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Einstein Copilot 入門

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Einstein Copilot とは何かを説明する。
  • Einstein Copilot の主な特徴を挙げる。
  • Einstein Copilot のユースケースをいくつか挙げる。
  • 信頼される AI アシスタントを作成するために Einstein Copilot がどのように役立つかを説明する。
メモ

この機能はベータであり、機能が制限されています。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。なお、この機能はサービスの一部であり、有効にして使用すると Einstein Request を消費します。

始める前に

すぐにでも始めたいと思っていらっしゃると思いますが、LLM、プロンプト、グラウンディングなどの用語に慣れるために次のモジュールを修了することをお勧めします。

生成 AI 革命

2025 年が目前に迫っているというのに、21 世紀は私たちの未来予想図どおりになっていません。月面基地アルファにバカンスに出かけることもなければ、空中自動車で飛び回ることもありません。

ただし、別世界に旅することができない一方で、私たちは人工知能マシンと人間のように複雑な会話を行える時代に生きています。

つい先頃、これまでにないレベルの非常に強力な AI モデルがその言語タスク実行能力で世界中の想像力をかき立てました。多くの人が SF の要素がついに現実になったように感じました。このテクノロジーが登場したことで、生成 AI がもたらす生産性の飛躍についてあちこちが興奮に沸いています。

AI アシスタントの台頭

生成 AI ツールは飛躍的に進化し、私たちはテクノロジーが業務の未来をどのように変えていくかを目の当たりにしています。そのような進化の 1 つが AI アシスタントの台頭です。AI コパイロットとも呼ばれています。

最新の AI アシスタントはインテリジェントな信頼できるアドバイザーであり、大規模言語モデル (LLM) の機能を活用して自然言語によって人間と会話します。ユーザーと共に作業するように設計されていて、日常作業の自動化、データの分析、質問への回答、コンテキストに沿った支援の提供などによって生産性を高めます。

素晴らしいですよね。では、このテクノロジーを利用して、思い描いた生産性の向上を実現するにはどうすればよいのでしょうか? どのようにして安全な AI アシスタントを作成し、それをユーザーの業務の流れに組み込むのでしょうか?

Einstein Copilot の紹介

Einstein Copilot をご紹介します。Einstein Copilot は CRM 用の信頼できる新しい会話型 AI アシスタントで、Salesforce インターフェイスにシームレスに組み込まれています。自然言語での質問や要求を処理し、安全な専用の会社データから取得した関連性の高い回答を提供します。従業員の日常業務でのやりとりを支援することによって安全な方法で効率を高めるために、ゼロから作成されました。幅広いワークフローやタスクについて従業員を支援することができます。

会話型 UI で、Salesforce デスクトップユーザーが Einstein Copilot に商談の要約を要求し、Copilot が商談サマリーを返している。

何よりも便利なのは、コードをまったく知らなくても Salesforce で Copilot を設定できることです。必要なのは Einstein Copilot を有効にすることだけです。Copilot は標準で Salesforce の一般的な作業についてユーザーを支援できます。Copilot では次の作業が可能です。

  • 商談、取引先、ケースなどの Salesforce レコードを要約する。
  • セールスメールを作成または修正する。
  • Salesforce レコードを検索する。
  • Salesforce データを集計する。
  • 知識ベースからの情報を使用して質問に回答する。
  • その他多数

それに加えて、Copilot は既存の Salesforce Platform 機能を使用して簡単に拡張できます。たとえば、Salesforce 内に商品のおすすめを行うフローがすでにあれば、数回のクリックだけでその機能を Copilot に追加できます。

Einstein Copilot の特徴

Einstein Copilot は信頼できる自然言語の会話型 AI アシスタントです。この新しいデジタルコンパニオンに慣れるために、その特徴を 1 つずつ詳しく見ていきましょう。

信頼できる

Einstein Copilot はユーザーの要求に基づいて Salesforce 組織内でアクションを実行できます。Copilot はユーザーの要求を LLM に送信し、LLM は要求を実現する計画を生成して実行します。

Copilot は Salesforce の標準アクセス制御 (ライセンスや権限など) に従うため、常に安全に動作します。また、Einstein Copilot は、Salesforce Platform にネイティブに組み込まれた安全な AI アーキテクチャである Einstein Trust Layer と統合されています。

