ジャーニーマップを開始する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- ジャーニーマップの要素を説明する。
- ジャーニーマップのドラフトを作成する。
- ジャーニーマッピングワークショップの準備をする。
ジャーニーマッピングのアーキテクチャを知る
以下は、ジャーニーマップのもう 1 つのサンプルと各セクションの説明です。
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フェーズ — エクスペリエンスの各段階。この例は、認識、検討、購入、オンボーディング、推奨で構成されています。
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行動 — 各フェーズでお客様やユーザーが何をするか。
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思考 — お客様やユーザーがどのように考えるか。思考の変化によってエクスペリエンスの次のフェーズに進んだことが示唆されることがよくあります。
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感情 — お客様やユーザーがどのように感じているか。感情の変化によってエクスペリエンスの次のフェーズに進んだことが示唆されることもよくあります。
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タッチポイント — ブランド、プロダクト、サービスとの接点。この時点で、お客様にアプローチしたり、お客様から連絡を受けたりします。
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コンテキスト — お客様が目標を達成できるかどうか、あるいはプロダクトやサービスのエクスペリエンスを得られるかどうかを左右する環境的、社会的、時間的な要因。
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機会 — どこで、どのようにインパクトを与えることができるか。お客様の短所を軽減するのか、長所を強化するのか?
ジャーニーマップのすべてのセクションと、各セクションの内容がわかったところで、独自のジャーニーマップを作成する準備が整いました。以下は、その作成に役立つベストプラクティスです。
アイデアを出し尽くす
ジャーニーマップの構成を認識していれば、アイデアをまず書き出し、そのアイデアがどのセクションに該当するか検討することができます。お客様のリサーチに基づいて、付箋を使用してお客様のプロセスのフェーズをマッピングします。アクティビティと判断時点をそれぞれ個別の付箋に順番に書き出していきます。
大量の付箋で埋め尽くされるかもしれません。最初に大まかなアイデアを出し、後から詳細を書き込んでいくというのも一案です。どのような方法でも構いませんが、この最初の段階でアイデアを出し尽くします。
アクティビティをフェーズに分類する
マインドセットやコンテキストの変化に基づいて、アクティビティをフェーズに分類します。ただし、ユーザーが進行するフェーズがわかっている場合には、まずフェーズを並べ、それぞれのフェーズにアクティビティを振り分けていきます。どのような方法で始めても、同じ結果になります。
このプロセスでは、付箋を色分けするとわかりやすくなります。たとえば、行動には黄色の付箋、フェーズには緑の付箋を使うと、情報の階層が一目でわかります。
ジャーニーマップを作り上げるプロセスに人々を誘い込み、自分ひとりで没頭しないようにします。
協力者を募る
前述のとおり、お客様があなたの会社とやりとりするさまざまな時点で、多数のチームがお客様にインパクトを与えます。ですから、ソリューションにさまざまな視点がもたらされるように、多様な同僚を選ぶことが大切です。最終的なジャーニーが組織内で広く共感されるものになるようにします。
ジャーニーマッピングワークショップに招待する人
招待リストを作成する際、つい肩書きや役職で招待する相手を決めてしまいがちです。けれども、常にユーザー中心に考え、その行動面を検討するようにします。
どこから優れたアイデアがもたらされるかわかりません。以下の特性を兼ね備えた 5 ~ 7 人でチームが構成されるようにします。
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お客様のことを把握している人 — 営業担当、調査を実施した人、カスタマーサポート担当など
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発想力がある人 — 新しいアイデアを次々と思い付き、気軽にブレインストーミングできることがわかっている人々
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楽観的で現実的な人 — 何が可能か心得ており、やみくもに否定したり、アイデアがうまくいかない理由を並べ立てたりしない人々
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多様な観点をもたらす人 — 文化、背景、専門分野が異なる人々
ワークショップの準備をする
ワークショップの開催に向けて大切な点は、生産性が高く、人々が楽しめ、協力的なエクスペリエンスになるよう準備を怠らないことです。参加者が心地よく、歓迎され、安心だと感じ、突飛なアイデアを出しても構わないと思えるようにすれば、ジャーニーマップとその後のすべての作業の質が向上します。
参加者が効率的かつ効果的に考えを共有できるコラボレーティブな環境を築くためのロジスティックや必要なものを入念に検討します。分散チームの場合はバーチャルワークショップを実施しますが、オフィスやイベントスペースに集まることができる場合は対面式のワークショップを検討します。
バーチャルワークショップのロジスティック
- 各 2 時間、計 4 回のセッションを計画します。バーチャルセッションのほうが参加者を長時間エンゲージさせることが困難です。
- コラボレーションの時間を最大限活用するために、事前準備を行うよう参加者に呼びかけます。
- バーチャルホワイトボードツールを使用して、チームが一緒にブレインストーミングできるようにします。
- 時間と予算に余裕があれば、後日感謝の気持ちを込めて参加者にちょっとしたお礼を届けます。
対面ワークショップのロジスティック
- 丸一日、一緒に取り組む計画を立てます。
- 気が散ることなく、参加者がコラボレーションできる静かな場所を確保します。オフィス外の場所が必要になるかもしれません。
- コラボレーションやディスカッションをしやすいように家具を配置します。教室のように机や椅子を同方向に並べないようにします!
- 自然光が入る場所を見つけ、温かい環境を作り出します。
- 好きな時に飲食できるように健康的なスナックや飲み物を用意します。
- 予算に余裕があれば、感謝の気持ちを込めて参加者にお礼の品を渡します。
- 各色の付箋、マーカー、スチレンボード、投票用のドットシール、グリッド用のカラーテープなどをたくさん用意します。
準備
ワークショップの準備として、リサーチの主な情報とプロンプトをまとめておきます。参加者に事前に概要を伝え、ワークショップに向けて各自が準備できるようにします。
この概要に、対象となるお客様の種別の行動に関するインサイトやデータも記載します。他に次の情報を伝えます。
- ビジネス上の課題
- 対応しているユーザー/お客様
- これまでの取り組み
- ジャーニーマッピングプロセスにおける協力者としての役割
バーチャルと対面のどちらの場合も、共同のワークスペースとして使用するボードを数枚用意します。
1 枚目はマップボードで、ジャーニーマップのグリッドにフェーズとアクションのドラフトを書き込み、思考、感情、タッチポイント、コンテキスト、機会の空白の欄に参加者が書き込めるようにします。残りのボードは、各セクションを掘り下げるために使用します。こうすれば、参加者が自分の意見がどのように使用されるのか理解できます。
次の単元では、ジャーニーマッピングワークショップを実施して、マップの最終的なドラフトを作成する手順を見ていきます。