Lightning Experience のロールアウトの開始
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Lightning Experience 切り替えアシスタントを、切り替えツール、リソース、ヘルプのワンストップショップとして使用する。
- Lightning Experience と Salesforce Classic のいくつかの主な機能上の違いについて説明する。
- Salesforce の既存のカスタマイズの潜在的な問題について説明する。さらにその詳細情報の入手場所を把握する。
- Lightning Experience に対する組織の準備状況を評価する。
Lightning Experience への切り替え
Lightning Experience に切り替えるときが来ました。Salesforce の新しいイノベーションはすべて Lightning Experience でしか利用できません。まだ Salesforce Classic を使用している場合は、今すぐ廃止されるわけではありませんが、あなたの会社が利用できるすべての機能を使用できたほうがよいのは言うまでもありません。そのためには、Lightning Experience をできるだけ早く稼働することです。
システム管理者は、Salesforce のあらゆる事項に関する会社の信頼できる相談相手であり、どのように Lightning Experience を準備してロールアウトするかを決定する手助けをします。その手順を説明するツールとリソースが用意されています。
Lightning Experience のロールアウトのワンストップショップ
Lightning Experience への移行は、組織の存続期間と複雑さ、ユーザーの人数と種別に応じて、簡単な場合もあれば、より複雑になる場合もあります。いずれの場合でも、必要なツール、リソース、ヘルプはすべて Lightning Experience 切り替えアシスタント 1 か所から利用できます。切り替えアシスタントでは、プロセスを説明し、作業を整理して順調に進める一連のチェックリストにすべてがまとめられています。
Salesforce の経験と、Lightning Experience に移行された数千ものお客様の経験に基づいて、ロールアウトを円滑に完了するための推奨手順とベストプラクティスを特定しました。管理を容易にするために、手順は 3 つのフェーズに分割されています。すべてを実行する必要はありませんが、切り替えアシスタントに従って進めれば、組織にとって重要な作業を見落とすことがありません。
切り替えアシスタントは、[設定] から使用できます。Salesforce Classic から、[設定] メニューの上部にある [Lightning Experience 切り替えアシスタント] タイルの [使用を開始する] をクリックします。
最初のステップは、ビジネス要件と技術要件を定義し、どのような実装にするのかを決定し、プロジェクトの作業レベルを判断できるように、組織の準備状況を評価することです。では、詳しく見ていきましょう。
Lightning Experience でサポートされているエディションおよびユーザーライセンス
Lightning Experience は、次の Salesforce およびライセンスで使用できます。
表 1.Salesforce エディション
サポートされているエディション |
サポートされていないエディション |
---|---|
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|
表 2.Salesforce ユーザーライセンス
サポートされているライセンス |
サポートされていないライセンス |
---|---|
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|
重要
Lightning Experience でのブラウザーの選択肢と制限事項についての詳細は、Salesforce ヘルプの「Lightning Experience でサポートされるブラウザー」を参照してください。
組織でまだ Internet Explorer 11 を使用している場合、IE11 のサポートを終了するプロセスが進行中ですので注意してください。IE11 で Lightning Experience を実行する場合、重大なパフォーマンスの問題があります。IE11 の拡張サポートオプションを選択している場合でも、ユーザーをできるだけ早く別の最新ブラウザー (Google Chrome や Microsoft Edge など) に移行することをお勧めします。
Lightning Experience と Salesforce Classic の比較
ユーザーがより速く業務を遂行できるように、Lightning Experience では数百の専用機能と再設計された従来の機能が提供されています。Lightning Experience は、Salesforce Classic とほぼ同等です。いくつか残っている従来の機能は、Salesforce の新しいリリースごとにギャップが小さくなっていきます。ここでは、Lightning Experience を Salesforce Classic で使用していた機能と比較し、上回っている主要な点をまとめました。
