開発の準備を整える
学習の目的
このプロジェクトでは、次のことを行います。
- Salesforce 開発環境を設定する。
- Salesforce でデータモデルを作成する。
- Salesforce オブジェクトからデータを取得する Apex コードを記述する。
- Lightning Web コンポーネント (LWC) を作成してリリースする方法を学習する。
Salesforce 開発の世界へようこそ
Salesforce 開発について学習するプロジェクトを受講いただきありがとうございます。このプロジェクトでは、Salesforce Platform での開発とはどのようなものかを簡単に紹介します。
Salesforce Platform は次のような理由で開発者に高く評価されています。
- アプリケーション開発のスピードと効率性
- ユーザー ID と認証、データセキュリティと権限などを管理するための組み込みツールとサービスの利用
- 顧客データを基盤にしてカスタムソリューションを構築する機能
適切に構築されたビジネスソリューションは複雑であり、さまざまなスタックやサービスを管理するためのリソースが必要となります。次の図は、開発者はアプリケーションロジックとデータだけに集中でき、それ以外の部分は Salesforce Platform で処理されることを示しています。
このプロジェクトについて
このプロジェクトでは、DreamHouse Realty という架空企業向けのアプリケーションを作成します。DreamHouse エージェントは、あなたが開発する機能を使用して物件を管理し、地図上に視覚化することができます。
最初に、アプリケーションを作成するために必要な開発ツールを設定します。次に、データモデルを作成し、Apex を使用してバックエンドコードを記述します。Apex は Salesforce によって作成されたプログラミング言語で、Salesforce マルチテナントアーキテクチャで実行するために最適化されています。(CRUD) データの作成、読み込み、編集、削除を実行するための完全に機能する UI CRUD が Salesforce によって自動的に作成されますが、カスタムフロントエンド機能は JavaScript と Lightning Web コンポーネントを使用して開発者が構築します。
Trail Together の動画
エキスパートの説明を見ながらこのステップを進めて行きたい場合は、Trail Together シリーズの一部である、こちらの動画をご覧ください。
開発ツールを設定する
Salesforce のアプリケーションを開発するには、次のツールが必要です。
- Salesforce 開発環境 (組織とも呼ばれます)
- アプリケーション開発ライフサイクルを管理するための Salesforce コマンドラインインターフェース (CLI)
- Salesforce Extension Pack (Expanded) 拡張機能と共にインストールされた Visual Studio Code (VS Code)
新しい Trailhead Playground を作成する
前述のとおり、組織とは Salesforce アプリケーションを作成して実行するための環境です。Trailhead のハンズオンアクティビティや Challenge で使用する組織は、Trailhead Playground と呼ばれます。Salesforce Platform についてさらに学んでいけば、他の種類の組織についても学習します。
Salesforce エコシステムのスクラッチ組織やその他の開発ツールについての詳細は、「リソース」セクションの動画や他のリファレンスを参照してください。
このプロジェクト用に、新しい Trailhead Playground を作成する必要があります。必ず新しい Trailhead Playground を使用してください。既存の組織や Playground を使用すると、Challenge に取り組んでいるときに問題が発生することがあります。新しい Playground を作成するには、このページの一番下までスクロールして Playground 名をクリックし、[Playground を作成] をクリックします。新しい Trailhead Playground を作成するには、通常 3、4 分かかります。
Trailhead Playground 組織のパスワードをリセットする
Trailhead と Playground 組織を連携させると、デフォルトのパスワードにアクセスできなくなります。Salesforce CLI や VS Code のような開発者ツールなど、Trailhead の外部から組織にアクセスするにはパスワードが必要です。
Trailhead Playground のパスワードをリセットするには、次の手順を実行します。
-
をクリックして、アプリケーションランチャーを開き、[Playground Starter] を検索してクリックします。
-
[Get Your Login Credentials (ログイン情報を取得する)] タブをクリックします。ここに、Trailhead Playground でのユーザー名が表示されます。
-
[Reset My Password (パスワードをリセットする)] をクリックして、[OK] をクリックします。これにより、ユーザー名に関連付けられているアドレスにメールが送信されます。
- メール内のリンクをクリックします。新しいパスワードを入力し、確認して、[Change Password (パスワードを変更)] をクリックします。
コマンドラインインターフェース (CLI) をインストールする
Salesforce CLI は、Salesforce Platform を操作するためのコマンドラインツールです。Salesforce CLI を使用すると、開発やテストを行うための環境を簡単に作成できます。Salesforce CLI には、組織とバージョン管理システム間でソースコードを同期したり、単体テストを実行したりするコマンドもあります。
