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エグゼクティブとのコミュニケーション

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  1. 経営幹部から賛同を取り付ける方法を説明する。
  2. エグゼクティブへのプレゼンテーションで自分の考えを述べる方法を説明する。
  3. お客様の声を利用してアジェンダを推し進める。

どのようにコミュニケーションを図るかが、あなたの成功を左右します。問題をサービスエージェントに説明する場合でも、エグゼクティブにあなたの部門に投資してもらう場合でも、効果的なコミュニケーションスキルによって、リーダーとして成功するかどうかが決まります。

多部門の賛同を得る

経営幹部の各人から支援を得ることは極めて重要です。幅広い支援がなければ、あなたのイニシアチブを成功させるために必要な協力と予算を得ることが、不可能ではないにしても、難しくなるでしょう。 

コンタクトセンターの新任のリーダーとしてあなたが直面する最大の課題の 1 つが、全員の同意を得ることです。全員の賛同を取り付けることは、科学というよりも芸術です。幸いにも、多部門の賛同を得る場合に、うまく立ち回るためにあなたやチームが利用できる戦術があります。1 つ目は、廊下を歩いて人々と話をすることです。エグゼクティブも、他の経営陣に何かを説得する前にこのことを行って仲間に引き入れています。 

廊下での何気ない会話で次のことを行います。 

  • 懸念や課題を把握する。
  • メッセージが簡潔になるように練る。
  • 誰が推進者で、誰が批判者かを見極める。
  • コンタクトセンターのデータを共有する (ミーティングでいきなり不本意な数値を示されて喜ぶ人はいません)。

廊下を歩き終わった時点で、あなたのアイデアには反発が多いと感じた場合は、浮き彫りになった懸念をいくつか解決できるまでそのアイデアを議題から外すことを検討します。プレゼンテーションの最中に 2 人のエグゼクティブの対立に巻き込まれるようなことはしたくありません。誰も驚かないと確信できるまで時間を置きます。 

エグゼクティブらしいプレゼンテーション

エグゼクティブのコミュニケーションについて話を進めましょう。経営幹部の間ではどのようなスタイルのプレゼンテーションが求められるのでしょうか? 直接的であること、情報に基づくこと、(室内の空気に) 敏感であることです。きちんと伝達するためには、リーダーが何を知る必要があり、どうすれば効果的に伝えられるかを理解する必要があります。 

あなたはコンタクトセンターのリーダーです。手元にある豊富なデータや顧客情報を活用しない手はありません。スライド全体にスプレッドシートを広げ、参加者に計算してもらうようなことはしないでください。極めて重要なことは、現状を示す明確かつシンプルなスライドを用意することです。各々の社風にもよりますが、プレゼンテーションから不要な画像やアニメーションを取り除きます。ごく端的に「これが問題で、これが解決策です」と伝えます。データが伝える内容をはっきりと述べます。 

概して、最高幹部に説明するときには、プレゼンテーションに 30 分もかける必要はありません。ビジネス成果に的を絞ります。指標を基に実態を示し、説得力のあるストーリーに書き換えます。プレゼンテーションを行うときは、まずあなたが伝えたいメッセージにつながる短いストーリーを語ります。このストーリーで、あなたがしようとしていることやあなたが説得させようとしていることを具体的に説明します。相手の注意を引いたら、あなたの主張を裏付けるデータを示します。 

あなたと同じ職歴の人々や、コンタクトセンターの細部やニュアンスを理解している人々に話すことに慣れているかもしれません。けれども、経営幹部の仲間入りをした今では、他の分野の専門知識を有する上級管理職の人々にこうした詳細を説明できるようになる必要があるでしょう。プレゼンテーションの途中で十分な間を取り、人々が話についてきていることを確認します。 

お客様の声の利用

上級チームに説明する場合、お客様の声はストーリーを組み立てる極めて重要な要素です。データをプレゼンテーションの舞台とし、経営幹部にとって意味があるものにします。組織は顧客情報から、顧客が実際に何と言い、何を望み、何を必要としているのかを理解します。

顧客の声に関して 1 つ言えることは、必ずしも量がすべてではないということです。本当に大切なのは質です。電話や苦情の正確な件数も関心を引きますが、統計に過ぎません。データの質的な要素を解釈できるようになる必要があります。顧客は具体的に何と言っているのでしょうか? 顧客が苦情を述べたとき、何に不満を抱いていたのでしょうか? 顧客からこうした反応を引き起こす弱点は何なのでしょうか? これらのインサイトを説明できれば、上級幹部が現実的な問題と感じます。

お客様の声について話すときは、この情報をどのように取り上げるかを検討し、顧客のセグメントごとに分類します。たとえば、価値の高い顧客、価値を誘導する顧客、潜在的に価値の高い顧客、価値の低い顧客にセグメント化することが考えられます。顧客のセグメントを作成すれば、ビジネスケースが明快になるだけでなく、この情報を利用して、通常はリーダーシップチームが持ち合わせていないインサイトを示すことができます。セグメントを使用すれば、「価値の高いユーザーとはどのような方法でやりとりしているのか?」、「複数のチャネルでやりとりしているのか?」といった質問に答えることができます。Web、モバイル、電話、店舗など複数のチャネルでやりとりしている顧客のほうが価値が高いことがありますが、このインサイトを明らかにするにはセグメント化が必要です。

他のリーダーにうまくエンゲージしようと思えば、結局のところ重要なのはコミュニケーションスキルです。人間関係を構築して、プレゼンテーションスキルを磨き、顧客の声を利用して、あなたが言いたいことを伝えましょう。こうしたことができれば、経営幹部の中で信頼を得て、その信頼を維持しやすくなります。

リソース

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