Salesforce データ
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
セールスデータ:
|
||
カレンダー、行動、ToDo |
||
サービスデータ:
|
||
カスタムオブジェクト |
||
Chatter フィード、グループ、および人 |
||
Salesforce Files |
||
その他のセールスオブジェクトとサービスオブジェクト |
ホーム
インテリジェントなページに刷新され、インサイト、洗練されたパフォーマンスグラフ、便利なアシスタント機能、その日の最重要事項の強調表示などが搭載されています。
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
パフォーマンスグラフ |
||
アシスタント |
||
ニュース |
||
主要な商談 |
||
ToDo |
||
行動1 |
||
カレンダー1 |
||
フィードとパブリッシャー |
||
未承認申請 |
||
カスタマイズ可能なダッシュボード |
||
カスタマイズ可能なホームページコンポーネント |
1 Lightning Experience では、ユーザーのカレンダーに本日残っている行動が [ホーム] に表示されます。ユーザーは、ナビゲーションバーの [カレンダー] タブですべての行動にアクセスできます。
取引先と取引先責任者
営業担当とサービス担当は、必要な情報をすばやく見つけるのに役立つレイアウトを使用できます。
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
ニュース |
||
パス |
||
活動タイムライン |
||
取引先責任者-to-複数取引先 |
||
取引先ロゴ |
||
自動化された取引先項目 |
||
メモ |
||
「参照」ページレイアウト |
||
関連リスト |
||
インテグレーションメールおよびテンプレート |
||
Twitter ハイライト |
||
個人取引先 |
||
取引先チーム |
||
取引先階層 |
||
取引先責任者階層 |
||
重複する取引先および取引先責任者の検索およびマージ |
||
法人取引先、個人取引先、および取引先責任者の一致ルールと重複ルール |
商談およびリード
Lightning Experience では、営業担当が商談やリードを管理するワークスペースがパワーアップされています。クイックビューに関連する情報が示され、ワークスペースで ToDo や行動の作成、活動の記録、メールの送信、活動タイムラインの全活動の追跡などを行います。
商談
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
ワークスペースページレイアウト |
||
活動タイムライン |
||
パス |
||
メモ |
||
商談の視覚的表示 (Kanban) |
||
インテグレーションメールおよびテンプレート |
||
商談チーム |
||
商談分割 |
||
類似商談 |
||
大規模商談アラート |
リード
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
ワークスペースページレイアウト |
||
活動タイムライン |
||
パス |
||
ニュース |
||
メモ |
||
リード所有者のキューへの変更 |
||
インテグレーションメールおよびテンプレート |
||
API を使用したリードの取引開始に関するカスタマイズ |
||
重複するリードの検索およびマージ |
||
リードの一致ルールと重複ルール |
Kanban ビュー
営業担当は、可視化ツールである Kanban ビューを使用して、商談をパイプラインの各フェーズ別に整理して確認することができます。ドラッグアンドドロップ機能を使用して、商談を別のフェーズに移動し、主要な商談に関するカスタマイズしたアラートをリアルタイムで表示できます。Kanban は、商談、リード、およびその他の多くのオブジェクトで使用できます。
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
グラフ |
||
ドラッグアンドドロップ |
||
インテリジェントアラート |
||
先行入力によるリストビュー検索 |
||
共有設定 |
Data.com
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
Data.com Prospector: 会社を検索して取引先としてインポート |
[取引先] リストビューの [他の取引先を取得] ボタンを使用してアクセスします。次の項目で絞り込むことができます。
他の項目で絞り込むには、Web タブを使用します。 |
D&B 企業レコードの [Data.com] タブまたは [グローバル代表企業の D-U-N-S を検索] ボタンを使用してアクセスします。 |
Data.com Prospector: 取引先責任者を検索して取引先責任者としてインポート |
ユーザーは、既存の取引先に関連する取引先責任者を検索できます。取引先の詳細ページで、[他の取引先責任者を取得] ボタンをクリックし、検索ボックスと検索条件を使用します。 他の取引先責任者を検索するには、Web タブを使用します。 |
取引先で [Data.com] タブまたは [取引先責任者を取得] ボタンを使用してアクセスします。 |
