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オムニチャネルの使用開始

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。
  • オムニチャネルでマルチチャネルサポートがどう促進されるかを説明する。
  • オムニチャネルで作業を最適なエージェントに転送する方法を説明する。
  • オムニチャネルでサポートされるさまざまなルーティング種別について説明する。

拡大する顧客ベースの満足度を維持するには?

Ursa Major Solar の CEO である Sita Nagappan-Alvarez は、会社が成長していることにワクワクしています。顧客ベースは大幅に拡大し、それに伴い、顧客ケースとサポートへの問い合わせの数も増加しています。Ursa Major Solar では、作業負荷を管理するため、サポートエージェントを増員しました。

同時に、Sita は顧客からカスタマーサポートに連絡しやすくしてほしいという要望があることを知りました。顧客は現在、電話、メール、または Web フォームでサポートに連絡しています。Sita は、チャットやテキストメッセージなど、他のサービスチャネルを追加することに関心があります。一方で、他のサービスチャネルを追加すると、ビジネスプラクティスやトレーニングが増えて事態がさらに複雑化することを心配しています。

Sita は Salesforce がオムニチャネルという機能を提供しているという話を耳にし、それが他のサービスチャネルを実装し、コンタクトセンターの効率を高め、サポートマネージャーとサポートエージェントの作業負担を軽減するのに役立つのではないかと考えています。

すべてのサービスチャネルの一元化

サービスチャネルとは、顧客が会社への問い合わせに使用できる手段のことです。サービスチャネルの例として、電話、メール、Web フォーム、Web チャット、テキストメッセージ、会社へのソーシャルメディア投稿などがあります。マルチチャネルサポートとは、顧客に複数の連絡方法を提供して、顧客が望むタイミングと方法で連絡できるようにすることです。

複数チャネルで受信する情報とサポート要求をすべて追跡することは難しくなる可能性もありますが、そうと決まったわけではありません。Service Cloud では、そうしたチャネルがすべてサービスコンソールにまとめられているため、顧客がどの方法で連絡してきても、エージェントは容易にビジネスプラクティスに従って顧客を支援できます。そこでオムニチャネルの出番です。

一緒にトレイルを進みましょう

エキスパートと一緒にこの手順を進めますか? 次の動画をご覧ください。これは「Trail Together」(一緒にトレイル) シリーズの一部です。

オムニチャネルとは?

Sita は、オムニチャネル (「すべてのチャネル」という意味) を使用すると、チャネルを問わず、受信する作業項目に一貫したビジネスプラクティスを適用できるということを知りました。しかも、組織でボットを使用する場合、作業をエージェントではなくボットに転送することさえできます。

Salesforce では、作業および作業項目という用語を、ケース、リード、Web チャット、カスタムオブジェクトなど、オムニチャネルによって転送されるさまざまな種別の Salesforce レコードすべてを示すために使用します。オムニチャネルは受信した作業項目を取り込み、定義したルーティング条件を使用して、最も適格で対応可能なサポートエージェントに転送します。

オムニチャネルには柔軟性があり、Ursa Major Solar は複数の方法で作業項目をエージェントに転送できます。では、さまざまなルーティングフレームワークを見てみましょう。

ルーティング種別 しくみ 最適なユースケース
キューベースのルーティング エージェントをキューに割り当てます。通常、キューは 1 つのスキルを表します。

オムニチャネルが作業項目をキューに割り当て、そのキューのメンバーであるエージェントに作業項目を転送します。

Salesforce でネイティブに動作します。

限られた数の商品をサポートする比較的小規模な組織に最適です。
スキルベースのルーティング スキルをエージェントに割り当て、必須スキルを作業項目種別に割り当てます。

オムニチャネルが作業項目を、すべての必須スキルを持つエージェントと照合します。

Salesforce でネイティブに動作します。

比較的大規模で次のような組織に最適です。
  • 多くのエージェントが多くの商品をサポートしている。
  • 複雑なスキルセットが必要な商品をサポートしている。
  • 複数の国や言語の顧客をサポートしている。
外部ルーティング 任意のサードパーティルーティング実装によって、オムニチャネルを通じ、Salesforce サービスコンソール経由で作業項目をエージェントに転送します。

開発者が API を使用してパートナールーティングアプリケーションを Salesforce に統合します。

組織が現在使用しているルーティング実装を維持しながら、作業を Salesforce サービスコンソールに転送する組織に最適です。

キューベースのルーティング

キューベースのルーティングでは、エージェントはさまざまなキューに整理されます。通常、キューは 1 つのスキルを表します。キューは、特定の商品やビジネスの特定の部分をサポートできます。たとえば、請求キューやテクニカルサポートキューを設定できます。

キューベースのルーティングでは、オムニチャネルは作業をキューに割り当てます。エージェントはキューのメンバーであり、オムニチャネルはキューの優先度に基づいて作業をエージェントに割り当てます。

限られた地域で事業を展開し、商品数とエージェント数が少なめの比較的小規模な企業では、多くの場合、設定がより簡単なキューベースのルーティングが選ばれます。

スキルベースのルーティング

さまざまなスキルセットと能力を持つエージェントがいて、顧客にさまざまなニーズがある場合、スキルベースのルーティングが最適なオプションになる可能性があります。スキルベースのルーティングでは、コンタクトセンターは作業を最適なエージェントに転送します。

たとえば、顧客ケースで、スペイン語を話せ、会社の請求プロセスと返品プロセスに関する知識のあるエージェントが必要だとします。スキルベースのルーティングを使用すると、オムニチャネルは、作成したスキル (スペイン語、請求など) をケースの必須スキルとして割り当て、そのケースをそれらのスキルを持つエージェントと照合できます。

複数の地域に展開している企業や、複数の商品やサービスを扱う比較的大規模な企業は通常、スキルベースのルーティングを選択します。それは、より高度な条件のセットに基づいてエージェントに作業項目を転送しやすいためです。

外部ルーティング

選択したルーティング実装がすでにあり、そこに Salesforce を加えて混在環境にしようとしている場合もあるでしょう。パートナーアプリケーションを使用してオムニチャネルにサードパーティルーティングを統合できます。

開発者は Salesforce の標準 API (アプリケーションプログラミングインターフェース) とストリーミング API を使用して、サードパーティルーティングシステムが Salesforce と連動するようにコードを作成できます。外部ルーティングを使用すると、会社は作業をサービスコンソールに転送できるため、選択したルーティングシステムを維持できます。

ルーティングフレームワークについて決定する

Ursa Major Solar では、Sita がキューベースのルーティングとスキルベースのルーティングを試してどちらが会社にとって最適かを確認したいと考えています。Ursa Major は、組織でキューベースとスキルベースの両方のルーティングを同時に使用することも選択できますが、同じ作業項目には使用できません。Sita は、信頼する Salesforce システム管理者の Maria に、まずキューベースのルーティングを試すように依頼しました。

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