学習の目的
- ダッシュボードアクションを設定する。
- インタラクティビティをサポートするように Viz を変更する。
- フィルターを追加して設定する。
インタラクティビティとは何か
前回までの単元で、1 つの Viz でダッシュボードを作成し、見た目や内容を改善することができました。ですが、Tableau のビジュアルデータ分析で最も魅力的な特長の 1 つはインタラクティビティです。すでにツールヒントで補助的な情報を提供していますが、もっと高度なこともできます。では、このダッシュボードをインタラクティブにする方法を見ていきましょう。
チェック: Tableau Public アカウントに接続する
まだ Tableau Public アカウントがない場合やプレイグラウンドがタイムアウトした場合は、右側の [Playground (プレイグラウンド)] ウィンドウでアカウントにログインしてください。まだ Tableau Public アカウントをお持ちでない場合は、この時点で登録し、アカウントを有効化してから、このインタラクティブな単元に取り組んでください。詳しい手順は「The Tableau Data Model (Tableau データモデル)」を参照してください。
ダッシュボードアクションを追加する
アクションは情報を結びつけます。以下のステップでは、ベーカーにカーソルを合わせると他の Viz でそのベーカーのデータが表示されるようにするためのアクションを設定します。
- ワークスペースの上部にある [Dashboard (ダッシュボード)] メニューをクリックし、[Actions (アクション)] を選択します。
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[Add Action (アクションの追加)] ボタンをクリックします。
- 次に、[Highlight ... (ハイライト...)] を選択しますが、なぜハイライトなのでしょうか。目的は、関連するデータにスポットライトを当てることであり、データを絞り込むことではないからです。
- アクション名を「
Baker highlight
(ベーカーのハイライト)」とします。
- [Source Sheets (ソース シート)] で、[ハンドシェイク (Handshakes)] チェックボックスをオフにして、ベーカーまたは折れ線グラフからのみアクションを実行できるようにします。
- [Run action on (アクションの実行対象)] を [Hover (ポイント)] に変更します。これにより、ユーザーがベーカーにカーソルを合わせた場合にのみハイライトが実行されます。
- [Target Sheets (ターゲット シート)] では、ハイライトがすべての Viz に適用されるように、すべてのチェックボックスをオンのままにしておきます。
- [Target Highlighting (ターゲットのハイライト)] を、[Selected Fields (選択したフィールド)] に変更します。
- フィールドのオプションを下にスクロールして、[Baker (ベーカー)] の横にあるチェックボックスをオンにします。これにより、Viz でベーカーの値が一致するたびにハイライトが実行されます。
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[OK] をクリックし、もう一度 [OK] をクリックします。
何人かのベーカーにカーソルを合わせたり、折れ線グラフの周囲にカーソルを合わせたりして、ハイライトをテストします。ツールヒントとハイライト表示によって、Viz に名前を表示しなくても誰の折れ線グラフなのかがわかりますので便利です。
ハンドシェイクへのアクションを追加する
点と点を結ぶハイライトアクションの便利さを理解したところで、ハンドシェイクにカーソルを合わせると、折れ線グラフのどのエピソードなのかが表示されるようにしましょう。これは簡単です。
次のように設定します。
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[Dashboard (ダッシュボード)] メニュー | [Actions... (アクション...)] を選択します。
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[Add Action (アクションの追加)] | [Highlight... (ハイライト...)] を選択します。
- Name (名前):
Handshake spotlight
(ハンドシェイクのスポットライト)
- Source Sheets (ソース シート): Handshake (ハンドシェイク)
- Run action on (アクションの実行対象): Hover (ポイント)
- Target Sheets (ターゲット シート): すべてそのまま
- Target Highlighting (ターゲットのハイライト): Selected Fields (選択したフィールド)—Baker (ベーカー) と Episode (エピソード)。おや、[Episode (エピソード)] がありませんね。
これを適切に設定するために、ベーカーとエピソードの両方が同じである場合にハイライトを実行するようにします。そうすることで、折れ線グラフ全体ではなくグラフの特定のマークのみがハイライトされます。エピソードを [Handshake (ハンドシェイク)] Viz に追加します。
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[OK] をクリックし、もう一度 [OK] をクリックして、このアクションの内容を保存します。