Data.com Prospector: 取引先責任者を検索してリードとしてインポート |
Web タブが必要です。 |
[Data.com] タブを使用してアクセスします。 |
Data.com Prospector: 会社または取引先責任者を .csv ファイルにエクスポート |
Web タブが必要です。 |
[Data.com] タブを使用してアクセスします。 |
Data.com Prospector: 取引先に関する会社の主要なインサイトを表示 |
取引先で [インサイトをさらに取得] ボタンを使用してアクセスします。 「Lightning Experience のプロスペクティングインサイト」を参照してください。 |
取引先で [プロスペクティングインサイト] ボタンを使用してアクセスします。 |
Data.com Prospector: 商談に関する会社の主要なインサイトを表示 |
商談で [インサイトをさらに取得] ボタンを使用してアクセスします。 「Lightning Experience のプロスペクティングインサイト」を参照してください。 |
利用できません。 |
Data.com Prospector: 同じ会社階層内の取引先の見込み調査 |
取引先および商談で、[インサイトをさらに取得] ボタン (Data.com インサイトコンポーネント) または [会社階層] コンポーネントを使用してアクセスします。 「Lightning Experience のプロスペクティングインサイト」を参照してください。 |
取引先で [会社階層] ボタンを使用してアクセスします。 |
Data.com Clean: 管理設定 |
利用できません。Salesforce Classic を使用して、クリーンアップジョブの管理とクリーンアップの設定を行います。 |
クリーンアップジョブの管理とクリーンアップの設定を行います。 |
Data.com Clean 会社データを使用して取引先をクリーンアップ |
一括クリーンアップ: 取引先のクリーンアップジョブ。 手動クリーンアップ: 「取引先の会社情報」データインテグレーションルールを使用して利用できます (Premium Clean が必要)。 「重要な会社情報を使用した取引先およびリードの更新」を参照してください。 |
一括クリーンアップ: 取引先のクリーンアップジョブ。 手動クリーンアップ: 取引先の [クリーンアップ] ボタン。 |
Data.com Clean: 取引先責任者データを使用して取引先責任者をクリーンアップ |
一括クリーンアップ: 取引先責任者のクリーンアップジョブ。 手動クリーンアップ: Data.com Contact Clean (AppExchange で Salesforce Labs から提供されている無料のコンポーネント) を使用して利用できます。 |
一括クリーンアップ: 取引先責任者のクリーンアップジョブ。 手動クリーンアップ: 取引先責任者の [クリーンアップ] ボタン。 |
Data.com Clean: 取引先責任者データを使用してリードをクリーンアップ |
一括クリーンアップ: リードのクリーンアップジョブ。 手動クリーンアップ: 利用できません。 |
一括クリーンアップ: リードのクリーンアップジョブ。 手動クリーンアップ: リードの [クリーンアップ] ボタン。 |
Data.com Clean: 会社データを使用してリードをクリーンアップ |
「リードの会社情報」データインテグレーションルールを使用して利用できます (Premium Clean が必要)。 「重要な会社情報を使用した取引先およびリードの更新」を参照してください。 |
利用できません。 |
Data.com Clean: D&B 企業レコードの表示および更新 |
取引先またはリードでリンクを使用してアクセスできます。Salesforce Classic タブが開きます。このタブはユーザーの Lightning Experience セッションを中断しません。 |
取引先またはリードのリンク、および [D&B 企業] タブからアクセスできます。 |
コラボレーション売上予測
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
売上予測:
|
||
商談、商談商品、商談分割、品目スケジュールでのカスタム基準 (通貨と数値) 売上予測 |
||
収益と数量の売上予測 |
||
商品提供日とスケジュール日の売上予測 |
||
テリトリーの売上予測 |
||
売上予測共有 |
||
マネージャーおよび所有者による調整 |
||
累積売上予測積み上げ集計 |
||
マルチ通貨のサポート |
||
目標 |
||
売上予測階層 |
||
売上予測を行う商品ファミリーと表示順序の選択 (商品ファミリーの売上予測機能が選択されている場合に [設定] から) |
||
最初に期間/商品ファミリー別に整理され、次にユーザー別に整理されて商品ファミリー売上予測合計を表示する売上予測グリッド |
||
売上予測グリッドの展開は各セッションの間変わらない |
||
更新日時を示すタイムスタンプ |
||
すべての売上予測種別ですべての値がゼロの列を非表示 |
||
自分自身の商品ファミリーの売上予測の調整 |
||
商談リストにおける商談分割の詳細 |
||
調整可能な列幅 |
||
目標達成率の情報 |
