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Salesforce 知識ベースを準備する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 知識ベースに追加する情報を収集する。
  • 情報を整理する。
  • ユーザーアクセスを決定する。

ナレッジ用に情報を収集する

Maria は計画を立てることの重要性を認識しています。Ursa Major では、すでに Service Cloud を使用した優れたカスタマーサポートへの取り組みがかなり進んでいます。ケースが構造化されているため、エージェントはすばやくケースをクローズするために進むべき次のステップを把握しています。それでも、Maria と Ada にはまだいろいろなとを決めなければならないことがたくさんあります。

Maria は、Ursa Major のトップのサポートエージェントである Ada とのミーティングをスケジュールします。知識ベースにどのような情報を追加するかを、ふたりで一緒に考えます。Ada には、記事の作成に使用できるノートがあります。Ursa Major の Web サイトにも、よくある質問のリストが掲載されていますが、最新の情報ではありません。さらに、ソーラー機器メーカーのデータシートもあります。これはまだほんの序の口です。すぐに、知識ベースに追加するのに十分な情報があることが判明しました。

また、Maria と Ada には、ナレッジ記事の構成についての目標があります。ふたりは次のことを実現したいと考えています。

  • 作成者が適切なコンテンツを取得できるようにする。
  • 読みやすい記事を作成する。
  • 記事を簡単に更新できるようにする。
  • さまざまなユーザーと記事の異なる部分を共有する。

知識ベースを設計するときに、Maria は次の質問を検討します。

質問

ベストプラクティス

公開する情報の種別は?

FAQ、手順、製品マニュアル、ガイドライン。

Ursa Major には、これら以外の種別の情報もあります。Ursa Major は各種の情報をさまざまな方法で公開、提供したいと考えています。

情報の種別ごとにレコードタイプを作成します。

レコードタイプに基づいて、各種別の記事の構成方法と、異なるユーザープロファイルと共有する情報が判断されます。ワークフローやページレイアウトなど、その他の重要な機能も、レコードタイプで設定されます。

インポートする既存の知識ベースやドキュメントがあるか?

Ursa Major は、最初から Lightning Knowledge と Ada のノートを使用するため、何もインポートする必要がありません。

ナレッジインポートツールを使用して、別の知識ベースから記事を取り込みます。

Lightning Knowledge 移行ツールを使用して、Salesforce Classic ナレッジの既存のコンテンツを Lightning Knowledge に移行します。

推奨記事の絞り込みに使用したいケース項目があるか?

商品ファミリー、商品地域、問題の種類。

Ursa Major の重要な項目は、ソーラー機器とグループと呼ばれるコンポーネントのコレクションです。

各検索条件種別のデータカテゴリグループを定義して、各カテゴリまたはグループの記事を参照できるユーザープロファイルを指定します。

記事の作成や公開を管理するワークフローや承認プロセスは必要か?

機密情報を含む記事には法務の承認が必要です。

Ursa Major のソーラーパネルには安全要件があるため、設置およびサービスの手順は慎重に見直す必要があります。

レコードタイプに承認プロセスを追加することによって、その種類の記事の公開前に必要なレビュー担当者による承認を確実に実行できます。

どのような種類の利用者と情報を共有するのか?

さまざまな利用者はチャネルと呼ばれます。記事にチャネルを設定し、記事を参照できるユーザーの種別を指定します。これを定義したら、ユーザーはアクセス権限を持つセルフサービスサイト内のコンテンツを参照できます。

Ursa Major にはいくつかのユーザー種別がありますから、Maria は誰に何を表示するのかを決める必要があります。

各利用者に使用可能にする情報を決定します。必要に応じて、個々の項目を制限して機密情報のセキュリティを確保する、またはデータカテゴリを使用して、特定のカテゴリと関連付けられたレコードを特定のユーザープロファイルに制限します。

記事のフィードバックを追跡する方法は?

ユーザーが記事に対して高評価または低評価の投票をできるようにします。

記事の評価に関するカスタムレポートタイプを作成します。レポートと記事を定期的に確認し、知識ベースを常に正確で最新の状態に保ちます。

どの記事が効果的なのかを確認する方法は?

記事がケースに添付される頻度を監視します。

Ursa Major で最も参照される記事は、太陽熱温水器を設置した場合に顧客が節約できる金額を説明するものです。

問題を解決する記事がケースに添付される回数を確認します。

ケースに頻繁にリンクされる記事は、トレーニング中に顧客やエージェントと共有するのに適しています。記事を翻訳する場合は、手始めにこれらの記事が適しています。

Maria が作業に取り掛かるのに十分な情報が集まりました。どのような情報があるか把握したところで、次にその情報で何をするのか計画します。

ナレッジ用に情報を整理する

Maria は大量の情報を持っていますが、そのすべてがすべてのサポートエージェントに関係するわけではありません。情報を整理する論理的な方法を考える必要があります。最初のステップは、情報をデータグループに整理することです。

