Salesforce でプログラムを管理する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

団体が Salesforce を使用して、プログラムの実施を管理して最適化する方法を説明する。
Salesforce でプログラムを管理する場合の選択肢を説明する。

前提条件

このモジュールは Program Management Module (PMM) の操作の説明から始まります。最初に Trailhead の「非営利団体向けの Salesforce の基本」モジュールを受講して、PMM と Salesforce.org の他の製品や機能との連携により、非営利団体にどのようなメリットがもたらされるのかを学習することをお勧めします。

活動目的: 団体の意義

プログラムやサービスの実施は、チーム全体の創意工夫、献身、活力によって成り立っています。活動目的を実践するためには、その理念を具体的な行動に落とし込み、適切なサービスを特定し、優れたボランティアを採用して維持し、手頃な価格で実用的なリソースを見つけ出し、そのうえでインパクトを実証するデータを収集して分析できることが求められます。

あなたの団体が世界を変え、大きな成果を挙げているかもしれませんが、だからといってプログラムの管理がずさんで良いわけではありません。活動目的に向けて進展するのは、目標達成に時間を費やしているときであり、スプレッドシートをこねくり回しているときではありません。

団体が目標達成に時間を費やせるようにするのが、非営利団体向け Salesforce です。

フードバンクでクライアントに対応している非営利団体のスタッフ。

Salesforce では活動目的やプログラムをさまざまな方法で管理できます。さらに、非営利団体はそれぞれ異なり、管理方法もそれぞれ異なることから、Salesforce の使い方の正解は 1 つではありません。

非営利団体やその他の機関が Salesforce でプログラムを管理するときの選択肢として、まず Salesforce.org で構築された管理パッケージとカスタムデータモデルである Program Management Module (PMM) を使用し、次に既製のアプリケーションを追加するか、活動目的に合わせて調整したカスタムソリューションを作成するという方法があります。このモジュールでは、PMM の基本事項を見ていきます。

メモ
非営利団体向け Salesforce には統合プラットフォームソリューションと管理パッケージの両方が含まれます。このモジュールでは、管理パッケージの PMM について説明します。プラットフォームソリューションについての詳細は、「リソース」セクションにリンクされている「Nonprofit Cloud を使用したプログラムの管理」トレイルを参照してください。組織でどのソリューションを使用しているか不明な場合は、Salesforce システム管理者に確認してください。

まず、PMM が他のソリューションとどのように連携してプログラムを管理するのに必要な機能を非営利団体に提供するのか確認しましょう。

Nonprofit Success Pack から始める

非営利団体の活動目的を問わず、PMM は Nonprofit Success Pack (NPSP) との連携により最大の効果を発揮します。

NPSP は無償の製品で、プログラム管理に役立つデータを記録するツールを備えています。NPSP には、取引先責任者の世帯を追跡する世帯取引先レコードや、家族関係や友人関係などのつながりを把握するリレーションレコードが装備されています。

NPSP についての詳細は、「リソース」に記載されているリンク先を参照してください。

Program Management Module をインストールする

PMM を NPSP に追加した場合は、PMM が Salesforce でプログラムのデータやプロセスを構築する基盤になります。

Salesforce 組織に PMM をインストールすると、サービススケジュール、プログラムエンゲージメント、一括サービス提供など、プログラムやサービスの管理に必要なオブジェクトや機能で構成される Salesforce のアプリケーション/データ構造が生成されます。また、各自の活動目的に適用して簡単に操作できるレポートやダッシュボードも付属します。

AppExchange のツールを追加する

PMM に機能を追加する場合は、AppExchange (Salesforce やパートナーが開発したソリューションのマーケットプレイス) でアプリケーションを検索してインストールします。

アプリケーションを使用すると、特定の処理を行うカスタムの Salesforce 項目やオブジェクト、機能を迅速に実装できます。たとえば、AppExchange からアンケート、統合フォーム、嘆願書管理、チケット販売などのアプリケーションを入手して、Salesforce の各自のプログラムに追加できます。

ここで検討すべきアプリケーションの 1 つが Nonprofit Cloud ケース管理です。この Salesforce.org 管理パッケージは PMM と連携して、福祉事業のケースマネージャーやその団体がワークフローを合理化し、クライアントのニーズにフォーカスできるよう構築されています。詳細は、「リソース」の「Nonprofit Cloud ケース管理の基本」モジュールを参照してください。

カスタムソリューションを構築する

独自の機能が必要な場合は、上記のツールにさらなる機能を追加するカスタムソリューションをいつでも構築できます。

カスタマイズの目的は、各自のプログラムやスタッフ、活動目的に最適なソリューションを作り出すことです。ただし、カスタマイズには、優れた Salesforce システム管理者やコンサルティングパートナーなど、経験豊富な人材のスキルと時間を要します。

Salesforce で完璧なプログラム管理エクスペリエンスを実現していく道筋が見えてきたところで、PMM の詳細を確認します。次の単元では、PMM のデータモデルから見ていきます。