Tableau Next でメトリクスを定義および作成する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- メトリクスとは何かと、データ分析におけるメトリクスの役割を定義する。
- Tableau Next で使用するメトリクスをセマンティックモデルで作成する方法を説明する。
メトリクスとは
メトリクスとは、ビジネスの成果や特定の目標に対する進捗を把握するための定量的なメジャーです。一般的に KPI (重要業績評価指標) とも呼ばれ、ビジネスの重要な側面が時間とともにどのように変化しているかを一目で確認できます。
Tableau Next を使用すると、KPI をモニタリングするためのメトリクスを簡単に作成でき、レポートやダッシュボードで一貫して表示できます。各メトリクスには、追跡する具体的なデータ (売上総額や注文数など) と、そのデータを測定する期間 (日次、月次、年次など) が含まれます。たとえば、すべての店舗の売上実績を追跡するメトリクスを作成すると、全体の売上目標を達成しているかどうかを確認できます。さらに、店舗ごとのメトリクスを個別に作成すれば、どの店舗が全体の売上に最も貢献しているかを詳しく確認することもできます。
メトリクスによるビジネスインサイトの強化
メトリクスは、未加工データに対して「ある値の増加が良いことなのか悪いことなのか」といった意味のあるコンテキストを追加します。こうしたコンテキストが加わることで、データが伝えているストーリーを理解しやすくなります。また、大量のデータを深く掘り下げなくても、傾向や問題を見つけやすくなります。
メトリクスを使用すれば、誰もが同じ視点でデータを理解できます。一貫した基盤、いわば共通のビジネス言語として機能することで、メトリクスはすべての人にとって信頼できる単一の情報源を提供します。
メトリクスを作成する
Tableau Next で KPI をモニタリングするには、対応するデータポイントを追跡するためのメトリクスを先に作成する必要があります。メトリクスは、Tableau Next のセマンティックモデルから、または Data Cloud の [Semantic Layer (セマンティック レイヤー)] タブから作成できます。
Tableau Next でセマンティックモデルを作成および管理する方法については、「Tableau Next のセマンティックモデル: クイックルック」を参照してください。
利用可能なすべてのセマンティックモデルは、どこで作成されたかには関係なく、Tableau Next のワークスペースに表示されます。
まず、リストから目的のセマンティックモデルを開きます。[New (新規)] ドロップダウンから [Metric (メトリクス)] を選択します。
[New Metric (新しいメトリクス)] ウィンドウが開いたら、[Details (詳細)] ペインでメトリクスの定義を始めます。最初に、メトリクスの名前と説明 (省略可能) を入力します。
続いて、[Value (値)] ペインを開いて、以下を設定します。
- 対象となる KPI を表すメジャーまたは計算フィールド。
- その経時的な変化を追跡するための時間ディメンション。
最後に、[Insights (インサイト)] ペインで、メトリクスの上部に表示するインサイトを追加します。重要なインサイトとしては、傾向の変化アラート、上位/下位の要因、上位/下位のドライバーなどがあります。
メトリクスの作成が完了したら、[Save (保存)] をクリックします。作成したメトリクスは、Tableau Next のホームページで表示できます。
これでメトリクスが作成され、自分やチームメンバーがすぐに使用できます。次の単元では、Tableau Next を使用してメトリクスを最大限に活用する方法を学びます。