スクラムの実装

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

• 2 種類のスクラムベースのミーティングを定義する。
  
• 計画に分類されるミーティングの種類を挙げる。
  
• プロセスと成果物を検査し適応させる方法を説明する。
  

Salesforce がスクラムをどのように実装しているかを知りたいとお考えでしょう。結局のところ、それはミーティングです。そう聞いて、きっと「ミーティングは時間の無駄だ。」とお思いでしょう。でもちょっと待ってください。これらは、さらなるミーティングを生み出すためのただのミーティングではありません。スクラムミーティングは、アクション項目を提供するためのものです。これがどういう意味かは、この後説明していきます。

Salesforce のスクラムミーティングには主に 2 種類のものがあります。 

1. 計画ミーティング: これらは、プロジェクトのさまざまなフェーズで行われます。図に表すと層になったケーキのように見えます。プロジェクトがどのフェーズであっても、チームは定期的にミーティングを行い、最終的な成果について意思統一ができていることを確認します。
   
2. 検査および適応ミーティング: チームが新しく学んだ内容を取り入れて、それらを次のスプリントに適用することがいかに重要かは詳しく説明しました。ここではそれを実行します。これらのミーティングは、プロセスと製品を改善するためのものです。
   

これらのミーティングをさらに詳しく見て、Salesforce でのスクラムプロセスのメカニズムをより良く理解し、自分でもそれらを採用しましょう。

計画ミーティング

年次計画は、すべての人、チーム、クラウドがトップダウンのビジネスロードマップに沿って作業していることを確認するために使用する究極の意思決定ツールです。そして、アジャイルチームはこれを使用して計画を続けます。

4 か月ごとのリリース計画

Salesforce では、4 か月ごとにコアプラットフォームの新しいバージョンをリリースしています。また、その他の製品の小規模な更新は、さらに頻繁に行われています。そして、インフラストラクチャのリリースは必要に応じて行われます。メジャーリリースサイクルの開始時には、概要レベルの計画ミーティングが行われ、各クラウドのロードマップが作成されます。

これらのミーティングの主な目的は次のとおりです。

• ビジネスとお客様の優先事項を一致させる。
  
• 新しい機能について概要レベルで理解できるようにする。
  
• スケジュールについて協議し、期待される成果を設定する。
  

各リリースには、将来予測に関する記述が含まれ、Salesforce の計画と配信は計画時点での知識に基づくもので、作業開始後に変更される可能性があることが述べられています。これはさまざま理由で含まれていますが、これによって、長期計画を変更し、新しく学んだことに適応させられるようになります。

2 週間ごとのバックログ調整計画

計画プロセスの次のステップは、次回のスプリントに向けて用意することです。チームは 2 つほど先のスプリントを計画します。そこでは、製品バックログをレビューし、優先度が最も高い項目の作業を開始する準備ができていることを確認します。

これらのミーティングの目的は何でしょうか?

• チームは、パイプの今後の予定について意見を出し、明確にする。
  
• 作業は小さなかたまりに分割されている。
  
• 満足の条件が記述され、望ましい成果が明確になる。
  
• 開始の準備ができていない作業を識別する。
  

2 週間ごとのスプリント計画

スプリントを開始する前に、チームは集まって、次の 2 週間で達成しようとする内容のロードマップを作成します。このミーティングで、チームは作業計画に合意し、責任を持ちます。

通常、これらのミーティングでは、チームは製品バックログから開始し、リストの上部にどのプロジェクトがあるかを見て、今すぐ取り組めるのはどれかを決定します。

(ほぼ) 毎日のデイリー スタンドアップ 

スクラムではデイリースタンドアップを行うことになっていますが、ほとんどのチームは中断なし木曜日のルールを実施しています、これは文字どおり木曜日にはミーティングを行わないということです。

それはどのようなものでしょうか?

• 非常に短い時間で同期を取るために、チームメンバー全員がその日の適切な目標に取り組んでることを確認し、支援が必要であれば提供します。
  
• この頻度で行うのは、チームメンバーが無駄な努力をして進捗が妨げられるのを防ぐためです。
  
• これによって、日々の進行状況を明確に把握できます。
  

検査および適応ミーティング

計画フェーズから実行フェーズへと移行するにつれて、ミーティングの数は少なくなります。ここでは、それらのミーティングのうちの 2 つについて説明します。要するに、これらは適切な製品やサービスを適切なタイミングで適切なお客様に提供できるようにするための学習ミーティングです。

振り返り: 各スプリント完了時の振り返り

これは、チームが進捗または失敗に対して責任を持つことができるミーティングです。

スプリントごとに、チームは作業がどれだけうまくいったか、またはいかなかったかを分析するための時間を取ります。このレビュー期間には、プロセスとチームの 2 つに重点を置きます。

この時点で、チームはスプリント中の作業を検査し、次のスプリントでは何を変更し、適応させるかを決定します。最終的な目標は、スプリントごとにプロセスと成果物を改善することです。 

Salesforce では、チームが各スプリント後にいくつかの「アクション可能な実験」を持つことが期待されています。これは、次のスプリントで試すことができる新しい何かです。これらの新しいアクション項目は、スプリントまたは Kanban ボードに追加され、1 人がチームにそれらの責任を課します。

たとえば、あるチームが振り返りで、ミーティングが長すぎて時間の無駄であるという苦情を言いました。グループは、次のスプリントでは各ミーティングではっきりと定義されたアクション項目を含む明確な予定を作成するという実験を行うことにしました。これによって、ミーティングの焦点が絞られ、アクション可能な成果が得られるようになりました。

スプリントごとのスプリントデモ

2 回の検査および適応ミーティングのうちの 2 回目で、チームは完成した作業結果を製品所有者と関係者に提示し、フィードバックや意見を得ます。成果物を検査し、学んだ内容をプロセスに適応させて、前進します。

これらのミーティングがなければ、チームは改善する機会を逃してしまいます。