世界クラスのオムニチャネルコンタクトセンターの人員の拡充
学習の目的
このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。
- サービスに対する消費者の期待を説明する。
- 最新の技術がコンタクトセンターの設計にどのように影響するかを説明する。
- Salesforce Service Cloud Advantage について説明する。
- 顧客の過去のエクスペリエンスとフィードバックを発見して組織を変革する。
顧客重視の時代
カスタマーサービスは進化し、コールセンターの仕事も激変しました。
今の顧客の特徴はデジタル化とモバイル化です。顧客同士もさまざまなチャンネルで簡単に繋がり、取引しているすべての会社に対して同じサービスを期待します。では、コールセンターチームが増大する一方の顧客の期待を超えるサービスを提供するために、Service Cloud がどのような支援を提供できるのかを見てみましょう。
リサーチ会社の Forrester によれば「企業の最終的な成功のカギは、商品、運営、そしてビジネスモデルを、私達が『常にお客様のことを念頭に置いた運営モデル』に適合させられるかどうか」に掛かっています。つまり、企業が顧客満足度を維持しつつ競争に生き残るためには、コンタクトセンターがすべてのチャンネルで最高のサービスを提供できるようにするための洗練された技術に投資しなければならないということです。
チャネル (そしてカスタマーインタラクション) の変革
顧客と企業との連絡手段は、電話、メール、テキストメッセージと、常に変化しています。人工知能 (AI) が普及することで、このシフトはさらに続きます。AI の台頭で人間が関与しないインタラクションが増え、顧客サポートという仕事が激変することになるでしょう。たとえば、IoT (モノのインターネット) により、洗濯機が洗剤が切れそうなことを判断して、自動的に小売業者のアプリケーション (Amazon Alexa など) に接続して注文するようになるのです。これはサービスエージェントが不要になるという意味ではなく、顧客とやりとりする方法が急速に変化するという意味です。多くの顧客サービスケースでは、人間が介在するインタラクションが必要なことに変わりはありません。ただし、新しい技術によってコンタクトセンターのサービスがより簡単に、よりアクセスしやすく、より迅速になれば、複数チャネルを通した顧客サービスのインタラクション全体のボリュームは増え続けるでしょう。
次にすべきこと
エージェントは、顧客と関わるすべてのチャネルにおいて、それぞれの顧客に合わせた、より人間的なインタラクションを提供できるエキスパートにならなければなりません。ですが、変化を続ける顧客の要求に対応するツールをエージェントが持っていないとどうなるでしょうか? 顧客の不満は高まり、ブランドロイヤルティが低下して、顧客満足度 (CSAT) とネットプロモータースコア (NPS) が下がった挙げ句に、顧客が離れていってしまいます。
そのため、トップを走る企業は、エージェントのジョブを簡単にしてくれるインテリジェントで柔軟なカスタマーサービスプラットフォームの必要性を理解し、顧客の厳しい要求に応えています。そしてこれらの企業では、Service Cloud プラットフォームによってカスタマーコンタクトセンターをデジタル的に変革しています。
Service Cloud Advantage: ネット利用客との接続
オムニチャネルエクスペリエンスを提供するには、やたらと複雑な仕組みは必要ありません。1 つのプラットフォームだけで十分です。
その答えは、Service Cloud です。Service Cloud は、トランザクションからインタラクションへのギャップを橋渡しするサービスを提供するためのパワーをエージェントに提供します。顧客が使用しているチャンネルには関係なく、会話と同じくらい手早く容易であり、すべて 1 つのプラットフォームで対応できます。エージェントは、どこでも顧客にリアルタイムで応答できるようになります。
|
|
エージェントに提供される単一の 360 度のカスタマービュー
想像してください。すべてのサービスエージェントが、自分のデスクトップで顧客のやりとりをリアルタイムですべて見られるとしたら。そして、この情報を元にしてそれぞれの顧客に合わせたサービスを迅速に提供できるとしたら。
Lightning サービスコンソールは、エージェントを念頭に設計されています。このコンソールは Salesforce プラットフォームを基本としているため、エージェントは会社中の異なるシステムから情報にアクセスできます。これにより、エージェントは質の高いカスタマーサービスを 1 つの画面から提供するためのすべての情報にアクセスできるのです。
エージェントの生産性向上は顧客満足度の向上
エージェントが顧客のすべての情報を見つけ出すのに 10 ~ 20 種類ものシステムを使用する会社もまれではありません。エージェントがすべての情報を 1 つの画面で見つけることができれば、顧客の問題をより迅速に解決し、より効率よく働くことができます。そして顧客満足度を高め、ROI を増やすことができるのです。Lightning サービスコンソールなら必要な情報がすべて手元にあるため、以下のようなサービスを実現することができます。
- より速いサービス: 簡単な操作だけで過去のケースを迅速に見つけることができるため、エージェントは顧客に迅速に対応でき、顧客満足度の向上に繋がります。迅速で生産的な対応により、顧客は購入意欲を維持します。
- より賢いサービス: エージェントはプロアクティブなサービスを提供し、非効率的な問題が起こる前に対応し、適切な情報に基づいてより確実な意思決定を行えるという自信を持てるため、カスタマーリレーションを永く維持できます。
- パーソナライズされたサービス: 「消費者の 68% は、サービスエージェントが自分のことを知っていることが非常に重要であると考えています。」どのチャンネルでも、エージェントは常に顧客のすべてを知ることができます。過去の問題、購入履歴、バックエンドシステムのデータなど、すべての顧客情報が 1 カ所に集められます。
顧客が最も重視するパーソナライズされたエクスペリエンスを提供することで、競争相手を引き離しましょう。
セルフサービスサイトでセルフサービスサポートの提供
ほとんどの顧客はエージェントとの会話を望まないということをご存じでしたか? 事実、「顧客の 81% はまず自分で解決しようと試みます。」そこで、顧客が選んだ、どのチャネルでもパーソナライズされたセルフサービスを提供するにはどうしたら良いでしょうか?
