ID 解決とトラブルシューティングを行う
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 適切な ID でデータを照合する。
- データマッピングで発生するその他の問題を解決する。
正しく対処する
これまでの単元からわかるように、Data Cloud アカウントでは大量のデータの取得と操作が行われます。あらゆるものがそうであるように、現実には通常の手順にはうまく収まらない例外や特殊な問題が発生します。Data Cloud では個人的な異常事態は手助けできませんが、こうしたエラーが大きな問題に発展しないように未然に防止する方法があります。トラブルシューティングに向けて留意すべき点も紹介します。結局、重要なのは正しく対処しておくことです。
ID 解決
個人オブジェクトと連絡先メールオブジェクトへのマッピングが完了したら、システム管理者は歯車アイコンの [Data Cloud Setup (Data Cloud 設定)] に移動して ID 解決ルールを設定できます。特にこのユースケースでは [完全一致のメール] で照合する一致ルールを設定します。というのも、必要に応じて Marketing Cloud Engagement メールバンドルのメールアドレスをランナープロファイルのメールアドレスとマージするからです。
[調整ルール] セクションで、[最も頻繁] で機能するルールを設定するか、取得元の順序を指定できます。単元 1 のマトリックスでは、提供される情報が複数の取得元間で重複する場合は信頼性がより高い取得元を判断することを推奨しました。その際に判明した取得元の優先度階層に、ここでランクを設定できます。
トラブルシューティングを考慮する
Warren はすでに個人 ID オブジェクト要件に対応しましたが、データストリームをマッピングする際にはトラブルシューティングも考慮しています。
- 必ず同様のデータ型 (テキスト、数値、日付など) の項目とつなぎます。そうしないと、値をマッピングする前に数式を使用したデータの変換が必要になることがあります。
- エンゲージメントカテゴリのデータオブジェクトをマッピングするときには、イベント時刻項目もマッピングします。
- データモデルオブジェクトはマッピング先の最初のデータソースオブジェクトからカテゴリを継承します。データモデルオブジェクトにカテゴリが設定されたら、それ以降そのオブジェクトにマッピングされるデータソースオブジェクトは同じカテゴリである必要があります。
Warren はすべてのデータストリームを適切にデータモデルレイヤーに導入しました。必要な場合は既存の標準オブジェクト上にカスタム項目を作成し、独自の新規カスタムオブジェクトも作成して標準の個人オブジェクトへのリレーションを設定しました。マッピングを完了し、ID 解決を設定し、すべてのリレーションを定義しました。これで Warren は NTO のデジタルマーケティングマネージャーである Isabelle Givens に引き継ぐことができます。
このように、プロセス全体では多くの作業が必要になります。ただし、この最初の努力によって、Data Cloud アカウントに取り込まれるすべての情報を操作し、標準化して、可能な限り役立てることができます。ここで少し努力すれば、いずれデータは正確にモデリングされ、マーケティングタスクを容易に遂行できるようになります。