||
参照アクセス権があるユーザーの売上予測にジャンプ |
||
売上予測の設定 |
||
[可能性が最も高い] 売上予測分類 |
キャンペーン
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
キャンペーンメンバーの状況グラフ |
||
キャンペーンメンバーのインポート |
||
個々のキャンペーンメンバーの追加 |
||
インポートによるキャンペーンメンバーの状況の更新 |
||
キャンペーンメンバーのコピー |
||
リストビューからのキャンペーンメンバーの追加と管理 |
||
レポートからのキャンペーンメンバーの追加 |
Salesforce Einstein
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
Analytics | ||
Einstein Discovery |
||
Chatter | ||
Einstein のおすすめ |
||
コミュニティ | ||
Einstein の関連記事 |
||
Einstein フィード検索 |
||
カスタマイズ | ||
Einstein 予測ビルダー: 設定 |
||
Einstein 予測ビルダー: レコードでの予測 |
||
Einstein Next Best Action: Strategy Builder |
||
Einstein Next Best Action: レコメンデーション |
||
開発 | ||
Einstein Language |
||
Einstein Vision |
||
営業 | ||
Einstein 活動キャプチャ |
||
Einstein リードスコアリング |
||
Einstein 商談スコアリング |
||
Einstein 売上予測 |
||
Einstein 商談インサイト |
||
Einstein 取引先インサイト |
||
Einstein 自動取引先責任者 |
||
サービス | ||
Einstein ボットビルダー: 設定 |
||
Einstein ボットビルダー |
||
Einstein ケース分類: 設定 |
||
Einstein ケース分類: エージェントコンソール |
カスタマーサービス
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
納入商品 |
||
ケースの割り当てルール |
||
ケースコメント |
||
ケースフィード条件 |
||
ケースチーム |
||
コンソール1 |
||
Einstein ボットおよびケース分類2 |
||
エンタイトルメント3 |
||
Field Service |
||
ナレッジ4 |
||
サービスの Lightning フロー |
||
チャット |
||
メッセージ |
||
マクロ5 |
||
マイルストーン — ケース6 |
||
マイルストーン — オブジェクト |
||
オムニチャネル |
||
Open CTI |
||
商品 |
||
クイックテキスト |
||
サービス契約 |
||
サービスの設定フロー:
|
||
Web 用組み込みサービス7 |
||
ソリューション |
||
SOS |
1 Lightning Experience のサービスコンソールでは、まだ Salesforce Classic のサービスコンソールと完全に同じ機能を使用できるわけではありません。詳細はこちら。
2 Lightning Experience で Einstein ボットおよびケース分類が設定されている必要があります。
3 Lightning Experience でのエンタイトルメントの使用には制限事項があります。詳細はこちら。
4 Lightning Knowledge を有効にすると、組織のデータモデルが記事タイプではなくレコードタイプを使用するように変更されます。Salesforce Classic ナレッジから Lightning Knowledge への移行には、Lightning Knowledge 移行ツールを使用します。本番組織で Lightning Knowledge を有効にする前にフルコピーの Sandbox 組織でデータ移行をテストしてください。Lightning Knowledge は一度有効化すると、無効化できません。Lightning Knowledge の動作は異なり、まだ Salesforce Classic のナレッジと完全に同じ機能を使用できるわけではありません。詳細はこちら。
5 マクロの条件式が使用できるのは Lightning Experience のみです。
6 Lightning Experience では、[営業時間] 項目を [ケースマイルストーン] 関連リストで使用できません。
7 Web 用組み込みサービスの設定は Lightning Experience でのみ使用できます。ただし、組み込みコンポーネントは Web サイトのどこででも使用できます。
レポート
レポートを使用する営業担当やサービス担当の皆様には、検索条件を簡単に作成できる機能や、高度なグラフを追加する機能など、ユーザーインターフェースの向上を実感していただけると思います。また Salesforce システム管理者には、ダッシュボードエディターに、柔軟なレイアウトや複数列の選択といった機能が用意されています。ただし、フィードやスケジュール済みレポートなど一部のレポート機能はまだ Lightning Experience で使用できません。
