マクロとクイックテキストを作成してクリックを減らす
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- マクロを作成する。
- クイックテキストを作成する。
元に戻せないマクロを作成して一括アクションを実行する
Maria は朝早く出社し、新しいツールを試してみようと張り切っていました。すると、Maria がログインするより前に、Sita がやって来ました。ソーラーパネル破損についてのケースがさらに今日も来たのです。これは問題です。Sita は、ツールがエージェントにいつロールアウトされるかを知りたがっています。幸い、Maria は明日までには、あるいは今日にもツールの準備を整えられそうです。
Maria はログインし、サービスコンソールアプリケーションを起動しました。マクロはレコードでアクションを実行するものとわかっていますから、破損パネルに関するケースの 1 つを開きます。Maria は、破損パネルの写真を送信していないお客様にメールを送信するマクロを作成することにしました。交換を承認するには写真が必要ですから、写真の依頼を簡単にしたいと考えたのです。その手順は次のとおりです。
- サービスコンソールアプリケーションから、ケースを開きます。ユーティリティバーの [マクロ] をクリックして、マクロを起動します。[マクロを作成] をクリックして開始します。
- マクロの名前と説明を設定し、マクロを適用するオブジェクトを選択します。[適用先] の値は、デフォルトで以前に参照したオブジェクトが設定されます。Maria のマクロは次のようになります。Maria は次の値を使用してマクロを作成します。
- マクロ名:
Solar Panel - Send Email Request for Photo
(ソーラーパネル - 写真を依頼するメールを送信) - Description (説明):
Sends the customer an email requesting photos in order to process the replacement. (交換処理に必要な写真をお客様に依頼するメールを送信します。)
- マクロ名:
-
[保存] をクリックします。マクロレコードビューが表示されます。このページには、マクロのすべての詳細が表示されます。
-
[命令を編集] をクリックして、マクロの操作内容の指示を開始します。
- 応答画面が表示されたら、ポップアップウィンドウの [開く] をクリックしてマクロビルダーを起動します。次に、マクロの命令を追加します。マクロビルダーには、開始元のレコードページが表示されます。これは「実際」のレコードではないので、この領域をキャンバスと呼びます (1)。命令パネルでは、すべての更新が追跡されます (2)。
- 命令パネルで、[命令を追加] をクリックします。
後で基本的なマクロの作成を習得したら、[ロジックを追加] をクリックして、条件付きマクロの作成を試してみてください。条件付きマクロには、アクションを実行するタイミングを制御する IF および ELSE ステートメントが含まれます。
今のところ必要な操作は、キャンバスをクリックしてマクロで実行するアクションを実行するだけです。つまり、すべてのアクションを録画した動画を作るようなものです。通常のレコードと同じようにアクションや項目をクリックします。わかりやすいように、更新がサポートされている範囲とアクションは、マウスポインターを置くと強調表示されます。そして、命令パネルを使用して更新を入力します。クイックテキストの挿入、メールテンプレートの使用、メールの添付ファイルの追加などを行うことができます。
ヒント: 誤ってマクロに含めるもの以外をクリックしてしまった場合は、命令の横にある [X] をクリックすると削除できます。
- キャンバスで [メール] をクリックします。
- 命令パネルで、[メールテンプレートを挿入] をクリックします。
- メールテンプレートを選択します。Maria は、写真を依頼する最初のメール応答を処理するメールテンプレートはすでに設定済みです。同じ手順を実行するには、[Support: Case Created (Web Inquiries) (サポート: ケース作成済み (Web 問い合わせ))] テンプレートを使用できます。テンプレートを見つけるには、テンプレートディレクトリを変更する必要がある場合があります。[テンプレート] 項目で [Classic メールテンプレート] を選択します。
- メールを送信するには、キャンバスで [送信] をクリックします。命令パネルが更新され、元に戻せないアクションが含まれます。以前に紹介した内容を覚えていますか? これらは、元に戻すことができないアクションです。マクロがメールを送信すると、元に戻すことはできません。Maria の命令は次のようになります。
-
[保存] をクリックします。
- サービスコンソールアプリケーションに戻るには、マクロビルダーのブラウザータブを閉じます。
ケースのマクロをさらに作成するには、マクロユーティリティを開き、[+] ボタンをクリックします。
マクロリストビューの場所
-
[編集] をクリックします。
-
[アイテムをさらに追加] をクリックし、[マクロ] を選択してメニューに追加します。
- [保存] をクリックします。
Maria は、受信した新しいケースにマクロを試してみるのが楽しみです。エージェントのクリック数を何回節約できるだろうかと考えています。
クイックテキストメッセージを作成してメッセージを送信する時間を節約する