企業のセキュリティ標準向けに設計された Trust Layer を使用することで、顧客データのセキュリティを損なうことなく 生成 AI を利用できます。同時に、信頼されるデータを使用して生成 AI の応答を改善することもできます。

  • データグラウンディング: Trust Layer では、信頼される会社データによって生成プロンプトがグラウンディングおよび強化されます。
  • データ保持ゼロ: ユーザーのデータがサードパーティ LLM プロバイダーによって保持されることはありません。
  • データ保護: 個人識別情報 (PII) などの機密データは、データプライバシー強化のためマスクされます。
  • AI 監視: AI インタラクションはイベントログに取得されるため、各ユーザーインタラクションの結果を把握できます。

Salesforce では、信頼を最大の価値としています。そのため、Salesforce では Einstein Copilot などの生成 AI ツールを構築するときも、信頼という価値を常に念頭に置いています。

自然言語

Einstein Copilot は会話型インターフェイスであるため、従業員は人間に話すのと同じように質問や指示を自然言語で表現できます。

たとえば、営業担当は Salesforce UI のあちこちをクリックしてレコードを探す代わりに、Einstein Copilot を起動して「Show me my Acme deals.」(私の Acme の商談を表示してください。) と入力することができます。LLM を基盤とする Copilot は要求を解釈し、ユーザーに自然言語で応答し、一致する商談のリストを表示します。そのやりとりは、信頼できる同僚と会話しているように馴染みがあるものに感じられます。

会話型 UI で、Salesforce モバイルユーザーが Einstein Copilot に上位の商談を要求し、Copilot が商談を表示している。

現在、会話型インターフェイスである Einstein パネルは、Lightning Experience と Salesforce モバイルで制限のあるベータ機能として利用できます。

自然なやりとりといえば、モバイル従業員は音声コマンドを使用して Einstein Copilot に質問をしたり指示を与えたりすることができます。これによって外出中のユーザーはますます簡単にビジネスタスクを実行できます。

会話調である

最後に、Einstein Copilot は会話型アシスタントであるため、ユーザーの各要求または指示は進行中のダイアログのコンテキストに沿って理解されます。AI アシスタントの中にはユーザーと 1 回のやりとりのみが可能なものもあります。一方、Einstein Copilot ではユーザーはフォローアップの質問や関連する要求をすることができ、コンテキストが保持されます。

前の例では、営業担当が Acme 商談を表示するように要求しました。同じ会話内で、「Show me their open cases.」(そのオープンケースを表示してください。) と要求できます。Einstein Copilot は会話履歴を記憶していて、「their」(その) という単語が Acme を差していることを知っているため、ユーザーと複数回のやりとりを行うことができます。

メモ

Einstein Copilot と Einstein ボットの比較

Einstein Copilot と Einstein ボットの違いがわからないとお思いでしょうか? ボットは設定に多くの専門知識と時間が必要で、厳密に定義された複雑な会話ルールに基づいています。

Einstein Copilot は LLM を基盤としているため、より柔軟で必要な設定も少なくなります。詳細は「リソース」セクションのブログ記事を参照してください。

このジャーニーのヒーロー

可能性にワクワクしていますか? Einstein Copilot について更に学習を進める準備はできていますか? このモジュールでは、実際的なシナリオに従って Einstein Copilot について学習します。そこで、Cloud Kicks の Salesforce システム管理者である Linda Rosenberg をご紹介します。

Linda Rosenberg のイラスト。

Cloud Kicks はスタイリッシュで履きやすいカスタムスニーカーを販売していて、急速に成長しています。Linda は常にエンドユーザーが作業しやすくなる方法を探していて、Einstein Copilot のような AI アシスタントによって提供される価値にワクワクしています。彼女の目標は、時間がかかる反復的なビジネスタスクを自動化して、より戦略的な活動のための時間を増やすことで従業員の生産性を高めることです。

このモジュールでは、Linda が Salesforce で Copilot のカスタマイズ、テスト、有効化、監視を行う方法を学習します。ではさっそく次の単元に進み、Linda が Einstein Copilot のさまざまなコンポーネントについて調べ、機能のしくみについて学習する様子を見ていきましょう。

リソース

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