ロイヤルティソリューションを確認する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 既存のロイヤルティベンダーの種類を説明する。
- ロイヤルティ管理で提供される機能を説明する。
既存のロイヤルティベンダー
NTO Insider のようなプログラムは、ロイヤルティソリューションを使用して構築されています。このソリューションによって、NTO はプログラムのすべての要素を構成することができます。
企業が選択できるロイヤルティベンダーは複数あります。各ベンダーは独自のロイヤルティソリューションを提供していますが、多くのロイヤルティソリューションには次のような機能が備わっています。
- 企業が対象メンバーを絞り込むのに役立つ。
- ポイント、階層、バウチャー、その他のインセンティブなど、リワードを設定するオプションがある。
- メンバーのエンゲージメントを確認、分析するツールがある。
提供機能に基づき、ロイヤルティベンダーは 3 つのカテゴリに大別できます。
- エンタープライズベンダー
- ニッチ / 専門ベンダー
- ポイントソリューションベンダー
では、詳しく見ていきましょう。
エンタープライズベンダー
一般に、エンタープライズベンダーは、複数のソフトウェアソリューションを提供する大企業です。幅広い分野で専門知識があり、ロイヤルティソリューション専門会社とパートナー関係を結んで完全なロイヤルティ管理ソリューションを提供します。エンタープライズベンダーのロイヤルティソリューションは、マーケティング、コマース、アナリティクス、セグメンテーションなどに関連するその他の CRM ソリューションと強固に統合されています。このような統合によって顧客データの収集と分析が可能になり、独自のパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供できます。
ニッチ / 専門ベンダー
ロイヤルティに関して必要な技術とサービスを備えていますが、通常は特定業種のニーズに対応するベンダーです。さまざまなタッチポイントからデータを収集し、収集したデータを利用してオーディエンスのセグメント化と顧客行動の予測を行います。ソリューションには階層機能が備わっており、ポイントベースの複雑な階層構造やリワードを設定できます。
ポイントソリューションベンダー
業界のリーダーとパートナー関係を結び、ロイヤルティの技術とサービスを提供するベンダーです。コンサルタントとして企業と協力し、ロイヤルティソリューションを活用して営業を改善する支援を行います。
詳細な顧客分析や、そのまますぐに使用できる標準ソリューションを提供します (標準化されたプロモーションタイプやリワードなど)。さまざまな特定業種にわたり、ロイヤルティに関する戦略と統合の専門知識があります。アナリティクスとレポートを活用して、顧客データの分析や、注文、キャンペーンの最適化を行います。
ロイヤルティ管理によるロイヤルティソリューションの再考
上記では、いくつかの一般的なロイヤルティベンダーを説明しました。では、Salesforce のロイヤルティ管理の違いは何なのでしょうか? ロイヤルティ管理は、Salesforce プラットフォームを活用してシームレスにロイヤルティソリューションを提供する統合エコシステムです。Salesforce の CRM ソリューション上に構築されているため、Service Cloud、Marketing Cloud Engagement、Sales Cloud、Experience Cloud、Data Cloud とシームレスに統合されます。NTO は、Salesforce の Sales Cloud とロイヤルティ管理を使用しています。ロイヤルティ管理を使用することで、NTO は顧客生涯価値を高める差別化されたインテリジェントなエンゲージメントを生み出せます。ロイヤルティ管理では、Salesforce のプラットフォーム API を利用して、あらゆるサードパーティシステムとすぐに統合することも可能です。
次に、ロイヤルティ管理で提供される機能を見てみましょう。
エンドツーエンドのロイヤルティ
ロイヤルティプログラムは、統合ソリューションによって、顧客データをすべて 1 つのプラットフォームに集約できるというメリットが得られます。Salesforce ロイヤルティ管理は CRM プラットフォームとシームレスに統合するため、企業はメンバーとの関係を包括的に把握できます。
直感的に操作できるユーザーインターフェースにより、メンバーは自分のポイント数やポイントの利用状況を容易に確認でき、メンバーのエンゲージメント向上につながります。コミュニケーションインターフェースによって、企業はパーソナライズされたオファーを適切なタイミングで提示できます。Web、電話、コールセンターなど、あらゆるチャネルでのサービス提供が可能です。
コマースプラットフォームとの統合によって、企業はメンバーの注文、訪問、閲覧などを統合ビューで確認できます。メンバーにシームレスにリワードを提供したり、メンバーがポイントを使用して支払いを行ったりすることもできます。同じように Sales Cloud、Service Cloud と統合することによって、全チャネルでコネクテッドエクスペリエンスが促されます。
ロイヤルティ管理は管理者にとっても非常に便利で、管理者がロイヤルティソリューションを作成、管理できるツールセットが揃っています。これらのツールを使用して、管理者はビジネスルールやプロモーションの作成、ビジネスデータの変換、大量データの処理を行えます。
パーソナライズされたエクスペリエンス
ロイヤルティ管理はすべてのタッチポイントで CRM プラットフォームと統合されるため、顧客を包括的に把握し、パーソナライズされたエクスペリエンスを提供できます。企業が手に入れるものは、ポイントベースのシステムだけではありません。企業は体験型のプロモーションやメリットを提供できるため、メンバーのエンゲージメントをより上手く維持し、顧客ロイヤルティを築くことができるようになります。
洞察に満ちた分析
ロイヤルティ管理は CRM Analytics と統合し、企業がメンバーのディスエンゲージメントやプロモーションの収益性を予測するのに役立つダッシュボードが提供されます。ダッシュボードを使用して、リアルタイムのデータを用いながらプログラム、メンバー、プロモーション、パートナーのパフォーマンスを追跡できます。ダッシュボードを他の Salesforce アプリケーションに組み込んで、メンバーの 360 度ビューを他チームに提供することもできます。たとえば、サービスチームはこのデータを使用して、よりパーソナライズされたメンバーエクスペリエンスを提供可能です。
業界指向
各業界には、微妙な違いや独自のニーズがあります。ロイヤルティ管理では業界固有のプロセスやデータモデルを含む業界テンプレートが提供されるため、企業は価値実現までの時間を短縮できます。また、Service Cloud、Marketing Cloud Engagement、Data Cloud とシームレスに統合されることで、企業は Salesforce システム、非 Salesforce システムを問わず、他のエコシステムに接続することができます。
パートナー重視
ロイヤルティ管理はプログラムとパートナーをつなげます。また、プログラムパートナーは簡単に負債を計算できるようになり、相互運用性が向上します。さらに、顧客がプログラムやプログラムパートナーとやり取りする際に、シームレスなエクスペリエンスを顧客に提供します。
企業はさまざまなオーディエンスに対応できます。ロイヤルティ管理を使用すると、企業は多様なロイヤルティプログラムを作成できます。次の単元では、企業がオーディエンスに基づいてプログラムを調整する方法を説明します。