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
拡張レポートグラフ |
||
行レベルの数式 (ベータ) |
||
レポートビューでの合計と小計の非表示 |
||
レポート表示時の対話型検索条件 |
||
レポートビルダー |
||
レポートビルダーの通貨セレクター |
||
レポートビルダーの [取引先責任者の役割と商品が関連する商談] レポートタイプの [商品] 条件 |
||
レポートビルダーの [キャンペーン] レポートタイプの [表示] 条件の [キャンペーンの選択] オプション |
||
バケット項目 |
||
カスタム集計項目 |
||
マトリックス、サマリー、表形式のレポート形式 |
||
マトリックスレポート形式での積み上げ集計 |
||
マトリックスレポート形式での (積み上げではない) 列の集計 |
||
ロール階層検索条件 |
||
レポートフォルダーとサブフォルダーの作成 |
||
結合レポート |
||
円グラフ |
||
レポートの更新のスケジュール1 |
||
フォローレポート |
||
レポート通知1 |
||
レポートのエクスポート |
||
履歴追跡レポート |
||
条件付き書式 |
||
お気に入り |
1 レポートに登録することで Lightning Experience で使用可能になります。
ダッシュボード
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
4 列以上の表示 |
||
最大 10 列および 200 行のテーブル |
||
ダッシュボードビルダー |
||
柔軟なレイアウト |
||
テーマとパレット |
||
ダッシュボードフォルダーとサブフォルダーの作成 |
||
条件設定済みダッシュボード |
||
動的ダッシュボード |
||
ダッシュボードの更新のスケジュール1 |
||
ダッシュボードコンポーネントのフィードへの投稿 |
||
Visualforce のコンポーネント |
||
お気に入り |
1 Lightning Experience で遅延なくダッシュボードの更新を取得するには、ダッシュボードに登録してください。Salesforce Classic でスケジュールされたダッシュボードは、Lightning Experience でもスケジュールに従って実行されます。
リストビュー
Lightning Experience ではリストビューがアップグレードされています。たとえば、リストビューからクイックグラフを作成したり、改良されて操作しやすくなったインターフェースを使用して検索条件を追加したりする優れた機能が新たに追加されました。
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
グラフ |
||
検索条件の即時作成 |
||
リストビューの検索 |
||
リストビュー検索バーを使用したデータの検索 |
||
お気に入りのリストビューをデフォルトのリストとして固定 |
||
レコードの視覚的表示 (Kanban) |
||
リストの作成および編集 |
||
並び替え可能な列 |
||
サイズ変更可能な列 |
||
共有設定1 |
||
検索条件ロジック |
||
インライン編集 |
1 Lightning Experience では、「自分にのみ表示」または「すべてのユーザーに表示」がマークされたリストビューの共有がサポートされています。特定のユーザーグループとの共有はサポートされていません。
その他の機能と商品
機能 |
Lightning Experience |
Salesforce Classic |
---|---|---|
カスタム組織ブランドの画像と色 |
||
Salesforce アプリケーションのカスタムブランド設定 |
||
パーソナライズされたナビゲーションバー |
||
お気に入り |
||
活動関連のコンポーザーウィンドウ |
||
レコードの作成および編集 |
||
レコード詳細項目のインライン編集 |
||
リストでのインライン編集 |
||
エンタープライズテリトリー管理 |
||
Salesforce コミュニティ1 |
||
パートナーポータル |
||
WDC |
1 コミュニティユーザーの作成または無効化、コミュニティユーザーとしてのログイン、代理管理機能の使用については、Salesforce Classic に切り替えてください。
既存の Salesforce のカスタマイズはどうなるのか
宣言型およびプログラム型のカスタマイズのほとんどは、Lightning Experience でもシームレスに動作します。ただし、一部のカスタマイズは、新しいインターフェースでは便利ではなく、関連性もありません。さらに一部のカスタマイズは、Lightning Experience を十分に活用するために更新が必要です。考慮すべき問題の概要を以下に示します。
Salesforce アプリケーション
Salesforce Classic で作成した Salesforce アプリケーションは、変更することなく Lightning Experience で機能します。ただし、Classic アプリケーションをアップグレードするまで、ユーザーは Lightning Experience ナビゲーションバーに表示されるオブジェクト、タブ、およびその他の項目をパーソナライズできません。[設定] の [アプリケーションマネージャー] を使用すれば、Classic アプリケーションを Lightning アプリケーションに容易にアップグレードできます。
