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優れたドラフトを執筆する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 趣旨と語調の基本を説明する。
  • コンテンツ作成プロセスについて説明する。
  • 効果的で適切に整理されたコンテンツを執筆するためのガイドラインを適用する。

Trailhead の雰囲気を会社に取り入れる

イネーブルメントサイトは Trailhead プラットフォーム上に構築されていますが、Trailhead プラットフォームが独特である理由の 1 つはその趣旨と語調です。Salesforce では、Trailhead コンテンツを執筆する際、その主題に関係なく、ややくだけた会話調のアプローチを取っています。受講者にアプリケーションコンポーネントの作成について説明するときも、友人に先日のスキューバダイビング旅行について語るときと同じように快活に話しかけます。 

あなたのイネーブルメントサイトコンテンツでも同じことができます (同じようにすべきです!)。ライターであるあなたの目標は、どのトピックも親しみやすく、取り組みやすいものにすることです。

Trailhead の構造を適用する

おそらく皆さんは Trailhead ではコンテンツがトレイル、モジュール、単元に整理されていることをすでにご存知だと思います。イネーブルメントサイトも同じ原則に従います。ですから、Trailhead でいくらかの時間を費やしてバッジやポイントを獲得したことがあれば、各構成要素がどのような関係にあるかを理解できているはずです。 

会社にイネーブルメントサイトに寄与するコンテンツ作成者が複数いる場合、すべてのコンテンツ作成者が同じようにトレイルとモジュールを構成できるように何らかのガイドラインを定めることをお勧めします。ライターに一定の作業基準を示せば、全員が足並みを揃えやすくなります。 

Pure Aloe では、慎重に作成したコンテンツ計画に基づいて実際のトレイルやモジュールを作成するにあたって、イネーブルメントサイトのコンテンツに寄与するすべてのコンテンツ作成者向けに次のようなガイドラインを定めました。 

コンテンツタイプ 下限 最大

トレイル

トレイルあたり 2 つのモジュール

トレイルあたり 7 つのモジュール

モジュール

モジュールあたり 2 つの単元

モジュールあたり 5 つの単元

単元

単元あたり 500 語

単元あたり 1,500 語

学習の目的

単元あたり 2 つの学習の目標

単元あたり 5 つの学習の目標

各単元内のコンテンツについては、ライターに次のヒントを提示します。 

  • さっと見てわかる、一貫性のある明確な見出しにする。
  • 文や段落を簡潔にする。

見出しが明確でさっと見てわかれば、受講者が構造を一目で理解できます。また、文や段落が簡潔であれば、長く難解な文章よりも読みやすく、取り組みやすくなります。 

趣旨と語調を工夫する

趣旨と語調を確立すれば、受講者とつながりやすくなります。あなたの語る内容は親しみやすいと感じるためです。極めて重要で説得力のあるモジュールを執筆することができても、受講者の言葉で語っていなければ、そのコンテンツは影響力を失います。

会話のごとく執筆するコツの第一歩は、コンテンツから専門用語や流行語を排除し、友人や同僚との日常会話で使う言葉に言い換えることです。人々の学習効果が最大になるのは、コンテンツが専門用語に溢れているのではなく、生身の人間によって書かれたように感じられる場合です。

では、どうすれば趣旨と語調を確立できるのでしょうか? 第一に、両者の違いを理解する必要があります。

趣旨には、あなたのブランドや人格が反映されます。あなたが何を述べるかです。

語調は話し方です。あなたが物事をどのように語るかです。

Salesforce では、趣旨と語調のガイドラインを参考に、的確かつ取り組みやすい形で執筆できるようにしています。以下は、私たちがライターに指示している事項です。 

率直に記す

  • 要点を示します。
  • 複雑な構造の文は避けます。

的確に伝える

  • 伝えたいことを明確にするために、端的に述べます。
  • 必要のないテキストは省きます。
  • 不要な情報や冗長な表現は避けます。

会話調にする

  • 同僚との会話のような言葉を使用します。ビジネスカジュアルを心がけます。
  • 短縮形を使用しても構いません。

肯定的な表現にする

  • 可能な限り、否定的な文ではなく肯定的な文にします。
  • 肯定的: Salesforce によって各種システムのデータが統合されます。
  • 否定的: Salesforce がなければ、データがさまざまなシステムに散在したままです。

有益なものにする

  • 受講者はあなたが執筆した文章に何らかのものを求めています。スキルのトレーニングであることもあれば、商品情報のこともあり、別のページに移動するための明確なクリック操作かもしれません。
  • あなたが書いた文章から、受講者が必要としているものを、親しみやすく、明確で、アクセスしやすい形で得られるようにします。

前述のとおり、趣旨にはあなたのブランドや人格が反映されます。あなたの人格は変わりません。何について、誰に向けて執筆しているかに応じて変化させるのは語調です。たとえば、外勤が多く、時間に追われている営業担当は、膨大なテキストを読むよりも、簡潔なビデオやポッドキャストを好むことがわかっています。開発者は要点に絞ったものを歓迎します。 

