来使用するために維持する。

AI 搭載の検索を使用して Slack ファイル、メッセージ、チャンネルを検索する。

これで Slack ファーストなサービスとはどういうものであり、チームが迅速にケースをクローズし、顧客からの問い合わせを解決するために Slack がどのように役立つかを理解できました。次の単元では、Slack を使い始めるときに考慮する必要がある 4 つのことについて学習します。

リソース

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