アプリケーションのアップグレードのもう 1 つのメリットは、以下を使用してアプリケーションをカスタマイズできることです。
- 独自の色とロゴ
- 標準オブジェクトとカスタムオブジェクト
- Lightning コンポーネントタブ
- Visualforce タブ
- Lightning ページのタブ
詳細は、Salesforce ヘルプの「Classic アプリケーションから Lightning アプリケーションへのアップグレード」を参照してください。
アクションとボタン
Salesforce Classic でアクションの作成や使用を行う場合、アクションは Chatter パブリッシャーに表示され、レコードページの詳細の上に標準ボタンとカスタムボタンが表示されます。Salesforce モバイルアプリケーションでは、すべてのアクション種別とボタンがアクションバーに混在します。Lightning Experience では、引き続きアクションとボタンの境界が曖昧になっています。ただし、1 か所に表示する代わりに、アクションとボタンはレコードページのいくつかの異なる領域に種別ごとにグループ化されています。
デフォルトでは、Lightning Experience にはグローバルパブリッシャーレイアウトの [Salesforce モバイルおよび Lightning Experience アクション] セクションで定義されたアクションとボタンが含まれます。または、オブジェクトページレイアウトの同じセクションを使用してカスタマイズできます。アクションやボタンがレコードページのどこに表示されるかを判断するロジックは次のとおりです。
- 行動、メモ、および ToDo に対する [活動の記録] アクション種別または [レコードを作成] アクション種別を含むグローバルアクションは、ヘッダーの [グローバルアクション] メニューに表示されます。
- ほとんどのクイックアクション、生産性アクション、標準ボタン、およびサポート対象のカスタムボタンは、強調表示パネルのアクションメニューに追加されます。
- 活動タイムラインを使用している場合、[活動の記録]、[新規行動]、[新規 ToDo]、[メール] などのオブジェクト固有の活動関連のアクションは、[活動] タブのコンポーザーに表示されます。それ以外の場合、活動関連リストに表示されます。
- 標準の Chatter アクションは、[Chatter] タブのコンポーザーに表示されます。
各領域のアクションの順序は、グローバルパブリッシャーまたはオブジェクトページレイアウトに追加された順序に基づきます。
詳細は、Salesforce ヘルプの「Lightning Experience のアクション」を参照してください。
カスタム JavaScript ボタン
JavaScript コンテンツソースを使用するカスタムボタンとリンクは、Lightning Experience ではサポートされていません。コンテンツソースが URL または Visualforce ページとして定義されているカスタムボタンは、期待どおりに動作します。Lightning 対応オプションへの JavaScript カスタムボタンおよびリンク機能の移行については、以下のリソースを参照してください。
-
Lightning Experience 設定コンバーター — 組織のシンプルな JavaScript ボタンとリンクをスキャンし、ポイント & クリックの代替法に変換し、すべてを組織に直接リリースする宣言型ツール。
-
JavaScript ボタンの Lightning の代替法 — JavaScript ボタンのユースケースに対する Lightning ソリューションのリストが含まれる開発者向けの Trailhead モジュール。
-
GitHub のサンプル Lightning コンポーネントのバンドル — JavaScript ボタン機能に代わる Lightning コンポーネントアクションとして使用可能。
Visualforce および Lightning コンポーネント
Visualforce は Lightning Experience でサポートされているため、既存の Visualforce ページのほとんどは、変更することなく動作します。ただし、新しいインターフェースではさまざまな項目が移動されているため、テストを実行して、Visualforce ページが期待どおりに動作することを確認してください。
実装にあたっては、次の点を考慮してください。
- Salesforce Classic の機能と属性のいくつかは、Lightning Experiecne と互換性がない場合があります。Lightning Experience 設定コンバーターを使用して、組織の Visualforce ページの状況を評価し、問題のあるページに対応してください。
- Visualforce ページで JavaScript を使用している場合は、確認が必要な事項があります。Lightning Experience に表示されるときは Visualforce がページ全体を「所有」していません。そのため JavaScript コードはいくつかの新しいルールに従う必要があります。
