スキルベースのルーティングについて
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- スキルベースのルーティングの一般的なユースケースについて説明する。
- スキルベースのルーティングのしくみを説明する。
- スキルベースのルーティングを設定する。
一緒にトレイルを進みましょう
エキスパートの説明を見ながらこのステップを実行したい場合は、次の動画をご覧ください。これは「Trail Together」(一緒にトレイル) シリーズの一部です。
(この動画は 10:37 の時点から始まります。戻して手順の最初から見直す場合はご注意ください。)
顧客を希望する言語でサポート
Sita はキューベースのルーティングの試行結果を気に入りましたが、Ursa Major は最近ソーラーパネルの販売をメキシコとカナダにも拡張しているため、より高度な制御が必要ではないかと考えました。オムニチャネルで、顧客ケースを顧客の希望する言語を話し、問題の解決に適した知識を持つエージェントに転送する必要があります。たとえば、スペイン語を話す顧客に請求書に関する問題がある場合、オムニチャネルではそのケースを、スペイン語を話し、請求システムを理解しているエージェントに割り当てる必要があります。
Sita は Maria にオムニチャネルのスキルベースのルーティングについて調べるように依頼しました。
最適な作業を最適なエージェントに転送
スキルベースのルーティングでは、作業項目の完了に必要なスキル (必須スキル) を確認し、エージェントに割り当てられているスキル (エージェントのスキル) と照合します。オムニチャネルは、必須スキルを持つ対応可能な最初のエージェント (作業項目を受け入れることができる業務量のエージェント) に作業を転送します。作業項目とエージェントにはそれぞれ複数のスキルを設定できます。
作業をスキルによってルーティングするには、設定フローを使用して作業項目の項目値とスキル間のマッピングを定義します。オブジェクトごとにスキルのマッピングセットを 1 つ作成します。スキルベースのルーティングルールでは、ケース、チャットトランスクリプト、連絡要求、リード、メッセージングセッション、注文、ソーシャル投稿、カスタムオブジェクトがサポートされています。
オムニチャネルは新しい作業項目を受信すると、必須スキル、作業の優先度、ルーティングモデル ([対応中件数が最小] または [対応余力が最大]) を調べて作業の転送方法を決定します。
Ursa Major Solar は 3 か国で多種多様な商品を使用する顧客をサポートしており、顧客には幅広いニーズがあります。Maria は、スキルベースのルーティングによって Ursa Major Solar のコンタクトセンターは作業を最適なエージェントに転送でき、カスタマーサービスの質を向上できることを確認します。
スキルベースのルーティングの設定
スキルベースのルーティングを設定するには、さまざまな作業項目を解決するためにエージェントに不可欠なスキルのリストが必要です。コンタクトセンターと話し合ってそれらのスキルを明らかにします。
Maria は Ursa Major Solar のサポートマネージャーと相談しました。その結果、会社は、言語スキル、ソーラーパネルをトラブルシューティングするための技術的スキル、注文と請求に関する問題を解決するためのビジネススキルを持ったエージェントを必要としていることがわかりました。そこで次のリストを作成します。
商品またはサービス | 必要なスキル |
---|---|
ソーラーパネルのトラブルシューティング | 言語:
技術的スキル:
ビジネススキル:
|
請求の問題 | 言語:
技術的スキル:
ビジネススキル:
|
注文と配送 | 言語:
技術的スキル:
ビジネススキル:
|
Maria は、英語、フランス語、スペイン語のスキル、ハードウェアのテクニカルサポートとソフトウェアのテクニカルサポートのスキル、および注文と請求のスキルで、スキルベースのルーティングを設定します。手順は次のとおりです。
- [Service Setup (サービスの設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Omni-Channel
(オムニチャネル) と入力し、[Omni-Channel Settings (オムニチャネル設定)] を選択します。 - [スキルベースのルーティングとエージェントへの直接転送を有効化] を選択をして、[Save (保存)] をクリックします。
- サービスリソースレイアウトを作成にするには、Field Service を有効にします。
- [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Field Service Settings
(Field Service 設定) と入力し、[Field Service Settings (Field Service 設定)] を選択します。 - Field Service を有効にして、[Save (保存)] をクリックします。
- [Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Omni-Channel
(オムニチャネル) と入力し、[Skills (スキル)] を選択します。 - [New (新規)] をクリックします。
- スキルの名前を入力します。
- Maria は「Spanish」(スペイン語) というスキルを作成します。
- 必要に応じて、スキルの説明を入力します。
- [Skill Type (スキル種別)] はスキップします。
- [ユーザーの割り当て] セクションと [プロファイルの割り当て] セクションはスキップします。代わりに、この後すぐこれらのスキルをサービスリソースに追加します。
- [Save (保存)] をクリックします。
- Maria はステップ 5 ~ 9 を繰り返して、計画リストの他のスキルを定義します。
- 次に、サービスリソースオブジェクトに [スキル] を関連リストとして追加します。
- [サービスの設定] から、[オブジェクトマネージャー] をクリックします。
- [Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Service Resource
(サービスリソース) と入力し、[Service Resource (サービスリソース)] を選択します。 - [ページレイアウト] を選択し、[Service Resource Layout (サービスリソースレイアウト)] を選択して編集します。
- [Related Lists (関連リスト)] をクリックし、[Service Resource Skills (サービスリソーススキル)] をページレイアウトにドラッグします。すでに存在する場合は何もする必要がありません!
