ジャーニー戦略の実践
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 目標を設定する。
- オーディエンスを定義する。
- データのニーズを特定して収集する。
- コンテンツとチャネルを作成する。
- ジャーニーのマップを作成する。
完璧なジャーニーの 4 つの主要な柱
ジャーニー戦略を開始する場合は、オーディエンス、データ、コンテンツ、チャネルという 4 つの主な分野の準備に取り組むことをお勧めします。この単元では、各分野について説明していきます。これらの柱は全体的な目標を支えるものです。ジャーニーのマップを作成する前にこれらの各分野に取り組んでください。
目標の設定
まず、概要レベルの目標が必要です。これは、善良な意思であっても曖昧であることが多い、新年の抱負のようなものとして考えてください。精神的に正しい道へと導きますが、内容がより具体的になるまで、実際に達成することはできません。
概要レベルの目標は、集中して取り組むのに役立ち、詳細を知り、戦略を確定しながら、継続的に調整することができます。たとえば、次のような例があります。
- 新規の口座名義人を獲得する。
- スケジュールされた予定の数を増やす。
- 予定どおりの支払いと返済の数を増やす。
- 患者の健康プロファイルの入力率を向上する。
- サービスコールの数を減らす。
オーディエンスの定義
誰を対象としたジャーニーを作成するのかがわかったら、調査を行い、顧客がどのような体験をしているのかを真に理解するように努めます。そのためには、残酷なまでに正直で、完全に客観的であることが必要です。作業を行うには個人的に親しすぎる場合は、新しいチームメンバー、インターン、社外のコンサルタントなど、この部分を担当できる人を他に見つけてください。重要なのは、カスタマーエクスペリエンスが良くなければ、それについて把握し、認識する必要があるということです。
まず、顧客のライフサイクルについて知ります。ライフサイクルが定義されていない場合は、次のテンプレートを基にして、組織に適したものになるよう調整してください。
次に、現在のカスタマーエクスペリエンスを監査します。自分を顧客に置き換えるために役立つ簡単なチェックリストを示します。
- すべてを文書で記録する。
- Google でブランドと市場について検索する。
- 競合他社の顧客になる。
- ソーシャルメディアを徹底的に調べる。
最後に、カスタマーエクスペリエンスの重要な瞬間を特定します。カスタマージャーニーには、カートにアイテムを入れたり、情報を請求したり、プログラムに登録したりする前に発生する、多数の意思決定ポイントと重要なマイルストーンがあります。それらが何なのかを知る必要があります。
大きな決断であっても発端は小さな瞬間です。誰かが購入、サインアップ、または寄付する準備ができているときだけではなく、カスタマージャーニーのすべてのフェーズで、そのとき、その場で対応します。ユーザーのあらゆるニーズを表す 4 種類の重要な瞬間について考えてみます。それぞれの瞬間に、その場で顧客にどのように対応できるかを考えてください。
- 「知りたい」瞬間: ユーザーがいろいろと調べていますが、まだサインアップする気にはなっていません。決断を下すうえで役に立つ情報を欲しがっています。ここで強引な売り込みを行うのは不適切です。
- 「行きたい」瞬間: ユーザーが現地オプションを探している、または検討しています。ここでの対応は、その瞬間に決まるユーザーの検討対象にあなたのオプションが含まれるようにするということです。
- 「やりたい」瞬間: これらは、購入前または購入後の場合があります。いずれにしても、ユーザーが何かをやり遂げる、または新しいことを試してみるのに手助けを必要とする「ハウツー」の瞬間です。適切なコンテンツで対応することが重要です。
- 「購入したい」瞬間: ユーザーは購入する準備ができていますが、何を購入するのか、または購入方法を決めるのに手助けが必要な場合があります。ユーザーが当然あなたを探し求めるだろうと考えてはいけません。取引をまとめるには、適切な情報で対応する必要があります。
データのニーズの特定と収集
どこから始めればよいのでしょう? 少なくても構いません。顧客に関するデータが少ししかなくても落胆しないでください。名前とメールアドレスだけで出発点になります。
1.現在手元にあるデータを使用して、ジャーニーを開始できます。データの質、アクセス可能性、完全性をチェックします。自分自身に次のことを尋ねてみてください。
- このデータの出所はどこか?
- ソースは何か?
- どこに存在しているのか?
- どれぐらい完全なものなのか?
- どれぐらい簡単にデータにアクセスし、使用できるか?
2.その後、この最初のバージョンのジャーニーに必要なデータ、または近い将来に必要なデータをリストします。欠けているデータを定義します。自分自身に次のことを尋ねてみてください。
- 存在するのか、アクセスできないのか?
- 収集を開始する必要があるのか?
3.最後に、必要なデータのウィッシュリストを作成します。これを使用して、データの取集を開始またはデータを提供するチームと協力できます。思い切ってアクセスが困難なデータポイントを手に入れてみましょう。
次は何をすればよいでしょうか。コンテンツとチャネルに取り組みます。
コンテンツとチャネルの作成
チャネルは、特定したオーディエンスに直接結び付いています。チャネルの会話は、人口統計情報、状況的要因 (外出先か否か)、ライフサイクルのフェーズ、メッセージの緊急性を中心とした内容にします。
- メール: 登録解除率の低さからも明らかなように、1 つのキャンペーンがうまくいかなかったので登録解除につながることはあまりありません。主に心配なのは、とにかくどのメールでも開封しなくなる「感情的な登録解除」です。
- SMS: データ料金が発生するという事実と相まって、不適切な SMS はオプトアウトにつながります。
- 転送: 不適切な転送は、オプトアウト、または悪くすればアプリケーションの削除につながります。
- ダイレクト: 郵送先名簿から削除されるために必要な追加ステップがあるため、デジタルコミュニケーションと比べ、顧客との関係を維持できる可能性が高くなります。懸念事項は、高いコストをかけても十分な見返りが得られるだけの関心を引くことです。
Salesforce の著名なお客様のアプローチについて考えてみます。
コンテンツには次の 2 種類があります。
- ジャーニー内のコンテンツ: 受信箱や画面から離れずに消費できる、配信メッセージ自体がコンテンツです。
- ジャーニー外のコンテンツ: 顧客がクリックやタップで移動する、Web コンテンツなどのリソースです。
ジャーニーのマップの作成
ここまで、ジャーニーに取り入れるものを作成しました。次は、カスタマージャーニーマップを実際に使用する前に、ジャーニーを計画します。
カスタマージャーニーマップは、簡単に言えば、顧客が会社に対して使用するタッチポイントのダイアグラムです。このマップは、顧客ライフサイクルのすべてのフェーズで顧客がブランドとどのようなインタラクションを行うのか、それらのインタラクションをどのように改善して効率を上げることができるのか理解するのに役立ちます。次の例について考えてみてください。
今度はあなたの番です!
次のステップ
どこから始めればよいのでしょう? 少なくても構いません (聞き覚えがないですか?)。最も重要なステップは、今あるものから始め、それに積み上げていくことです。
- 持っている: このオーディエンスとジャーニーに使用できる、どのようなコンテンツをすでに持っているのか?
- 必要である: 何を作成する必要があるのか?
- 欲しい: どのようなコンテンツが受信者を喜ばせ、ジャーニーで役立つのか?