- 画面の下部にあるタブを使用して、[Handshake (ハンドシェイク)] タブに進みます。
- [Data (データ)] ペインから、[Episode (エピソード)] を [Detail (詳細)] シェルフにドラッグします。
フィールドをアクションで使用する場合は、Viz の構造の一部 (列、行、詳細など) である必要があります。
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[Baker Performance (ベーカーのパフォーマンス)] タブをクリックしてダッシュボードに戻ります。
既存のアクションを編集する
では残りを片付けてしまいましょう。
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[Baker Performance (ベーカーのパフォーマンス)] タブをクリックします。
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[Dashboard (ダッシュボード)] メニュー | [Actions... (アクション...)] を選択します。
- テーブル内の [Handshake spotlight (ハンドシェイクのスポットライト)] アクションをクリックします。
- 次に [Edit (編集)] をクリックします。
- [Target Highlighting (ターゲットのハイライト)] セクションに戻って、[Episode (エピソード)] の横にあるチェックボックスをオンにします。
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[OK] をクリックし、もう一度 [OK] をクリックします。
- それぞれのハンドシェイクのアイコンにカーソルを合わせて、アクションをテストします。
マークが黄色い星だとちょっと見づらいですが、Paul のハンドシェイクにカーソルを合わせると、[Performance in Technical (テクニカルのパフォーマンス)] Viz は問題なく動作することがわかります。ただし、これはすべて 1 つのシーズンについての話です。
フィルターを追加する
各シーズンの Viz は問題なさそうですか? シーズン間の移動はどうすればよいのでしょうか? ここでフィルターの出番となります。
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[Performance in Technical (テクニカルのパフォーマンス)] Viz をクリックして、枠線を表示します。
- ドロップダウンメニューを開き、[Filters (フィルター)] | [Season (シーズン)] を選択します。
既定では、フィルターコントロールは右側の新しいコンテナに追加され、複数選択リストとして書式設定されています。Viz が乱雑にならないように、フィルターをシーズンのデータだけに制限し、前の単元で作成したスペースに移動することにしましょう。
- フィルターをクリックして枠線を表示し、ドロップダウンメニューを開きます。
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[Edit title... (タイトルの編集...)] を選択します。インタラクティブ要素のタイトルに動詞を使用することで、アクションを実行できるということを閲覧者に伝えることができます。
- タイトルを「
Choose a season:
(シーズンを選ぶ:)」に変更します。
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[OK] をクリックします。
- メニューをもう一度開きます。[Customize (カスタマイズ)] を選択し、[Show "All" Value (すべての値を表示)] チェックボックスをオフにします。
- もう一度メニューを開き、[Single Value (slider) (単一値 (スライダー))] を選択します。
- もう一度メニューを開き、[Floating (浮動)] を選びます。これでフィルターコントロールが設定されましたが、以前のコンテナがレイアウトの邪魔になっています。
- ダッシュボードの右側にある白いスペースをクリックして、コンテナの枠線を表示します (正しく選択されていれば青く表示されます。)
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[X] をクリックして、その要素をダッシュボードから削除します。Viz がスペース全体を埋めるように自動的にサイズが調整されます。
- フィルターコントロールが白いスペースにうまく収まるように位置を調整します (ちょうどいい位置は自分で判断してください)。フィルターの値を変更したときは、Viz のサイズ調整と、要素が占めるスペースの量がおかしくならないか、常に確認することをお勧めします。
- [Season (シーズン)] フィルターコントロールをクリックして、各シーズンで 3 つの Viz が問題なく表示されることを確認します。
書式を更新する
シーズン 9 は最もハンドシェイクが多いため、少し見づらくなっています。Viz のタイトルを非表示にして、スペースを増やしましょう。
- タイトルの「Handshakes (ハンドシェイク)」を右クリックします。
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[Hide Title (タイトルの非表示)] を選択します。
- Viz を選択した状態で、枠線をドラッグして、幅と高さを広げて内容を見やすくします。