誰に向けて文章を書くのかが決まれば、次に、相手の心に響く言葉を綴る適切な語調を見つけることはさほど難しいことではありません。 

説得力のあるストーリーを伝える

新しいことを学ぶのは楽しみですよね? けれども、どうすればもっと楽しくなるかご存知ですか (バッジを獲得すると紙吹雪が舞うこと以外で...)? 素晴らしいストーリーです。ストーリーは受講者の心に響き、コンテンツに引き付け、親しみやすくなります。調査でもストーリーによって学習が「記憶に残る」ことが示唆されています。実際、私たちの頭脳はストーリーを受け入れやすいようにできています。物語によって原因と結果を理解しやすくなり、新しい知識を過去の経験に結び付けやすくなります。 

執筆しながら、ストーリーの視点で次の事項を検討します。どのような状況か? どのような登場人物がいるか? 何が課題なのか? 登場人物はどのような問題を解決しようとしているのか? 解決策を考案するためにどのような選択をするのか? 

受講者にコンテンツを覚えておいてもらいたいのであれば、説得力のある物語、視覚的な言語、親しみやすい逸話で人々の心を掴みます。

インクルーシブなコンテンツにする 

ライターであれば、コンテンツを楽しく、親しみやすく、有益で、誰もがアクセスできるものにしようと考えます。Trailhead では、コンテンツはインクルーシブであるべきと考えています。つまり、多様な受講者がコンテンツに自分たちの存在が反映されていると感じ、その心に響くものにしたいと思っています。学習者がコンテンツを読んだときに、私たちが語るストーリーに学習者自身の姿を見出してもらいたいと考えています。ストーリーが前向きで励みとなるものであり、皆が肯定的に捉えられることを望んでいます。暴力的または不快な言葉や画像を避け、政治的な内容も回避します。コンテンツを、文化、人種、宗教、民族、性的指向、性別、障害、年齢などあらゆるアイデンティティを尊重するものにしています。また、障害のある人々もコンテンツにアクセスできるように取り組んでいます。たとえば、動画には字幕を付け、画像にはスクリーンリーダーを利用する人々のために代替テキストの説明を用意することを義務付けています。

執筆プロセス

執筆は次の手順で行います。ライターがコンテンツの目標を挙げます。素晴らしいドラフトを作成し、関係者に送信してレビューしてもらいます。関係者がフィードバックを送り、ライターが修正します。校正して、このプロセスを繰り返します。Salesforce の手順を図示すると次のようになります。 

図 1.アウトラインを作成する。2.レビューしてフィードバックを与える。3.サンプルモジュールのドラフトを作成する。4.レビューしてフィードバックを与える。5.最初のドラフトを提出する。6.レビューしてフィードバックを与える。7.残りの単元またはモジュールのドラフトを作成する。8.最終版を編集してフィードバックを与える。

コンテンツのアウトラインの作成

アウトラインのドラフトを作成する準備ができました。次は、対象の受講者を絞り、コンテンツで何を達成したいのかを定め、受講者がコンテンツからどのような点を覚えておくべきかを決定します。 

まず、各単元の冒頭に学習の目的を記述します。学習の目的とは、単元を終えた時点でユーザーができるようになっているべき重要事項のリストです。(ヒント: 学習の目的は「~する」という形にします。)たとえば、犬の散歩に関するモジュールを執筆しているのであれば、1 つ目の単元の学習の目的を次のようなものにすることが考えられます。 

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 興奮している犬にひもをつける。
  • 犬の散歩に最適なコースを特定する。

こうした学習の目的を、単元のトピックに対応付けます。受講者を引き込むために、画像、動画、リソースリンク、その他のアセットを盛り込むことをお勧めします。 

単元のトピックに基づくアウトラインを作成して、画像の細かな計画を立てたら、アウトラインを関係者に回付し、収集したフィードバックを反映させた最終プランを作成します。 

最初のドラフトを書く準備ができたら、アウトラインを参考に、要点に従って物語を綴っていきます。実際に概要を書き始めてみましょう。会話調で語りかけ、創造力を発揮します。 

原稿の自己チェック:

  • 原稿が明確で、焦点が絞られ、肯定的か? 事実や主張を検証済みか?
  • 社外の親しい人 (友人、配偶者、親) が、あなたの書いた内容を理解できるか?
  • 自分が書いたものを読んだときに笑顔になるか?
  • 自分の原稿を読んだときに、もっと学びたいという気になるか?

コンテンツテンプレートから開始する

いつも空白のページから始めなければならないわけではありません。コンテンツをすばやく公開できるように、Salesforce のエキスパートやライターの協力の下で開発されたコンテンツテンプレートのライブラリが用意されています。これは記述済みのモジュールで、Trailmaker にインポートして短時間でカスタマイズできます。コンテンツテンプレートは、需要が高いビジネススキルから、現代の人材に不可欠なソフトスキルまで、幅広いトピックに対応しています。

Content Templates (コンテンツテンプレート) ハブにアクセスし、簡単なフォームに入力すれば、拡大し続けるコンテンツテンプレートのライブラリにアクセスできます。 

コンテンツテンプレートランディングページのスクリーンショット。

リソース 

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