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構造化コンテンツをエンドユーザーに送信する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 各メッセージングコンポーネントの種類の全範囲と利点を説明する。
  • メッセージングコンポーネントがどのように顧客に送信されるかの概要を説明する。

これまで、ユーザー検証、事前チャットフォームのカスタマイズ、チャットボタンの条件付き利用可能性について詳しく説明してきました。これはすべて、エンドユーザーのメッセージングに関する最初のエクスペリエンスを向上させるものです。こういったフロントエンドの強化を理解したところで、会話自体を最適化する方法を検討してみましょう。そこで登場するのがメッセージングコンポーネントです。この構造化された、エンドユーザーへの事前作成されたメッセージを使用すると、エージェントは事前にその作成に時間を費やす必要がないため、効率性が向上します。

メッセージングコンポーネントにはさまざまな種類と形式がありますが、エージェントが送信するために選択できるコンポーネントと自動的に送信されるコンポーネントという 2 つのカテゴリに大別されます。この単元では、それぞれのカテゴリのコンポーネントについて説明します。

エージェントが送信できるメッセージングコンポーネント

アプリ内および Web のメッセージングの利用可能なコンポーネントの種類のほとんどは、エージェントが手動で顧客に送信できます。

エージェントがエージェントコンソールの拡張会話ウィンドウから作業する場合、デフォルトで [Messaging Components (メッセージングコンポーネント)] ボタンが利用可能になっています。このボタンにより、エージェントは静的値を持つメッセージングコンポーネントを送信できます。つまり、決して変更されることのないコンポーネントが送信されます。

[Messaging Components (メッセージングコンポーネント)] ボタンが強調表示されているエージェントコンソール。

エージェントは、組織またはエンドユーザーのデータに応じて変化する動的値を持つコンポーネントを送信することもできます。エージェントコンソールにはフローコンポーネントを追加できます。これにより、エージェントは利用可能になっている動的メッセージングコンポーネントを送信できるようになります。エージェントコンソールのフローコンポーネントを介して時間セレクターコンポーネントを送信する際に関連する一連のイベント。メッセージングコンポーネントを受信したカスタマーエクスペリエンスが表示されている最後のスクリーンショット。

この方法では、静的オプションが含まれる質問、拡張リンク、セキュアなフォームという 3 種類のコンポーネントを送信できます。それぞれを詳しく見ていきましょう。

静的オプションが含まれる質問

このコンポーネントの種類を使用すると、拡張会話ウィンドウの [Messaging Components (メッセージングコンポーネント)] ボタンから、回答セットが事前に定義された質問を行えます。

スレッド内に静的オプションが含まれる質問メッセージングコンポーネントが表示されているエンドユーザーのメッセージング会話ウィンドウ。

拡張リンクを使用すると、拡張会話ウィンドウの [Messaging Components (メッセージングコンポーネント)] ボタンから、カスタムの画像とテキストを使用した URL を提示できます。

スレッド内に拡張リンクメッセージングコンポーネントが表示されているエンドユーザーのメッセージング会話ウィンドウ。

セキュアなフォーム (ベータ)

セキュアなフォームでは、エンドユーザーから機密データを収集し、エージェントがそのデータを参照できるかどうかやどこにデータが保存されるかを制御できます。

セキュアなフォームに記入して送信する際のエンドユーザーエクスペリエンスを示す一連の 4 つのスクリーンショット。

このようなメッセージングコンポーネントの種類には、エンドユーザーに提示される言語は常に同じであるという共通点があります。ビジネスによっては、メッセージングコンポーネントのコンテンツを自身やエンドユーザーのデータに合わせてカスタマイズする必要があります。そのため、エージェントがフローを介して送信することもできる 2 つの動的メッセージングコンポーネントの種類を詳しく見てみましょう。

動的オプションが含まれる質問

レコードデータによって入力される動的な回答セットが含まれる質問を行います。動的オプションを入力するオムニフローを作成します。エージェントは、エージェントコンソールのフローコンポーネントを介してコンポーネントを送信します。