CLI のインストール手順の詳細は、『Salesforce CLI 設定ガイド』を参照してください。
-
Salesforce CLI をインストールします。
- コマンドラインから次のコマンドを実行して、CLI が適切にインストールされていて最新バージョンであることを確認します。
sf update
Visual Studio Code と Salesforce Extension Pack をインストールする
Visual Studio Code は Salesforce でサポートされる開発者用コードエディターです。Salesforce Extension Pack には、Salesforce CLI を活用して開発を合理化する機能が含まれています。
- 使用しているオペレーティングシステム用の Visual Studio Code の最新バージョンをダウンロードしてインストールします。すでに Visual Studio Code がインストールされている場合は、再インストールする必要はありません。
-
Visual Studio Code を起動します。
- 左のツールバーで、[Extensions (拡張機能)] をクリックします。
- 検索項目で「Salesforce Extension Pack (Expanded)」を検索し、[Salesforce Extension Pack (Expanded)] をクリックして [Install (インストール)] をクリックします。
- Visual Studio Code で、Ctrl+Shift+P (Windows) または Cmd+Shift+P (macOS/Linux) を押して、コマンドパレットを開きます。
-
SFDX
と入力して、Salesforce 拡張機能で提供されるコマンドを絞り込みます。
新しい Salesforce プロジェクトを作成する
新しい Salesforce プロジェクトを作成し、そのプロジェクトを Trailhead Playground 組織に接続するには、次の手順を実行します。
- コンピューターで Visual Studio Code を開きます。
-
Ctrl+Shift+P (Windows) または Cmd+Shift+P (macOS/Linux) を押して、コマンドパレットを開きます。
-
SFDX
と入力します。
-
[SFDX: Create Project (SFDX: プロジェクトを作成)] を選択します。
-
Enter キーを押して、Standard (標準) オプションを受け入れます。
- プロジェクト名として
Dreamhouse
と入力します。
- プロジェクトを保存するデバイス上のフォルダーを選択します。
-
[Create Project (プロジェクトを作成)] をクリックします。次のようなベース設定が表示されます。
- コマンドパレットをもう一度開き、
SFDX:Authorize an Org
と入力します。次の画面で [Production (本番)] を選択し、組織の別名としてmyDevOrg
と入力します。
- ブラウザーで Salesforce ログインページが開きます。Trailhead Playground 組織のログイン情報を入力します。プロンプトが表示されたら [Allow (許可)] をクリックして、Salesforce CLI が組織に対してコードリリースなどのアクションを実行するのを許可します。
- Node.js の長期サポート (Active LTS) バージョンをパソコンにインストールします。LTS バージョンをインストールするには、https://nodejs.org/en/download/ にアクセスしてください。正しくインストールされたことを確認するために、
node --version
を実行します。 - これでプロジェクトが Trailhead Playground に接続され、
sf org open
コマンドを使用して組織を開くことができるようになりました。または、 をクリックして組織を開くこともできます。
- コードのリンティングと書式設定を行う組み込みの Node.js スクリプトとユーティリティをインストールします。
- コマンドパレット (⇧⌘P) を開き、[View: Toggle Terminal (表示: ターミナルを切り替え)] コマンドを検索して選択し、VS Code でターミナルを開きます。
- ターミナルに
npm install
と入力して、ツールの設定を完了します。
- コマンドパレット (⇧⌘P) を開き、[Developer: Reload Window (開発者: ウィンドウを再読み込み)] コマンドを検索して選択し、VS Code を再読み込みします。
行った開発準備作業をまとめてみましょう。
- Salesforce 環境 (組織とも呼ばれます) を設定しました。
- Salesforce CLI をインストールして設定しました。
- Salesforce プロジェクトの作業を行えるように VS Code の準備を整えました。
これでコーディングの準備が整いました。
リソース
- Trailhead: Trailhead Playground の管理
- 外部動画: Developer Tools | Modern App Development on Salesforce (開発者ツール | Salesforce の最新アプリケーションの開発)
- 外部リンク: Salesforce Extension Pack (Expanded)
- Salesforce 開発者ブログ: Make the Most of Your DX Projects with Built-in Node.js Scripts (組み込みの Node.js スクリプトを使用して DX プロジェクトを最大限に活用する)