さらにクリック数を節約するために、Maria はクイックテキストの設定を開始しました。クイックテキストがいかに強力かをエージェントに示すためにサンプルをいくつか作成するつもりです。そこで、お客様に送信できる、破損パネルについての謝罪のクイックテキストを作成することにしました。その手順は次のとおりです。
- サービスコンソールアプリケーションのナビゲーション項目メニューで、[クイックテキスト] を選択します。
- [クイックテキスト] リストビューの [新規クイックテキスト] をクリックします。
- クイックテキストに名前を付けます。Maria は「Solar Panel Apology」 (ソーラーパネル謝罪) と入力しました。
- クイックテキストメッセージを入力します。メッセージには改行、リスト、特殊文字、差し込み項目、および最大 4,000 文字を入力できます。
ヒント: クイックテキスト内に差し込み項目を使用すると、エージェントの生産性を大幅に高めることができます。差し込み項目には、特定のレコードの値を挿入できます。差し込み項目を使用すると、クイックテキストでレコードが認識されるため、エージェントはレコードの詳細からコピーして貼り付けるという面倒な作業を避けることができます。
- カテゴリを選択します。Maria は [結語] を選択しました。
- メッセージを使用可能にするチャネルを選択します。Maria は [メール] を選択しました。組織で有効な機能に応じて、次のチャネルを利用できます。
- メール — メールアクションで使用します
- チャット — サービスコンソールのチャットで使用します。
- 電話 — 活動の記録アクションで使用します
- ポータル — コミュニティまたはカスタマーポータルで使用します
- 内部 — 状況の変更アクションなど、内部項目で使用します
-
重要: チャネルを指定しないと、クイックテキストメッセージをどのアクションでも使用できないため、クイックテキストメッセージを使用できません。ポータルチャネルと内部チャネルは、Lightning Experience でサポートされず、Lightning Experience のどのアクションにも対応付けられません。Maria のクイックテキストは次のようになります。
-
[プレビュー] をクリックし、差し込み項目が解決されるとクイックテキストがどのように表示されるかを確認します。
- 解決された差し込み項目のサンプルを表示するには、受信者と関連レコードを選択します。ドロップダウンを使用してオブジェクトをケースに変更します。
Maria のクイックテキストのプレビューは次のようになります。
- プレビューを閉じ、[保存] をクリックします。
Maria は、パーソナライズされた署名を含むものなど、さらにいくつかのクイックテキストメッセージを作成しました。
マクロとクイックテキストの共有のしくみを理解する
デフォルトでは、マクロとクイックテキストの共有設定は [非公開] に設定されています。つまり、Maria が作成したマクロやクイックテキストは、Maria が共有するまでエージェントには表示されません。マクロとクイックテキストを共有するには、いくつかの方法があります。
ユーザーインターフェース | 共有モデル |
---|---|
Lightning Experience |
フォルダーの共有 ユーザーは、クイックテキストとマクロをフォルダーに整理します。項目を共有するには、項目をフォルダーに追加してから、そのフォルダーを共有します。このモデルを使用するには、[設定] でクイックテキストとマクロのフォルダーを有効にします。 メモ: フォルダーに対する共有設定は、個々のデータに対する共有設定を上書きすることに注意してください。Salesforce Classic でマクロやクイックテキストを共有していた場合、それらの設定はフォルダーを有効にすると無視されます。 クイックテキストやマクロのフォルダーを有効にした後、すべての既存の項目をフォルダーに移動し、それらのフォルダーをユーザーと共有することをお勧めします。データがフォルダー内にない場合、所有者、作成者、およびシステム管理者のみがアクセスできます。 マクロとクイックテキストのページレイアウトに [フォルダー] 項目が含まれていることも確認して、エージェントが実際に項目をフォルダーに割り当てられるようにします。 フォルダーを有効にする手順についての詳細は、前の単元を参照してください。 |
Salesforce Classic |
個別項目の共有 ユーザーは、クイックテキストとマクロを個別に共有します。項目を共有するには、クイックテキストレコードまたはマクロレコードの詳細の [共有] ボタンをクリックします。このモデルを使用するために何かを有効にする必要はありません。これは、Salesforce Classic のデフォルトの動作です。 |
両方 |
組織全体での共有 ユーザーに、組織内のすべてのクイックテキストとマクロが表示されます。このモデルを使用するには、[設定] でクイックテキストオブジェクトとマクロオブジェクトの組織の共有設定を [公開] に設定します。ほとんどの組織では、このモデルはお勧めしません。 |
Maria は前の単元でクイックテキストとマクロのフォルダーを有効にしましたから、クイックテキストとマクロを自分で試した後にフォルダーを使用して共有します。
リソース
- Salesforce ヘルプ: クイックテキストメッセージの作成
- Salesforce ヘルプ: Lightning Experience でのマクロの作成
- Salesforce ヘルプ: 権限セットとプロファイルでのタブ設定の表示と編集
- Salesforce ヘルプ: クイックテキストの共有
- Salesforce ヘルプ: マクロの共有
- Salesforce ヘルプ: 共有設定