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記事検索と品質監査の最適化

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • エージェントが適切な記事を見つけやすくする方法を説明する。
  • ケースの推奨記事を有効にする。
  • KCS コーチの責務を挙げる。
  • 記事の品質やエージェントのパフォーマンスを簡単に監視できる AppExchange アプリケーションをインストールする。

必要な記事の検索

顧客をサポートするための情報を見つけることは、エージェントの職務の一環です。情報がないときも、存在しないとすぐに判断することが求められます。エージェントが記事を見つけるごく一般的な方法は、ナレッジコンポーネントの検索を使用することです。ですから、エージェントの業務を迅速化する最善の方法は、検索を最適化することです。

Ursa Major が知識ベースを作成して以来、Maria と Ada は協力して検索の精度を高めてきました。Maria は「ナレッジ検索の基本」Trailhead モジュールのヒントやコツを実践し、チームのために素晴らしい検索環境を構築しています。

また、情報を整理する目的でデータカテゴリグループやカテゴリを設定し、検索しやすくしています。具体的には、サポートチーム別に記事を整理するために、住宅用ソーラー設備、商業用ソーラー設備、個々のソーラー部品というデータカテゴリグループを作成しています。

そしてその下位レベルのデータカテゴリも追加しています。住宅用グループについては、太陽熱温水器の設置やオールソーラー化システムなどのカテゴリが設けられています。データグループとカテゴリのベストプラクティスについての詳細は、「知識ベースの成功に向けた準備」を参照してください。

推奨記事の有効化と設定

エージェントが関連する記事を検索する必要がなければ、それに越したことはありません。ナレッジコンポーネントの推奨記事のリストには、顧客のケースのキーワードに基づいて情報が自動的に表示されます。

エージェントがリストに表示された記事のタイトルにマウスポインターを置くと、ポップアップに記事が表示されます。また、記事をクリックすれば、ケースのサブタブにそのレコードが開きます。記事が役に立つものである場合は、その記事をケースに添付します。検索をしなくても、このすべてを行うことができます。

ここで Maria は、ケースにどの記事を推奨するかの判断に使用する項目を設定します。たとえば、Maria が [商品] を選択すると、同じ商品名が記載されている記事が [推奨記事] リストに表示されます。

  1. 設定アイコン をクリックし、[Setup (設定)] を選択します。
  2. [Quick Find (クイック検索)] ボックスに Knowledge Settings (ナレッジの設定) と入力し、[Knowledge Settings (ナレッジの設定)] を選択します。
  3. [Edit (編集)] をクリックします。
  4. [ケースの関連記事を推奨] を選択します。
  5. 検索に使用するケースの項目を選択します。Maria は [Subject (件名)] を選択します。ケースの説明は常に使用されるため、選択する項目のリストには表示されません。
  6. [Save (保存)] をクリックします。

採用と記事の品質の監視

KCS 手法の最も重要な要素が、エージェントが KCS プロセスを正しい方法で採用したかどうかの確認であることを Ada は心得ています。Ursa Major では当初、トレーニングを実施してから採用に進むつもりでした。ただし、コーチ制を用いたほうが組織への導入がうまくいくことを示す調査を確認後、Ursa Major は Zhang Wei を KCS のコーチに任命しました。

Zhang は KCS の導入の豊富な経験があり、Ursa Major のサポートエージェントとして業務を遂行しながら、KCS 公開者として活動しています。

エージェント全員が新しいプロセスに関するトレーニングを受けた後の Zhang の役割は、このプロセスを使い始める個々のエージェントを指導し助けることです。また、エージェントが KCS の次のロールに進む準備ができているかどうかの判断にも携わります。この判断は、顧客情報の収集、適切な記事の作成、適切な状況で記事を利用したケースの迅速な解決といったスキルの上達度に基づきます。

Zhang はプロセス遵守レビュー (PAR) を使用して、エージェントが KCS のワークフローに従う頻度と程度を測定します。PAR は、エージェントの記事の作成数といった目標を追跡するものではありません。活動に関する目標を追跡すると、問題が生じるおそれがあります。たとえば、エージェントが誰よりも多くの記事を作成することを目標にすれば、品質の劣る記事を多作するようになる可能性があります。

そのため、Zhang はエージェントの判断力を分析します。彼の任務の 1 つは、エージェントがケースの解決に向けて知識ベースをどの程度活用しているかを監視することです。そのために、チームのケースを調査し、次の点を自問します。

  • このケースは記事作成の対象として検討されたか?
  • このケースに役立つと思われる記事が存在したか? 存在した場合、エージェントがその記事を見つけて添付したか?
  • エージェントは関連のあるすべての記事にあたることができたか?
  • エージェントが記事を作成した場合、その記事は必要であったか?
  • その記事が他のケースでも利用されているか?
  • 記事にどのようなフィードバックが寄せられているか?

