サービス管理レイヤーを使用する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- サービス管理レイヤーについて要約する。
- サービス管理レイヤーの各コンポーネントとその機能を挙げる。
サービス管理レイヤーでデータを制御する
OmniStudio のサービス管理レイヤーには、Salesforce 内外のデータの読み取り、書き込み、変換、計算、追跡を行うデータサービスが存在します。
- OmniStudio DataRaptor: データの取得、変換、更新を行う設定可能なサービス
- OmniStudio Integration Procedure: 1 回のサーバーコールで複数のアクションを実行する宣言型のサーバー側プロセス
サービス管理レイヤーのこれらの優れた機能を使用すれば、エージェントが顧客データを自在に操り、有意義なやりとりを進めることができます。では、各コンポーネントを詳しく見ていきましょう。
サービス管理のコンポーネントと機能
DataRaptors
DataRaptor は、Salesforce データの読み取り、変換、書き込みを可能にする対応付けツールです。DataRaptor には Turbo Extract、Extract、Load、Transform の 4 種類があります。どの DataRaptor を使用すべきかについては、以下のガイドラインに従って判断します。
目的 |
DataRaptor の種類 |
---|---|
1 つの Salesforce オブジェクトからデータを取得する |
DataRaptor Turbo Extract |
1 つ以上の Salesforce オブジェクトからデータを取得する |
DataRaptor Extract |
1 つ以上の Salesforce オブジェクトにデータを保存する |
DataRaptor Load |
Salesforce の内部または外部から取得したデータを操作する |
DataRaptor Transform |
Integration Procedure
Integration Procedure は、バックグラウンドでデータを取得、保存、操作する手段です。また、複数のソースから取得した複雑なデータを高速処理する必要がある場合にも、Integration Procedure が推奨されます。なぜでしょうか? その理由は次のとおりです。
- たいていの場合、サーバーのほうがクライアントよりデータ処理が高速のため、サーバー側で処理することでパフォーマンスが向上する。
- 複数のアクションを 1 回のサーバーコールにまとめることで、サーバーへの不要なラウンドトリップが回避される。
- ラウンドトリップが増えるとパフォーマンスが低下するため、クライアントとサーバー間のコールを最小限に抑えることにメリットがある。
サービス管理レイヤーのこうしたコンポーネントによって開発時間が短縮され、ユーザーが長期的にみて費用効果の高い方法で更新を管理することができます。たとえば、ユーザーがユーザーインターフェース (UI) またはプロセスに新しい情報を示す新規項目を公開したいと考えているとします。ここで必要な作業は、DataRaptor と Integration Procedure に項目を追加して公開し、OmniStudio FlexCard にその項目を追加して顧客に表示されるようにするだけです。簡単ですよね!
3 つのレイヤーと高度な機能を備えた OmniStudio により、消費者や企業がまさに求めているもの、つまり、信頼性と効率性に優れ、パーソナライズされたデジタルエンゲージメントが実現します。