- [Save (保存)] をクリックします。
エージェントのサービスリソースを作成する
サービスリソースは、個々のエージェントを表します。Maria は、各エージェントのサービスリソースを作成します。
- アプリケーションランチャーで、[サービスリソース] を見つけて選択します。
- [New (新規)] をクリックします。
- 次の値を入力します。
- [名前] にエージェントの名前を入力します。
- [有効] チェックボックスをオンにします。作業項目を受信するには、サービスリソースが有効である必要があります。
- [ユーザー] で、ルックアップアイコンを使用してエージェントを選択します。
- [リソース種別] で [エージェント] を選択します。
- [Save (保存)] をクリックします。
エージェントにスキルを割り当てる
スキルをエージェントに割り当て、エージェントの各スキルの経験範囲と習熟レベルを追跡します。エージェントが作業を受信するためには、ルーティング設定で指定されている各スキルが割り当てられている必要があります。ただし、スキルのレベルは問いません。Maria は次の手順でスキルを Ursa Major Solar のエージェントに割り当てます。
- アプリケーションランチャーで、[サービスリソース] を見つけて選択します。
- 直前に作成したサービスリソースをクリックします。
- [Related (関連)] タブを選択します。
- [Service Resource Skills (サービスリソーススキル)] セクションまでスクロールし、[New (新規)] をクリックします。
- スキルを選択します。必要に応じて、1 (初心者) ~ 10 (エキスパート) のスキルレベルを入力できます。
- 開始日と、必要に応じて終了日を入力します。たとえば、特定のスキルでエージェントを 6 か月ごとに再認定する必要がある場合、終了日 (開始日の 6 か月後) を入力します。
- [Save (保存)] をクリックします。
これでサービスリソースのスキルが [Skills (スキル)] 関連リストに表示されます。
スキルベースのルーティングルールを定義する
スキルで作業を転送するには、作業項目の項目値とスキルの対応付けを定義します。オブジェクトごとにスキルのマッピングセットを 1 つ作成します。
- [Service Setup (サービスの設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Skills-Based Routing Rules
(スキルベースのルーティングルール) と入力し、[Skills-Based Routing Rules (スキルベースのルーティングルール)] を選択します。 - [スキルの新しいマッピングセット] をクリックします。
- マッピングセットの名前と開発者名を入力し、ルーティングするオブジェクトの種別を選択します。続いて、[Next (次へ)] をクリックします。
- ケースのルーティングに使用する項目を選択します。続いて、[Next (次へ)] をクリックします。
- 各項目で、項目値とそれに対応するスキルを選択します。
また、スキルレベルを指定し、スキルを [Additional Skill (その他のスキル)] に設定することもできます。その他のスキルについては、指定されたタイムアウトの経過後にそのスキルを持つエージェントが対応できない場合にドロップされるスキルの順序を指定してください。 - 各項目のスキルに項目値を対応付けたら、[完了] をクリックします。
ルーティング設定からスキルベースのルーティングルールを有効化する
スキルベースのルーティングルールを使用するには、作業項目の転送時に経由するキューで使用されるルーティング設定を有効にする必要があります。
- キューに関連付けられているルーティング設定を見つけます。
- [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Queues
(キュー) と入力し、[Queues (キュー)] を選択します。 - キューを編集し、[オムニチャネルルーティングを使用する設定] セクションでルーティング設定名をメモします。(名前を書き留めておくことをお勧めします。)
- [キャンセル] をクリックします。
- [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Routing
(ルーティング) と入力し、[Routing Configurations (ルーティング設定)] を選択します。 - キューで作業項目をルーティングするために使用されるルーティング設定を編集します。
- [スキルベースのルーティングルールで使用] を選択します。
- [Save (保存)] を選択します。
リソース