また、必要に応じて修正する記事にフラグを設定する方法についても検討します。誤記を見つけたときに誰もが記事を修正できるわけではありません。エージェントが関係のないケースに対応中に間違いを見つけることもあれば、エージェントが記事の編集のトレーニングをまだ受けていないこともあります。ここで重要な点は、その間違いが見過ごされないようフィードバックがなされ、修正の手段が講じられるようにすることです。

記事の品質と、エージェントが新しいプロセスをどの程度使用しているかを監視するうえで鍵となるのが、月 1 回の品質監査です。Zhang は、KCS の素晴らしさを追求する中で、自身の業務に役立つツールを求めています。

AppExchange を使用した機能の追加

Zhang の要望どおり Ursa Major 組織を設定できることを Maria は認識しています。ただし、多大な機能をゼロから構築すれば時間がかかります。幸い、このためにどこにアクセスすればよいのかも知っています。AppExchange です。

AppExchange は Salesforce のストアです。アプリケーションや Lightning コンポーネントなど、Salesforce のあらゆる機能が揃うマーケットプレイスです。Maria は早速アクセスし、KCS の導入を加速するために使用できるアプリケーションがないか調べたところ、ぴったりのものが見つかりました。

  • Content Standard Checklist for Knowledge。この無料の管理パッケージを使用すると、エージェントによる記事の作成と使用をチームが監査できます。Zhang は、このツールを使用すれば、各記事を評価して、コーチングの機会を見出すことができると喜んでいます。このツールにはレポートも付属しており、Zhang が個人、グループ、組織レベルの記事の品質トレンドを経時的に追跡できます。Maria は、記事レコードホームページのページレイアウトの専用タブにツールを追加することを書き留めておきます。そして、このツールが KCS コーチにのみ表示されるようにします。記事。右側に AQI のタブが表示されています。
  • Knowledge Article Feedback。この無料のコンポーネントを使用すると、記事コンテンツに関するフィードバックを収集して、フィードバックの解決法を管理することができます。このコンポーネントにエージェントが記事に対するフィードバックを入力します。記事のフィードバックは、追跡と割り当ての目的で Article Feedback (記事フィードバック) カスタムオブジェクトに送信され、誰かが必ずそのフィードバックをフォローアップして対処するようにします。このオブジェクトは、フィードバックコンポーネント (内部アプリケーションとコミュニティに追加可能) に入力されたフィードバックと、特定のハッシュタグ (#articlefeedback など) が付けられた投稿を追跡します。Maria はこのツールを記事レコードホームページに追加することにします。記事。右側に記事のフィードバックのタブが表示されています。

Maria はこの 2 つの管理パッケージのドキュメントを一読したうえで、Sandbox でテストします。良さそうと思ったら、Ursa Major の本番組織にインストールします。Lightning コンポーネントが整ったら、Zhang や他のエージェントにアクセス権を付与します。

独自の評価タブの作成

Zhang はパッケージに感動しています。そして、エージェントがケース管理のベストプラクティスに従っているかどうかを確認するための機能を作成できないかと Maria に相談します。AQI パッケージのようなものながら、記事ではなく、ケースを対象とするものです。そうすれば、スプレッドシートなどの外部ツールを使用しなくても、個々のケースが KCS プロセスに適切に従っていることを監査できます。こうした機能によって毎月の監査がはるかに容易になります。

Maria は、ケースレコードホームページにタブを作成し、Zhang が追跡したい主な項目を設定します。KCS プロセスに関する Zhang の質問点をガイドラインとして使用します。Zhang の要望に従って、この機能に「KCS PAR」という名前を付けました。この情報を基にレポートを作成すれば、エージェントやそのグループが KCS 手法を使用してどのくらい効率的にケースを解決しているかについてのトレンドを追跡できます。設定し終えると、次のように表示されます。

ケース。右側に [KCS PAR] タブが表示されています。

Maria が検索とデータカテゴリを最適化して、エージェントがケースに適した記事を見つけられるようにしています。さらに、推奨記事を有効にしたため、エージェントが検索自体を行う必要性が大幅に減少しました。続いて、管理パッケージとカスタム Lightning コンポーネントをインストールし、KCS コーチが記事の品質やケースの管理を監査できるようにしました。

リソース

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