タイトルがないと、枠線が少し奇妙に見えます。枠線は簡単に消すことができます。
- [Handshakes (ハンドシェイク)] Viz 内をクリックして、枠線を表示します。
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[Go to Sheet (シートに移動)] アイコン をクリックします。
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[Format (書式設定)] メニューを開き、[Worksheet... (ワークシート...)] を選択します
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[Borders (枠線)] セクションを開き、[Row Dividers (行境界線)] のトグルをオフにします。
- [Format (書式設定)] ペインを閉じて、[Baker Performance (ベーカーのパフォーマンス)] ダッシュボードに戻ります。
- サイズと位置を調整し、シーズン 9 とシーズン 3 をチェックします。フィルターをシーズン 3 に設定し、ハンドシェイクが 1 つしかない状態で Viz が大きすぎないことを確認します。
この浮動 Viz の適切なサイズと位置は他の Viz とのバランスで決まりますので、最適な設定を見つけてください。
さらにフィルターを追加する
ダッシュボードのレイアウトをテストしているときに、シーズン 1 と 2 ではハンドシェイクがないことに気づいたと思われます。さらにシーズン 1 にはスターベーカーもいませんでした。これらのシーズンではダッシュボードは見栄えがしません。(さらに他のシーズンと比べてエピソード数も少なくなっています。)なので、完全に消してしまいましょう。
ダッシュボードで使用するフィルターにはすでに [Season (シーズン)] を使用していますので、工夫が必要です。[Year (年)] は Seasons.csv テーブルのフィールドで、シーズンごとに 1 つの値を持ちます。このフィールドを利用して、最初の 2 つのシーズンを除外できます。
- 画面の下部にあるタブを使用して、[Tracking Star Bakers (スターベーカーの追跡)] タブに進みます。
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[Year (年)] を [Filters (フィルター)] シェルフにドラッグします。
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2010 と 2011 の横にあるチェックボックスをオンにします。
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[Exclude selected values (選択した値を除外)] チェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにしないと、選択してある 2 つの年だけが残って他の年が除外されてしまいます。
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[OK] をクリックします。
- [Filters (フィルター)] シェルフの [Year (年)] ピルを右クリックしてメニューを開きます。
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[Apply to Worksheets (ワークシートに適用)] | [All Using This Data Source (このデータ ソースを使用するすべて)] をクリックします。[Filters (フィルター)] シェルフのピルの前にデータ ソースアイコンが表示されます。
次は何をすべきでしょうか? ダッシュボードのテストです。
ダッシュボードをテストする
ダッシュボードの作成ではテストがとても重要です。常にテストを忘れないようにしましょう。
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[Baker Performance (ベーカーのパフォーマンス)] ダッシュボードタブをクリックします。
- フィルターをシーズン 2 または 1 に設定します。なんと言うことでしょう。真っ白です。データは絞り込まれているものの、これらの空白のシーズンもまだ選択可能になっているということです。さて、シーズンフィルターにシーズン 1 と 2 をオプションとして表示させる必要があるでしょうか。不要ですね。フィルターコントロールの便利な機能を使えば、これらのシーズンを非表示にできます。
- フィルターコントロールのメニューを開きます。
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[Only Relevant Values (関連値のみ)] をクリックします。
これでシーズン 1 と 2 は表示されなくなります。選択可能な最初のシーズンは 3 になりました。(フィルターを更新するためには、フィルターの操作が必要な場合もあります。)
すべてうまく行っているようです。フィルターをシーズン 3 に設定してから、ハンドシェイクアイコンにカーソルを合わせると、ハイライトアクションによってストーリーが示されます。Ryan は第 7 話でハンドシェイクを獲得していますが、彼の折れ線グラフは第 7 話で終わっていますので、彼はその回で脱落したことがわかります。やはりハンドシェイクを獲得したからと言って安全ではないということです。