Service Cloud なら、ブランド設定した 1 つの Experience Cloud サイトを作成して、顧客が必要な情報にどこからでもどのデバイスからでもアクセスできるようにすることができます。これにより、エージェントは最も困難なケースに集中できるようになります。
セルフサービスサイトで回答が得られない質問についてはどうなるでしょうか。
Salesforce Experience Cloud サイトは Service Cloud と統合されます。顧客がケースを自分で作成したり、エージェントが顧客からの質問をケースへとエスカレーションしたり、マネージャーが未回答の質問をケースにエスカレーションするようにワークフローを設定したりすることができます。
すべてのチャンネルで顧客の期待に応えるには
誰でも心のこもった会話には好感を持ちます。もちろん、顧客も同じです。そろそろサービスエージェントは、形式的な電話応対マニュアルを捨てて、よりパーソナライズされた会話で顧客とエンゲージするときなのではないでしょうか。
ある調査では「センターから受けたサービスのカスタマーエクスペリエンスは、次の連絡時に顧客が期待するサービスレベルに影響する」ということが判明しています。そのため、顧客が自分の会社に何を求めていることを理解し、変化する期待に合わせてコンタクトセンターをすばやく効率的に改革できるようにすることが重要です。具体例を見てみましょう。
成功したオムニチャネルコールセンターのベストプラクティス
1.カスタマーサービスは団体競技と同じです。
- エージェントから管理チームまで、サービス組織の全員が顧客からの要望のトップ 10 を完全に理解するようにします。
- 要望は積極的に投稿しましょう。
サービスチームへのヒント
顧客からの要望のトップ 10 をサービスセンターの管理チームが記憶し、
意思決定の際には常にそれらを意識することを
習慣にしましょう。
|
2.顧客が何を望んでいるのかを推測しないこと。情報ソース、つまり顧客に直接尋ねることが重要です。
- 顧客が本当に何を期待しているのかに基づいてサービスを作成しましょう。
- そしてエージェントやソーシャルチャンネルとカスタマーインタラクションに耳を傾けます。詳細なアンケートを頻繁に実施し、顧客の要望トップ 10 をチームがどの程度理解しているかを確認しましょう。
サービスチームへのヒント
顧客からのフィードバックに基づいて、スコアカードを投稿し、
マネージャーやエージェントが常に最新の顧客の期待を把握できるようにしましょう。
|
3.期待を上回る。
- スティーブジョブズは「多くの顧客は実際に欲しい物を見せられるまで、自分が何を欲しいのかを知らない」と語っています。現状を越えて、顧客が望むレベルを超えたサービスを提供することで、ブランドの差別化を図りましょう。
- コールセンターを今改革することで、未来に向けたスタートを切るのです。
マネージャーへのヒント Service Analytics と Discovery Einstein の Trailhead モジュールを読んで、 Salesforce で顧客のニーズを事前に予測する方法を 学習してください。 |
4.部門横断的なチームを構築します。
- 組織全体で顧客に奉仕することにより、カスタマーサービスを団体競技にしましょう。
- 会社に蓄積されている情報、サポート、プロセス、商品、およびサービスを組み合わせることで、顧客の期待に応え、それを超えるのです。
マネージャーへのヒント Salesforce Experience Cloud サイトを利用して、 部門の壁を越えて全員を繋ぎ、エンゲージさせましょう。これによってサービス組織が さらに効果的にサポートされます。 |
5.戦略において顧客に主導権を取らせます。
- 変わりゆく顧客の期待が、カスタマーリレーションへのアプローチ方法の中心となるようにしましょう。
- セグメント化、利用できるチャンネル、サービスレベルの目標、営業時間など、すべての要素を顧客主体に動かします。
マネージャーへのヒント サービスレベルへの期待と運営の好みを 知るためのアンケートの実施を検討しましょう。 |
さて、簡素化された迅速かつ便利な一貫したサービスを顧客に提供するための新しいサービス戦略についてご理解頂けたことと思います。これらを活用することでカスタマーロイヤルティとブランドの求心力を高めてください。
リソース
- Second Annual State of Service Report (サービスの現状の第 2 回年次報告)
- Salesforce Positioned in the Leaders Quadrant of the Magic Quadrant for CRM Customer Engagement Center 2017 for Ninth Consecutive Year (Salesforce、CRM カスタマーエンゲージメントセンター 2017 でマジッククワドラントのリーダーに 9 年連続で選定)
- Connect to Your Customers in a Whole New Way (まったく新しい方法で顧客とつながる)
著作権
Rights of ALBERT EINSTEIN are used with permission of The Hebrew University of Jerusalem. (ALBERT EINSTEIN の権利は、ヘブライ大学の許可を受けた上で使用しています。)Represented exclusively by Greenlight. (Greenlight が排他的に代理人を務めています。)