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サービスカタログについて知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • サービスカタログとは何かを説明する。
  • サービスカタログのビルディングブロックを挙げる。
  • サービスカタログの自動化が組織でどのように役立つかを説明する。

始める前に

このモジュールは、Salesforce の基本的なカスタマイズ機能に精通し、基本的なフローの使用経験がある中級の Salesforce システム管理者を対象としています。ただし、中級に達していなくても問題ありません。このバッジに取り組む前に、「Flow Builder の基本」バッジと「Flow Builder の概念」バッジを修了することをお勧めします。これらのバッジでは、サービスカタログでビジネスプロセスを自動化するために使用するフローをいつどのように作成するかを学習します。

サービスの自動化と効率化を実現する

さまざまな業種のサービスチームは、コールセンターのケース数の削減、顧客のセルフサービスソリューションの充実、ビジネスサービスの自動化を図りたいと考えています。そうすることで、エージェントの生産性が向上し、運用コストが削減され、顧客満足度が向上します。

太陽光発電関連の商品やシステムを販売する急成長企業 Ursa Major Solar, Inc. のサービス業務担当マネージャーである Rachel Jones にとって、サービス効率は重要事項です。Ursa Major Solar は、太陽光業界の新興企業として、顧客がケースを開いたりコールセンターに連絡したりする前にセルフサービスオプションを利用できるオンラインヘルプセンターを必要としています。また、Rachel はサービスチームがビジネスサービスを効率的に自動化、構築、管理できる方法も必要としています。

「Support Request (サポート要求)」というタイトルのサポートチャネルのアニメーション。

Rachel は、ソリューションを設計するためにコンサルタントを雇う必要があるのではないかと心配しています。その場合、IT 部門は、各ビジネスサービスのケースを作成してエージェントに割り当て、サービス要求レコードを顧客に送信する自動化を構築する必要があります。また、ヘルプセンターの作成に必要な Web 開発とコードも忘れてはなりません。なかなか大変な作業になりますね。

幸い、Ursa Major Solar は Service Cloud を使用しており、サービスカタログという簡単なソリューションがあります。

サービスカタログとは?

Ursa Major Solar の Salesforce システム管理者である Maria は、サービスカタログを使用して次のことができると Rachel に伝えます。

  • ビジネスサービスのポートフォリオを作成する。
  • ビジネスサービスを分類された階層に整理する。
  • ビジネスサービスを Salesforce 内で直接管理する。
  • セルフサービスポータルを介して Ursa Major のビジネスサービスへのアクセスを顧客に提供する。

また、サービスカタログにはさらに多くの機能があります。サービスカタログはポイント & クリックツールを備えた強力なオートメーションハブで、Maria は技術者の予定などのビジネスサービスで使用される Ursa Major の既存のフローの自動化をカスタマイズすることができます。具体的には、カタログ履行を使用して、フローの入力変数を設定して次を行うことできます。

  • 質問形式で詳細でカスタマイズ可能な情報を顧客から収集する。
  • カタログ項目の処理を開始する。
  • カスタマーサービス要求レコードを生成する。
  • 顧客の要求の進行状況を追跡する。

また、Maria は、顧客が各自の疑問についてセルフサービスソリューションを使用できる Ursa Major ヘルプサイトを Experience Cloud で構築できます。

サービスカタログを使用すると、Rachel のサポートチームは頻繁に発生する単純なサポート要求の処理に費やす時間を減らし、複雑な問題の解決に時間を多く割けるようになります。一方、顧客は Ursa Major ヘルプポータルのセルフサービスリソースにアクセスすることで、コールセンターの待ち時間が短縮されます。つまり、全員にメリットがあります。

「Service Request (サービス要求)」というタイトルのセルフサービスチャネルのアニメーション。

サポートカタログは Rachel のサポート組織を次のように支援します。

サービスカタログのビルディングブロック

サービスカタログは、カスタムビジネスサービスの自動化を構築するために必要な面倒な技術的作業と依存を排除する 3 つのビルディングブロックで構成されています。

「Catalog Building Blocks (カタログのビルディングブロック)」というタイトルのカタログのビルディングブロックのアニメーション。

カタログ項目

カタログ項目はサービスカタログの基盤です。技術者の予定などのビジネスサービスを表すメタデータです。カタログ項目は、ポイント & クリックのサービスカタログビルダーを使用して作成し、コーディングは必要ありません。また、項目にアクセスできる顧客を制御する対象資格ルールを追加できます。

「Technician Appointment (技術者の予定)」が表示されたカタログ項目ビルダー。

カタログ項目にはフローと履行が必要です。カタログ履行はフローの入力変数のメタデータ拡張です。履行を使用して、カタログ項目に渡されるフローの入力変数をカスタマイズできます。履行で、カタログ項目要求の受入と処理の自動化が拡張されます。

カタログ履行

履行がどのように役立つかを詳しく見てみましょう。

履行の機能

履行が有用な理由

  • 顧客がカタログ項目を要求したときに、質問形式で詳細でカスタマイズ可能な情報を顧客から収集する。
  • サービスエージェントのカタログ項目処理を開始する。
  • 顧客のカタログ項目要求を追跡する。
  • ユーザー入力とシステム管理者が設定した変数をフローに渡す。
  • 必要に応じてフロー変数を設定できる。
  • 値と変数をさまざまなオブジェクトの項目に対応付ける。
  • 選択リストやテキストなどのさまざまな項目種別を使用して、顧客の質問をフロー変数に追加する。
  • 複数の履行とカタログ項目に同じフローを使用する。