- Visualforce ページで組み込み標準コンポーネントを使用している場合は、ユーザーが新旧どちらのインターフェースにアクセスした場合でも Salesforce Classic のデザインになります。ただし、同じページでも Salesforce Classic では従来のスタイル設定、Lightning Experience では Lightning のスタイル設定を使用するように、Lightning Experience スタイルシートを容易に割り当てることができます。Lightning Experience 設定コンバーターを使用して、目的のページにスタイルシートを自動的に適用できます。
- Lightning Experience に適合するインターフェースを作成するための設計パターン、コンポーネント、ガイドラインのコレクションについて Salesforce Lightning Design System (SLDS) を確認してください。SLDS は、www.lightningdesignsystem.com から入手できます。
UI のカスタマイズはどうでしょうか? 新規開発であれば、Visualforce よりも Lightning Experience のローコードツールと Lightning Web を使用することをお勧めします。Lightning Web コンポーネントは、最新でパフォーマンスが高く、応答性に優れた機能を備えています。Lightning プラットフォームには、高度な管理者や開発者がカスタム機能を構築できるさまざまな方法が搭載されており、Visualforce では実現できない、より新しく、複雑性の高いビジネスプロセスがサポートされています。Lightning Web コンポーネントの詳細は、「Lightning Web コンポーネントの作成」トレイルおよび『Lightning Web Components 開発者ガイド』を参照してください。
Salesforce API および Apex
今まで使用していたプログラム型ツールやプロセスの多くは、Lightning Experience による影響をほとんど受けません。新しいリリースによって Salesforce API の連動関係が機能しなくなることはありません。Postman などの API ツールは変更されていません。開発環境は今までと同じです。
Apex クラスと API コールは正常に動作しますが、Lightning Experience ではまだサポートされていない機能がいくつかあります。ユーザーが新しいインターフェースを使用し、サポートされていない機能を操作する Apex コードを実行すると、そのタスクは完了できません。この状況に対応するため、API と Apex の両方からユーザーのインターフェース設定を判断する機能が追加されました。この機能を使用して、ユーザーがエラーに遭遇しないように既存のコードにロジックを追加できます。
AppExchange アプリケーション
AppExchange の多くのアプリケーションには、カスタムオブジェクト、カスタムボタン、Visualforce ページなどのカスタマイズが含まれています。Salesforce パートナーは、Lightning Experience でそれぞれのアプリケーションをテストし、Lightning 対応認定や Powered by Lightning 認定を申請しています。Lightning 対応のアプリケーションは Lightning Experience で動作し、インターフェース内の他のアプリケーションやページに適合します。アプリケーションが Lightning Experience でサポートされている場合は、AppExchange リスト内で Lightning 対応マークが表示されます。Lightning Experience でサポートされていないアプリケーションは、Salesforce Classic で使用してください。
Lightning Experience への組織の準備状況の評価
Lightning Experience と Salesforce Classic の比較を確認し、Salesforce の一般的なカスタマイズに関連する潜在的な問題について理解したところで、パーソナライズされた評価を実行します。組織の実装が新しいインターフェースでどのように動作するかを分析するには、Lightning Experience 準備状況チェックを使用します。
このツールでは、Lightning Experience に対して現時点で準備ができている機能およびカスタマイズと、要注意項目に対処するための推奨事項を示すパーソナライズされた準備状況レポートが生成されます。また、Lightning Experience で今すぐメリットが得られるユーザーと、後でメリットが得られるユーザーを示し、切り替えプロジェクトに必要な作業レベルが予測されます。既存のほとんどの機能とカスタマイズは Lightning Experience でも機能するため、特に対処すべきことはありません。いずれにしても、準備状況レポートは Lightning Experience を計画しロールアウトするうえでの貴重なリソースとなります。
準備状況レポートは Salesforce Files に PDF ドキュメントとして保存されます。レポートの準備ができたら、メールで通知されます。
