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Salesforce Order Management 入門

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 注文管理システムとは何かを説明する。
  • 注ライフサイクルのフェーズを特定する。
  • Salesforce Order Management (注文管理) のメリットを説明する。

注文管理とは?

最近、オンラインで何か購入しましたか? もしそうなら、あなたは注文管理システムを操作したことになります。ですが、十中八九、気づいていないと思います。車のダッシュボードのスタートボタンを押せば車が走り出すように、オンラインショッピングのカートで購入ボタンを押せば、オンラインで購入した商品が玄関先に届くようになっています。また、ボンネットにエンジンがなければ車が動かないように、適切な注文管理システムがなければ注文品を届けることもできません。

注文管理とは、注文を送信してから商品を受け取るまでの「舞台裏」で行われるすべてと考えてください。そこにはキャンセルや返品などの購入後のサービス要請も含まれます。その間には多くのことが進行しています。注文の送信から履行までの流れを管理することは、繊細なダンスのようなものです。ステップを 1 つ間違えただけで、すべてが台無しになってしまいます。成功するためには、マーチャントは多くの人、システム、プロセスの活動を調整する必要があります。倉庫や店舗から顧客の手元へ確実に商品を届けるには、複数の場所やタイムゾーンにまたがることも多くあります。

従来の注文管理システムでは、マーチャントが在庫管理と注文の履行を行えるようにすることに重点が置かれていました。今日のハイパーコネクテッドな世界では、優れた注文管理システムはそれ以上の機能を備えている必要があります。もはや注文を処理するだけではなくなったのです。デジタルコマースの世界と実店舗コマースの世界が融合することで、企業対消費者 (B2C) コマース体験と企業間取引 (B2B) コマース体験に対する理解が深まり、顧客からの新しい期待が生まれています。今や注文ライフサイクルは、購入ボタンを押すことだけにとどまりません。購入後の体験をバックオフィスからフロントオフィスに誘導し、顧客第一の体験を提供するという大きな変化が起きています。

顧客の消費行動や期待を形成している次のトレンドについて検討してみましょう。

  • 顧客は、店舗とオンラインのさまざまなショッピング体験から選択できる。
  • 選択肢はほぼ無限にあり、複数の場所から提供される。
  • いつでもどこからでも注文を完了できる。

e コマースの急速な変化に伴い、高度な注文管理機能の必要性が高まり、 利便性が重要なポイントとなっています。顧客は、最も簡単に購入でき、最も早く手に入り、最高の体験を提供してくれるブランドの商品を購入します。

「State of the Connected Customer (つながっている顧客の現状)」レポート (第 4 版) によると、顧客の 80% が、会社の創出する体験は、その商品やサービスと同じくらい重要であると述べています。

この課題に対応し、顧客の満足度を維持するために、マーチャントは購入時から商品配送までの注文処理を管理するための効率的で信頼性と透明性の高い方法を必要としています。そのためには何が必要なのか、注文ライフサイクルを見てみましょう。

注文ライフサイクルを知る

注文管理システムの仕組みを理解するには、まず注文ライフサイクル (注文の購入から配送までのフェーズ) を明確に把握する必要があります。

以下は、B2C 小売注文の注文管理ライフサイクルがどのようなものかを示したスナップショットです。

注文の受理、注文フルフィルメント、注文の配送、およびサービスにおける処理活動が示されている注文管理ライフサイクル。

注文管理ライフサイクルのフェーズ

どうなりましたか?

