オムニチャネルマーケティングを使用した顧客との関係構築
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- オムニチャネルマーケティングの価値を説明する。
- オムニチャネルのカスタマーエクスペリエンスを創出するための 3 つのステップを挙げる。
オムニチャネルマーケティングの価値
今日のお客様はデジタルを多用しています。さまざまなデジタルデバイスやチャネルを使用して、購入判断を下し、取引を完了し、お気に入りのブランドとコミュニケーションを取ります。場合によっては、1 つの取引で複数のデジタルチャネルを使用することもできます。
カスタマージャーニーではどの瞬間も非常に重要です。そのため、あらゆるデジタルチャネルでお客様にシームレスなエクスペリエンスを提供することが、マーケターにとって不可欠です。これを行うのがオムニチャネルマーケティングです。お客様がどのデバイスを使用しているかに関係なく、お客様が使用するチャネルでエンゲージします。このアプローチを使用して、マーケターは、購入プロセスのすべてのフェーズを通してお客様と有意義な関係を維持します。デジタル時代で生き残るには、組織はオムニチャネルをマーケティングキャンペーンの主軸とする必要があります。
効果的なオムニチャネルマーケティングを一朝一夕で実現することは無理ですが、3 つの主要なステップで、強力なオムニチャネルエクスペリエンスを創出するプロセスを始めることができます。
オムニチャネルエクスペリエンスへの 3 つのステップ
- お客様のオンボーディングを行う。
- ファーストパーティデータを有効にする。
- マーケティング活動を測定する。
ステップ 1: お客様のオンボーディングを行う
デジタルマーケターとして、あなたは第一印象の重要性を理解しています。最初の出会いが、あらゆる関係の方向性と範囲に影響を与える可能性があります。お客様のオンボーディング時には、この原則を第一に考えてください。
初めてお客様とエンゲージするときには、使用しているチャネルに関係なく、心のこもった挨拶で始めます。そこから、名前、職業、場所など、お客様に関する詳細情報を使用してコミュニケーションをパーソナライズします。お客様が興味を示してくれたことやメンバーシップについて感謝の言葉を述べることを忘れないでください。
このようなオンボーディングは、強力な第一印象を与えるだけでなく、お客様について知ることにも役立ちます。それによって、ジャーニー全体を通して、さらにパーソナライズされたコミュニケーションを提供することができます。お客様について知ることは、オムニチャネルマーケティングの 2 つ目のステップである、ファーストパーティデータを活用するための鍵でもあります。
ステップ 2: ファーストパーティデータを有効にする
ファーストパーティデータとは、マーケターがお客様とお客様の行動について収集するインサイトを指します。お客様との関係を育む中で、お客様について深く知るようになります。たとえば、お客様が好むコンテンツや、使用する可能性が最も高いデジタルチャネルを把握します。つまり、貴重なファーストパーティデータを取得します。
マーケティング活動全体を通してファーストパーティデータを使用することが重要です。このデータを使用して、お客様とのやり取りをカスタマイズし、カスタマージャーニーをお客様の興味に合わせて調整します。マーケティングにおいては、多くの場合、汎用的よりも具体的であるほうが効果的です。
たとえば、お客様がメールを開かないとします。次のステップとして考えられるのは、このお客様とモバイルを介して (お客様が使用するチャネルで) エンゲージすることです。お客様からモバイルを介して応答があれば、そのお客様について 1 つ学ぶことができました。これは、将来の意思決定に役立つ貴重なファーストパーティデータです。
ステップ 3: マーケティング活動を測定する
ファーストパーティデータを有効にしても、まだやるべきことがあります。オムニチャネルマーケターにとって重要なのは、自分の活動を測定することです。うまくいっていること (うまくいっていないこと) を常に追跡することは、有意義なカスタマーエクスペリエンスの創出に不可欠です。また、長期的にはマーケティング活動のインパクトと費用対効果を向上させます。
マーケティング活動を測定するときには、個人とグループの両方のインサイトを探します。個人のインサイトを得るには、たとえば、1 人のお客様の商品レビューを調べることができます。このようなインサイトは、対象オーディエンスや対象オーディエンスの好みについて知るために重要な場合があります。グループのインサイトを得るには、特定の種類のメールの開封率を調べることができます。このようなグループインサイトから、より広範なマーケティング活動に対するオーディエンスの反応について多くのことを知ることができます。
個人とグループのメジャメントを組み合わせることで、お客様が求めるパーソナライズされたデジタルエクスペリエンスを提供するために使用できる強力な情報が得られます。
オムニチャネルの近い将来
オムニチャネルをマーケティングビジョンに含める時が来ました。効果的なお客様のオンボーディングプロセスを開発し、ファーストパーティデータを最大限に活用し、キャンペーンの結果を十分に測定すれば、カスタマージャーニー全体を通して可能な限り最良のエクスペリエンスをお客様に提供できるようになります。