機械学習の予測の詳細を知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 機械学習で CRM データをどのように活用できるか理解する。
- 機械学習の予測の用途を挙げる。
データを活用する
現在では数兆ギガバイトのデータが存在します。この人工知能 (AI) 時代、企業は所有するデータを駆使して将来の結果を予測し、迅速な判断を下すことができます。ただし、Salesforce の「Untapped Data Research (活用されていないデータに関する調査)」によれば、ビジネスリーダーの 5 人中 4 人 (80%) が意思決定にデータは極めて重要と述べているにもかかわらず、大半の企業はデータの潜在的な価値を活用できていないということです。
AI の一種である機械学習 (ML) を使用すれば、過去のデータを予測インサイトに変換できます。これを予測 AI といい、生成 AI とは異なります。
- 予測 AI - 情報提供: 既存のデータを使用して、そのデータに関する何らかの新しいことを見出す。たとえば、予測 AI で離脱や不正行為が生じる確率を推定する。
- 生成 AI - 支援: 既存のデータを使用して、既存のものに似た新しいデータを作成する。たとえば、生成 AI で新しいテキストや画像を作成する。
予測 AI と生成 AI の違いについての詳細は、「AI におけるデータの基礎」の「AI のテクニックと用途を調べる」単元を参照してください。
ビジネスに機械学習を導入する
機械学習に基づく予測インサイトがあれば、ビジネスユーザーが適切な判断を迅速に下すことができます。機械学習の予測 AI を使用して、組織全体のイノベーション、効率性、戦略的意思決定を推進します。以下に、予測インサイトの代表的なユースケースをご紹介します (他にもたくさんの用途があります)。
チーム | ユースケース |
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セールス |
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サービス |
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財務 |
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分析 |
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人事 |
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マーケティング |
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オペレーション |
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機械学習から得られるメリット (データサイエンスの経験不問)
機械学習はデータサイエンティストでなくても活用できます。概して、ML モデルのトレーニングや改良にはデータサイエンティストが関与しますが、モデルからはビジネスユーザー向けのインサイトが得られます。Harvard Business Review によると、データサイエンティストは ML のインサイトの価値が伝わらないことにもどかしさを感じており、「意思決定者が結果を利用しないこと」を最大の課題の 1 つに挙げています。
Salesforce に ML を導入すれば、データサイエンティストとビジネスの溝を埋めることができます。Salesforce では、ユーザーがデータサイエンスレポートを読まなくても、ML のインサイトに基づいて判断を下し、アクションを実行できます。
Einstein を使用して、過去のデータを組織にとって意義のあるインサイトに変換することが可能です。
- Einstein Studio: データサイエンスチームが事前構築した接続型モデルに接続し、モデルのインサイトが Salesforce に取り込まれるようにすれば、その接続型モデルを実装した Data Cloud で ML を駆使したインサイトを使用できます。現行のモデル (AWS SageMaker など) をそのまま使用して、Salesforce 内で ML を駆使したインサイトを活用できます。
- Einstein Discovery: Einstein のガイダンスに従って、CRM Analytics で独自の ML モデルをゼロから構築します。Einstein が、Data Cloud で ML モデルを構築してトレーニングし、評価して有効にする手順を誘導します。
機械学習によって各自のデータをどのように活用できるのか理解したら、組織は ML を駆使した予測を有効利用する方法を特定できます。
リソース
- Trailhead: データ + AI + CRM: クイックルック
- Trailhead: AI におけるデータの基礎
- Trailhead: 人工知能の基礎
- Trailhead: Einstein Discovery の基本