受理

顧客が注文を行います。注文の詳細がマーチャントに送信されます。支払が承認されます。

履行

注文が履行場所に割り当てられ、そこで注文品目の出荷準備が行われます。

配信

注文品目が出荷の配送業者に渡されて顧客に配送されます。支払が捕捉されます。

サービス

サービス担当者が顧客の問い合わせに対応し、割引、キャンセル、返品、返金、再配送を処理します。

B2B 注文の注文管理ライフサイクル活動はさまざまですが、主要なフェーズである捕捉、履行、配送、サービスは B2C と B2B の両方の顧客に適用できます。

注文ライフサイクルを管理する

通常、同じ担当者やチームが注文ライフサイクル全体を通して注文を管理することはありせん。プロセスの各フェーズは、それぞれ別のビジネスユニットが担当します。たとえば、倉庫チームは商品を梱包して出荷し、請求部門は請求書を処理し、コールセンターはサービス要請を管理します。

このようなビジネスユニットはそれぞれ独立して運営されており、通常は各注文を限定的に把握しています。多くの場合、注文を進める以上の調整やコミュニケーションはほとんど行われません。このモデルの問題点を明らかにするのは難しいことではありません。時間がかかり、エラーが発生しやすく、顧客体験もあまり重視されていません。顧客にとっては、注文が成功するかどうかはプロセス全体が成功するかどうかにかかっています。何か 1 つでも順調に行かないことがあると、注文全体が失敗したことになってしまいます。

ここで役立つのが Salesforce Order Management (注文管理) です。Salesforce Order Management (注文管理) は、注文ライフサイクルの各フェーズの人、システム、プロセスを一元化されたシステムにまとめたものです。注文ライフサイクル全体のプロセスを合理化または自動化するためのツールも提供されます。

Salesforce Order Management (注文管理) では、コマース、注文、サービスを連携させることによって、ユーザーやチームが次のことを実行できます。

  • 注文ライフサイクルの全体像を把握する。
  • 注文の捕捉、履行、配送をすべて 1 か所で管理する。
  • すべての注文情報のメインリポジトリにアクセスする。
  • 履行前、履行中、履行後の注文に関するサービスを提供する。

システムを統合する

Salesforce Order Management (注文管理) だけでは、注文を注文ライフサイクルの各フェーズに進めるために必要なすべてのプロセスを実行することはできません。決済や配送などを管理するためには、個別のシステムが必要です。ただし、このようなシステムを孤立したサイロで運用する必要はもうありません。Salesforce Order Management (注文管理) では、すべてのシステムを 1 つにまとめ、注文品を届けるために必要なさまざまなプロセスを調整できます。

また、従来の多くの注文管理システムとは異なり、Salesforce Order Management (注文管理) ではコマースとサービス体験を結びつけることで、顧客を 360 度の視点で把握し、すばらしい購入後体験を提供することができます。これを実現するためには、他のシステムを Salesforce Order Management (注文管理) と統合する必要があります。

Salesforce Order Management (注文管理) には、次のような統合機能が標準搭載されています。

  • B2C Commerce と完全に統合されており、B2C Commerce ストアからの注文受理がサポートされる。
  • B2B Commerce や D2C Commerce と完全に統合されており、B2B Commerce ストアからの注文受理がサポートされる。
  • Service Cloud がネイティブにサポートされており、サービス担当者が注文データや履歴に完全にアクセスできる。

つまり、この機能により、導入したその日からコマース、注文、サービスをシームレスに接続できるということです。

さらに、事前構築済みのコネクタアプリケーションを使用して、複雑なオムニチャネル要件を解決したり、サプライチェーンパートナーと迅速に連携したりすることができます。AppExchange を検索すれば、注文割り当て、倉庫管理、支払処理、出荷、財務報告などの処理に役立つ適切なソリューションを見つけることも可能です。また、ビジネスに固有の要件に対応するために、カスタム統合を構築することもできます。

注文体験は顧客体験である

ここまで学習したことをおさらいしましょう。

今日の顧客は、注文を送信した時点から購入した商品が自宅に届けられる瞬間までシームレスな体験を期待します。注文管理はこの体験の要です。この体験をどのように管理するかによって、顧客を喜ばせることも怒らせることもできるのです。一般的には、ご満足いただけたお客様はリピーターになります。