カタログ項目と同様に、Maria はポイント & クリックツールである履行ビルダーを使用して履行を作成できます。履行には、名前、説明、省略可能な履行の対応付け (フローの入力変数のカスタマイズ) が必要です。Maria は履行入力の対応付けを使用してフローの入力変数を変更し、特定のオブジェクトとその項目に対応付けられた履行入力を渡すことができます。

Maria は、履行は基本的にフローのカスタマイズと拡張に使用できる、フローとカタログ項目の間の接続レイヤーであると考えます。例を見てみましょう。

Maria は、Input_Priority 変数を含む画面フローを使用して、履行ビルダーで Technician Appointment (技術者の予定) 履行を作成します。フローの入力変数と種別 (1) から、Maria は次のように履行設定を定義します (2)。

  • Fulfillment Field Name (履行項目名): Priority (優先度)。
  • Input Type (入力種別): Picklist (選択リスト)
  • 入力種別のオブジェクト設定: [Case (ケース)] オブジェクトの [Priority (優先度)] 項目。

Technician Appointment (技術者の予定) の入力の対応付けが表示された履行ビルダー。

履行入力を定義した後、Maria はサービスカタログビルダーを使用して、入力を含まれる入力または顧客定義として設定します。

[Included Inputs (含まれる入力)] は、[Priority (優先度)] 入力が [Medium (中)] (1) に設定されている場合など、顧客が変更も表示もできない項目のデフォルト値です。[Customer Inputs (顧客の入力)] では、Maria が [Subject (件名)] 入力を顧客定義として設定し、(2)、それに質問を追加する (3) ように、質問形式で顧客からの追加情報を必要とします。鉛筆編集アイコン

履行設定ページが表示されたサービスカタログビルダーページ。

質問エディターから、Maria は What do you need help with? (どのようなヘルプが必要ですか?) と入力します (1)。また、種別に基づいて顧客への入力の提示方法を編集し (2)、質問を必須としてマークすることもできます (3)。

顧客定義入力の対応付けが表示された履行設定。

詳しく見てみましょう。Maria は最初、Input_Subject フロー変数を Text (テキスト) 履行入力種別として対応付けました。質問エディターで、Maria は入力種別を顧客への質問としてどのように表示するかを選択します。たとえば、入力種別を 1 行テキストまたは選択リスト (2) 形式の質問として設定します。

Maria は、履行で対応付けられたオブジェクトと項目に基づいて質問を表示する複数の方法が質問エディターで提供されていることに喜んでいます。

まとめると、履行はフローの入力変数を変更して顧客からより詳細な情報を取得することで、Ursa Major のフローを拡張します。Maria は、カタログ項目、履行、ポイント & クリックツールを使用して、顧客のセルフサービスによるケース解決を促進するビジネスサービスの自動化を数分で構築できます。

カタログ分類

最後のビルディングブロックは、カタログ分類です。分類により、Maria はカタログ項目を論理的なグループ内で整理し、顧客が Ursa Major のセルフサービスサイトで簡単に見つけられるようにすることができます。たとえば、Maria は Technician Appointment (技術者の予定) カタログ項目を Maintenance Services (メンテナンスサービス) にグループ化します。

カタログ項目は、複数のカテゴリに属することができます。サービスカタログは、カタログカテゴリとデータカテゴリという 2 つの分類方法をサポートしています。異なる点は次のとおりです。

カタログカテゴリによる分類

データカテゴリによる分類

  • サービスカタログビルダーで作成される
  • サービスカタログのみをサポートする
  • Aura エクスペリエンスサイトのみでサポートされる
  • カテゴリごとに 2 つの階層レベルをサポートする
  • カテゴリは作成時に有効化される
  • カテゴリは、関連付けられているすべてのカタログ項目が無効になっている場合にのみ無効化できる
  • ナレッジなどの他の Service Cloud 製品をサポートする
  • データカテゴリ設定で作成される
  • LWR エクスペリエンスサイトのみでサポートされる
  • カテゴリごとに 5 つの階層レベルをサポートする
  • カテゴリは作成後に有効化が必要である
  • カテゴリは、カタログ項目が割り当てられていない場合にのみ無効化できる

Maria は Ursa Major の目的に最適な分類方法を決める必要がありますが、2 つのオプションがあることが気に入っています。セルフサービスサイトを構築する前に、データを失うことなく、いつでも 2 つのオプションを切り替えることもできます。また、項目をカテゴリに関連付けないことも選択できます。カテゴリは項目に必須ではありません。

さらに便利なのは、技術的な設定が不要ということです。Maria が行う必要があるのは、[Catalog Settings (カタログ設定)] ページで希望する方法を選択し、[Data Categories Setup (データカテゴリ設定)] またはサービスカタログビルダーでカテゴリを作成することだけです。

サービスの自動化と処理を促進する

Rachel と Maria は、サービスカタログが Ursa Major Solar に最適だと考えています。要約すると、サービスカタログでは次のことを行います。

  1. カタログ項目、カテゴリ、履行をまとめてサービスカタログの自動化にリンクする。
  2. エージェントの介入なしに顧客の要求を生成して処理する。
  3. Ursa Major セルフサービスサイトでケースを作成し、顧客に公開する。

Rachel は、複雑なコーディングを必要とせずにサービスカタログを使用できる点を気に入っています。さらに、項目と履行を使用して、Ursa Major は標準フローをそのまま使用することも、自動化を拡張して詳細な顧客情報を取得するために、変更してビジネスサービス全体で再利用することもできます。

習得度チェック

サービスカタログの主要なコンポーネントと機能について学習しました。次の対話型フラッシュカードを使用して、テストを受ける前に学んだ内容を復習してください。

各カードの情報を読んだ後、カードをクリックまたはタップすると関連情報が表示されます。右向き矢印をクリックすると次のカードに移動し、左向き矢印をクリックすると前のカードに戻ります。

リソース

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