スレッド内に動的オプションが含まれる質問メッセージングコンポーネントが表示されているエンドユーザーのメッセージング会話ウィンドウ。

時間セレクター

エンドユーザーに時間枠のリストから選択してもらいます。

スレッド内に時間セレクターメッセージングコンポーネントが表示されているエンドユーザーのメッセージング会話ウィンドウ。

独自のメッセージングコンポーネントを作成するには、「対話型メッセージングコンポーネント」「サービスコンソールへのメッセージングの追加」を参照してください。

自動的に送信されるメッセージングコンポーネント

エージェントがエンドユーザーにさまざまなメッセージングコンポーネントを無限に送信できるように思えるかもしれませんが、組織から自動的に送信できるメッセージングコンポーネントは、アプリ内および Web のメッセージング向けの自動レスポンスコンポーネントとアプリ内のメッセージング向けの通知コンポーネントの 2 種類しかありません。

自動レスポンスコンポーネントはアプリ内と Web の両方で利用可能であるため、まずはその確認から始めましょう。自動レスポンスをトリガーできるメッセージング会話には 4 つのポイントがあります。

会話のポイント 

定義 

会話確認

エンドユーザーに最初のメッセージが受信されたことを通知します。

会話を開始

エンドユーザーにエージェントが会話を受け入れたことを通知します。

会話を終了

エンドユーザーにエージェントが会話を終了したことを通知します。必要に応じて、会話後のアンケートを送信します。

非アクティブな会話

エンドユーザーが応答を停止したため会話が終了したことをエンドユーザーに通知します。

自動レスポンスコンポーネントの作成は、特に値を入力するために数式テンプレートまたは sObject 数式を使用する場合、高度なカスタマイズが可能です。それでは、基本的なビルディングブロックを説明しましょう。自動レスポンスコンポーネントの作成と送信はそれぞれ別の場所で行います。

作成と送信がそれぞれ別の場所で行われる自動レスポンスコンポーネント: Lightning コンポーネントビルダーでのコンポーネントの作成、およびその後のメッセージングチャネルの [Messaging Settings (メッセージング設定)] 設定ページでの 4 つの会話ポイントのいずれかへの挿入。

まず、Lightning コンポーネントビルダーで自動レスポンスコンポーネントを作成します (1)。次に、チャネルの [Messaging Settings (メッセージング設定)] 設定ページで利用可能な 4 つの会話ポイントのいずれかにコンポーネントを追加します (2)。

実際の操作は次のようになります。Ursa Major CSAT 自動レスポンスコンポーネントが [End Conversation (会話を終了)] ボックスに追加されています。

[End Conversation (会話を終了)] 項目に自動レスポンスコンポーネントが表示されている [Messaging Settings (メッセージング設定)] エディター。

次に、エージェントまたはエンドユーザーが会話を終了すると、エンドユーザーにアンケートに回答するよう促すメッセージがコンポーネントによってトリガーされます。

会話の最後にアンケートを送信する自動レスポンスメッセージングコンポーネントが表示されているエンドユーザーのメッセージング会話ウィンドウ。

独自の自動レスポンスコンポーネントを作成して送信する準備ができたら、Salesforce ヘルプの「メッセージングセッションでの自動レスポンスコンポーネントの作成と送信」を参照してください。 

アプリ内のメッセージングのシステム管理者は、通知コンポーネントを送信することもできます。この通知コンポーネントは、Salesforce 組織からアプリ内会話ウィンドウに自動的に送信されます。これにより、4 つの自動レスポンスシナリオでは満たされないユースケースに対応できます。たとえば、発送通知など、イベントが発生したことをエンドユーザーに知らせたい場合です。

スレッド内に通知メッセージングコンポーネントが表示されているエンドユーザーのメッセージング会話ウィンドウ。

通知コンポーネントを作成して送信する準備ができたら、「アプリ内のメッセージングでのプッシュ通知の設定」を参照してください。