「State of the Connected Customer (つながっている顧客の現状)」レポート (第 4 版) によると、顧客の 91% が、優れたサービス体験を提供されると、その後、もう一度購入する場合が多いと回答しています。

顧客中心の優れた注文管理システムでは、次のことを実現できます。

  • 迅速で簡単な出荷
  • 透明性の高い注文追跡
  • 便利なサービス
  • 手間のかからない返品

Salesforce Order Management (注文管理) では、これまでエンドツーエンドのコマース体験を妨げていた機能的なサイロを解消することで、顧客の期待に応えることができます。また、すべてのシステム、プロセス、情報が 1 つにまとめられているため、注文ライフサイクル全体を単一の管理しやすいビューで把握することも可能です。

この仕組みについては、後ほど詳しく説明します。ここでは、Salesforce Order Management (注文管理) の次の特長と、あなたやあなたの顧客にもたらされるメリットについて検討します。

  • Salesforce B2B Commerce と D2C Commerce や、B2C Commerce に簡単に統合できる: すべてのアプリケーションを同じ組織に配置するだけです。
  • オンライン注文を簡単にピッキングして梱包できる: BOPIS 注文や店舗発送注文を簡単な手順で処理し、生産性を向上させます。事前構築されたフローを使用して、店舗スタッフが新規注文を確認し、履行を追跡して、注文を完了できるようにします。
  • 紛失した注文品目を再配送する: 注文品目が紛失してきちんと配送されなかった場合でも、再発送して買い物客を喜ばせることができます。再配送ワークフローを使用して履行注文を作成すれば、買い物客に追加料金を請求することなく、以前に履行を実行した品目の新しい配送を処理できます。
  • 注文配送情報を編集する: カスタマーサービス担当者は、注文配送グループ概要で配送情報を編集できます。
  • 買い物客の代理注文を行う: カスタマーサービス担当者は、買い物客に注文するよう指示する代わりに、買い物客に代わって直接注文を実行できます。
  • 顧客に配送予定日を知らせる: 商品詳細ページとチェックアウトページに配送予定日を表示して、顧客に最新情報を伝えます。
  • 履行前に注文品目の交換に応じる: 注文品目の等価交換に応じて買い物客の満足度を維持します。等価交換フローを使用すれば、買い物客が元の注文金額を変更することなく、同じメイン商品をそのバリエーション商品である品目と交換できます。
  • 返品手数料を請求する: 必要に応じて、変更またはキャンセルされた注文に対する変更手数料を請求します。
  • B2C Commerce の注文を高スケールで取り込む: ホリデーシーズンやセール時は、Salesforce B2C Commerce の注文の 1 分あたりの取り込み量を最大 5,000 件、1 分あたりの処理量を最大 2,500 件に増大して、買い物客のトラフィックの上昇に簡単に対応できます。

役割

Salesforce Order Management (注文管理) によるメリット

お客様

どのチャネルからでも、いつでも注文を送信することができ、注文ライフサイクル全体を通じて注文を追跡できます。

マーチャント

統合されたカスタマイズ可能なビジネスプロセスワークフローを使用することで、注文履行、支払の捕捉、請求書発行、出荷、サービスなど、注文プロセス全体を管理できます。

注文ライフサイクル全体のインサイトを取得できるため、改善の機会を容易に見極めることができます。

サービスエージェント

すべての注文情報のリポジトリにアクセス可能なため、注文ライフサイクル全体をグローバルに把握できます。

B2C Commerce、B2B Commerce、Service Cloud からもたらされるネイティブな相乗効果により、顧客データ、レコード、注文履歴など、顧客に関するあらゆる情報に 1 つのビューでアクセスできます。これにより、顧客に卓越したサービスを簡単に提供できるようになります。

次のステップ

これで、注文管理とは何かを理解できたました。次は、注文ライフサイクルを最初から最後まで全体を通して管理するために Salesforce Order Management (注文管理) を役立てる方法を詳しく見ていきましょう。

リソース

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