レポートに含まれる具体的な内容については、Salesforce ヘルプの「Lightning Experience 準備状況チェックで評価する項目」を参照してください。
[設定] の [Lightning Experience 切り替えアシスタント] から [準備状況チェック] を実行します。
- Salesforce Classic の [設定] から、メニューの上部にある [Lightning Experience 切り替えアシスタント] タイルの [使用を開始する] をクリックします (1)。
- [フェーズを検出する] を選択します (2)。
-
[Lightning Experience のメリットと準備状況を評価する] をクリックして、フェーズを展開します (3)。
-
[Lightning Experience の準備状況をチェックする] の横にある [準備状況をチェック] をクリックします (4)。
ヒント
準備状況チェックの評価範囲は継続的に更新・拡大されているため、ツールを時々再実行することをお勧めします。切り替えの初期のフェーズの場合、2 ~ 3 か月ごとにチェックを実行して新機能を確認することをお勧めします。Lightning Experience を積極的にロールアウトしている場合は、チェックを少なくとも毎月実行してください。
Salesforce ではドキュメントやテンプレートのサンプルをまとめた Enablement Pack も用意しています。その中に含まれているのがギャップ分析チェックリストです。このチェックリストを使用すると、準備状況チェックの対象外である機能やカスタマイズも評価に含めることができます。
Lightning Experience の試用
評価に当たっての重要なステップは、新しいインターフェースで実際のデータ、ビジネスプロセス、カスタマイズなどがどのように機能するかを自分の目で確認することです。Lightning Experience の本番組織をいろいろ操作してみることも、新しい機能を試したり、そうした機能によってチームにどのようなメリットがあるかを探る優れた方法です。
標準のシステム管理者プロファイルを割り当てられているユーザーは、いつでも Lightning Experience に切り替えることができます。新しいインターフェースへのアクセス権がまだない場合は、Lightning Experience 切り替えアシスタントのプレビュー機能を使用してください。組織をリアルタイムで探索することができるため、Lightning Experience 準備状況チェックで評価対象ではない機能やカスタマイズの状態を確認できる優れた方法です。詳細は、Salesforce ヘルプの「Lightning Experience での組織のプレビュー」を参照してください。
Lightning Experience の試用には、他にもいくつかのオプションがあります。
- Sandbox がある場合は、実際と同様の設定やカスタマイズの動作を確認できる理想的な場所となります。
- Sandbox がない場合でも、無料の Developer Edition または Admin Playground にサインアップすると、Lightning Experience を安全な場所で試行できます。
Lightning Experience のロールアウトの計画
Lightning Experience をロールアウトする際に最適な投資の 1 つは、明確な計画を立てることです。正しい順序で物事を進め、重要なリソースを特定し、全員とコミュニケーションを取り、明確な終了日を設定するには、計画が不可欠です。計画の一環として、ユーザーを新しいインターフェースに移行する戦略と、新しい作業環境に備えてユーザーを準備するための戦略を決定します。パイロットから開始して段階的にロールアウトすることをお勧めします。こうすれば、すべてを一度に実行する必要はなくなり、学習しながら調整していくことができます。
組織の規模に応じて、変更管理部門と連携するか、プロジェクトマネージャーをロールアウトに割り当てることができます。または、システム管理者がロールアウトの開始から終了までを計画して実行することもできます。ただし、作業を分割し、Lightning Experience 切り替えアシスタントをガイドとして使用します。また、「Lightning Experience のロールアウト」モジュールでベストプラクティスを確認してください。
リソース
- ヘルプ: Lightning Experience への切り替えのフレームワーク
- ヘルプ: Lightning Experience 切り替えアシスタントの紹介
- ヘルプ: Lightning Experience での組織の評価
- ヘルプ: Lightning Experience に対する組織の準備状況の確認
- 動画: Ready for Lightning Experience? (Lightning Experience の準備はできていますか?)
- ヘルプ: Lightning Experience の考慮事項
- ヘルプ: Lightning Experience 設定コンバーターの使用開始
- ヘルプ: Lightning Experience のロールアウトの計画
- Trailhead: Lightning Experience のロールアウト