マインドフルな生活の開始
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- マインドフルネスの習慣を形成する方法を説明する。
- より多くのマインドフルネスを会社やチームに取り入れる方法を理解する。
マインドフルネスを日常業務の一環にする。
マインドフルネスを、座る、歩く、食べるなどの通常の活動の一環にする方法については前述しましたが、他にもさらに日常にマインドフルネスを取り入れる多くの機会があります。定期的な瞑想からマインドフルな歯磨きまで、大小さまざまなことが違いをもたらします。
定期的な瞑想の習慣の開始
瞑想を習慣付けることは、小さいことから始めれば大変ではありません。始めやすくするために、瞑想を徐々に始めて自分に適した方法を見つけるためのシンプルなヒントを集めました。
- 1 日に 5 ~ 10 分から始める。定期的な習慣のメリットを感じられるようになれば、自然に優先順位を上げ、時間を延ばしたくなるでしょう。
- 一貫したやり方で行う。初めに異なる時間帯を試すのは良いですが、自分に適している時間帯が見つかったら、カレンダーに毎日アラームを設定してスケジュールを維持しましょう。
- 柔軟に行う。うまくいかないときには、それを認識しましょう。初めに心が落ち着かないときには、数分間、別の姿勢 (横たわるなど) を試します。準備ができたと感じたら、いつでも初めの姿勢に戻してかまいません。
- 応用する。重要なミーティングの前に 5 ~ 10 分間、座って心と体を落ち着かせることができます。強い感情 (心配、ストレス、悲しみなど) を感じたときには、少し時間を取ってマインドフルネスを実践します。呼吸に戻り、感情に押し流されないようにします。
- 一緒に行う。一緒にマインドフルに昼食を食べたり、週に 1 ~ 2 回、静かな場所で座るグループを作ったりするなど、友人や同僚と一緒にマインドフルネスを実践することは、お互いに実践への取り組みの恩恵を受け、励まし合うための優れた方法です。
- 記録をつける。瞑想した後、その日の目的について考え、はっきりさせることが重要です。または、1 日の終わりに瞑想する場合、それらの目的はどうなりましたか? 1 日を慌ただしく過ごしましたか? 呼吸と周囲の環境に集中する時間を取りましたか? どのような考えを持ちましたか? それは否定的なものでしたか? 肯定的なものでしたか? これらの考えを書き留めるには 1 ~ 2 分しかかかりません。毎日のパターンを見ることで、フィードバックを得られるだけではなく、今後さらにマインドフルになる意欲も向上します。
新しい習慣の形成
「マインドフルネスのベルは呼びかけです。現在の瞬間にあなたを呼び戻し、生き生きとすること、今ここにある人生の素晴らしさに触れるために自由になることを呼びかけます。」— 禅師、Thich Nhat Hanh
日常のミーティング、所用、プロジェクトなどに没頭してしまうことはよくあります。Thich Nhat Hanh's Plum Village の実践センターの人々は、コンピューターでの作業をするときに、この混乱で自分を見失うのを防ぐために、マインドフルネスのベルを使用して、1 日を通じてマインドフルな呼吸と認識に戻ることを呼びかけています。練習を積んだ結果、彼らはマインドフルに働くこと習慣を形成しました。あなたも、新しく前向きな習慣を形成できます。
1 日のどの部分にもマインドフルネスを取り入れられるとしたら、何にしますか? 1 つの活動や習慣を選んで、一定期間取り組むことにチャレンジしましょう。始めるためのアイデアをいくつか次に示します。
- マインドフルに歯を磨く。体をリラックスさせ、地面に付いた足を感じ、すべての感覚を意識することで歯磨きの行為を楽しみます。毛が歯茎に当たる感覚、口の中の別の部分にブラシを移動させるときの音などを感じましょう。
- マインドフルに朝の紅茶やコーヒーを飲む。「紅茶をゆっくりと厳かに飲みます。紅茶が全世界の回転の軸であるように、未来へと急ぐことなく、ゆっくりと一定の調子で飲みます。— Thich Nhat Hanh
- 朝の通勤時に呼吸法を行います。 体と感情を確認する時間を取り、感じたことを何も変えようとせずに受け入れることで、体と感情の手入れをします。単元 2 の呼吸を戻すための指導付き瞑想を参照してください。
- 携帯電話に簡単なアラームを設定します。タイマーを 30 分ごとに鳴るように設定し、立ち止まって呼吸をし、体の緊張を解くきっかけとします。特にこれは、コンピューターで作業しているときには役立ちます。立ち上がってストレッチをするのもよいでしょう。
- 歩く瞑想に出かける。 平穏なルート (近くの公園やオフィスビルの静かなフロアでもかまいません) を見つけ、10 分間マインドフルに散歩します。マインドフルウォーキングについては、前の単元を参照してください。
チームへのマインドフルネスの導入
これらの同じ手法の多くは、会社の文化に取り入れることができます。どこから始めればよいか迷っていても、大丈夫です。
まず、自分自身の存在のエネルギーと落ち着きが、チームや会社に対する最大の貢献であることを知っておきましょう。それを念頭に置いて、チーム全体にとってマインドフルネスを優先事項にするためのヒントをいくつか次に示します。
- ミーティングや会話を行っているとき、そしてオフィスにいるときに、自分の認識が、身体的、精神的、感情的に表れているようにします。聞いているときに呼吸法に従えていますか? 言葉を越えたところに耳を傾け、同僚が本当に言いたいことは何かを理解できていますか?
- マインドフルネスを使用して、会話で緊張が発生したときにそれを認識し、マインドフルな呼吸によって体と心を落ち着けます。呼吸は困難な状況で空間と明確さを与えてくれるため、どのように応答するかを選択するための力を得られます。
- 毎回ミーティングやプレゼンテーションの始めに座ったままで短い瞑想を行って、全員を落ち着かせ、集中力や注意力を高めて、落ち着いた友好的な進行の基礎を築きます。
- 次のチーム作りイベントで、地域の僧侶や経験ある実践者を呼んで、マインドフルネスのワークショップを指導してもらいます。自分の地域で誰に連絡してよいかわからない場合は、contact@pvengagedbuddhism.org に連絡すると、地域の修道士またはダーマティーチャーに連絡を取ることができます。
- 瞑想に使用できるスペースをオフィスに作ります。大げさなものにする必要はありません。静かな場所で瞑想用のクッションがあれば十分です。
- 無料のマインドフルネスのアプリケーションを奨励するか、有料アプリケーションのメンバーシップを従業員に提供します。これらによって、マインドフルネスとテクノロジーの溝を埋めることができます。
- チームでの次の外出イベントをマインドフルネスの修養会にします。マインドフルネスの実践には最適です。
- 会社のイベントにマインドフルネスを取り入れます。Salesforce では、Dreamforce や社内の Press Pause 講演会で、指導付き瞑想やマインドフルネスのエキスパートによるプレゼンテーションなどを取り入れています。イベントは、自分の経験を顧客や従業員と共有する場として適しています。
練習の効果
マインドフルネスが私たちの生活と仕事のやり方を変革することは明らかです。ストレスを軽減し、集中力と記憶力、自己認識、回復力を高め、結果として、より効果的に家庭や職場での日々のストレスに対応できます。
ここで学習したように、マインドフルネスを日課に取り入れる方法は、瞑想の散歩やマインドフルな食事など、ほぼ無限にあります。これからは皆さん次第です。マインドフルネスを日常の活動にどのように取り入れますか? チームとしてはどうですか? 自分自身の存在のエネルギーと落ち着きが、周囲の人々に対する最大の贈り物であることを覚えておきましょう。