では、使用するデータグループを決めるには、どうしたらよいでしょうか? Maria は Ursa Major のサポート組織の構造を調べます。Ursa Major では、サポート対象商品の種別に基づいてサポートチームを分けています。

  • 住宅用ソーラー設備の設置
  • 商業用ソーラー設備の設置
  • 個々のソーラー機器

Maria は、チームごとに情報をグループ化することにしました。カスタマーサービスの提供方法など、一部の記事はすべてのチームが参照できます。商業用ソーラーパネルに関する規制など、その他の記事は関係のあるチームのみが参照できます。

Maria は、住宅用、産業用、個々の機器というグループ内で、データカテゴリで情報をさらに分類します。住宅用グループの場合、太陽熱温水器の設置や家全体のソーラーシステムというカテゴリがあります。記事を分類することで、エージェントとユーザーは必要な情報をよりすばやく見つけることができます。

記事を分類ときには、次の質問を検討します。

質問

ベストプラクティス

どのように情報を分類するか?

Ursa Major では、情報をチームごとにグループ化してから、それを商品の種類別に分類します。

他社では、情報を地域ごとにグループ化してから、商品別に分類しています。

データカテゴリグループにはデータカテゴリが含まれます。グループ数は可能な限り少なくします。

データカテゴリグループやデータカテゴリを定義するときには、分類がユーザーに明確であるようにします。既存の記事を検索したり、新しい記事を作成したりするときに、ユーザーはどのグループとカテゴリを選択すべきかを判断できなければなりません。

制限が必要な情報は?

Ursa Major では、さまざまな州にサポートエージェントがいて、扱っている商品も異なります。アリゾナ州のみで販売されている商品とセールスに関する情報は、ニューメキシコ州では参照可能にすべきではありません。

プロファイルでデータカテゴリの表示を設定して、そのデータカテゴリに関連付けられた記事へのアクセス権を持つユーザープロファイルを制御します。

検索精度を高める必要はあるか?

たとえ膨大な知識ベースであっても、エージェントと顧客は必要な記事を見つけられなければなりません。

Ursa Major ではまだ問題ありませんが、Maria はそれを避けたいと考えています。

検索語のシノニム (「リンク」「添付」など) を特定します。

検索結果で検索語に一致する記事テキストのスニペットを強調表示します。

特定の検索語が使用されている場合に特定の記事を最初に表示します。

ナレッジ用に誰が何をするかを決定する

Maria は、内部ユーザーに記事の参照を許可するために、何をしたらよいのかを判断します。幸いにも、ナレッジ記事は、デフォルトですべての内部ユーザーが参照できるため、それについては何もする必要がありません。

ただし、エージェントが行う操作は参照だけではありません。いずれは、多くのエージェントが記事を作成したり、管理したりするようになります。各記事に対して誰がどのような操作を行う必要があるかを把握するために、Maria と Ada は記事のライフサイクルを検討します。

ナレッジのライフサイクルのフェーズ: 作成、公開、更新、アーカイブ、削除の後にまた作成から繰り返す。

たとえば、Ada は新米エージェントが新しい問題を解決したときに記事を作成してもらいたいと考えています。ただし、その記事を幅広い利用者に公開する前に、Ada のようなより経験豊富なエージェントが再確認して承認する必要があります。記事の更新や、記事をアーカイブまたは削除するときにも、同様のプロセスを使用します。

一般的な 3 つのユーザー種別と、作業を行うために必要な権限を示します。

ユーザー

説明

必要な権限

参照者のみ

入社してから日が浅いエージェントには、まだ記事を作成する権限がありません。

既存の記事を使用して、質問に回答し、ケースに記事を添付します。

自分ですべての問題を解決しなければならない場合より、これらの記事を使用すると短期間で貢献できるようになります。

ナレッジに対する「参照」権限

寄稿者

Ada のような高度なナレッジユーザー。商品に関する知識が豊富で、記事の基準を理解しています。

記事を作成、編集、公開します。

「記事の管理」権限とナレッジに対する「参照」、「作成」、「編集」、および「公開」権限。

ナレッジ管理者

ナレッジ管理者は、どのような場合に記事を廃止または削除するかを理解しています。

「記事の管理」権限とナレッジに対する「参照」、「作成」、「編集」、「アーカイブ」、「公開」、および「削除」権限。

メモ

自分で表を作成して、エージェントや他のユーザーへのナレッジ権限の割り当て方法を決めます。権限の完全なリストについては、「Lightning Knowledge ユーザーのアクセス権」を参照してください。

Maria は自分がどのような情報を持っているかを把握し、情報を整理するために使用するグループとカテゴリを決めました。さらに誰がどの情報にアクセスする必要があるのかも決めました。これで、Lightning Knowledge を設定し、Ursa Major の知識ベースを作成する準備が整いました。

リソース

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