Tableau Next のデータとワークスペースを探索する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Tableau Next におけるワークスペースの定義とその主な機能を説明する。
- ワークスペースでのデータの接続と管理の方法を説明する。
- ファイルのアップロード方法と既存アセットの参照方法を説明する。
ワークスペースとデータ接続を探索する
Tableau Next のワークスペースは、データに関する疑問に答えることを目的として、データソース、セマンティックモデル、ビジュアライゼーション、ダッシュボードなどの分析アセットを作成および参照できる、柔軟で構造化された場所です。ワークスペースは、データという材料から情報という加工品を作るための工具や資材が揃った作業場のようなものだと考えてください。

ワークスペースと分析アセットの連携
Tableau Next のワークスペースは、分析プロセスのあらゆる工程を扱えるように設計されています。データに接続し、データを準備してモデリングしてから、アクション可能なビジュアライゼーションやダッシュボードを作成できます。タブ形式のナビゲーションによって複数のアセットの同時作業も容易に行うことができ、別のワークスペースや接続済みの Data 360 組織から既存のアセットを利用することで分析をスピーディに進められます。
データのインサイトは、見つけにくかったり、無視されやすかったりするだけでなく、最悪の場合には信頼性に欠けたりすることがあります。Tableau Next は、複数のワークスペースにわたって信頼できる単一の情報源を簡単に使用できるようにすることで、こうした課題を解決します。たとえば、あるワークスペースでセマンティックモデルを作成すると、別のワークスペースで作業しているチームメンバーもそのモデルを参照できます。
さらに、Tableau Next は Data 360 上に構築されているため、既存の Data 360 オブジェクトやモデルへの参照をワークスペースに追加できます。参照では元の情報源への接続が維持されるため、常に最新の状態を保つことができます。これは、たとえば別の場所のセマンティックモデルを使用したビジュアライゼーションなど、参照を基に作成したアセットにも適用されます。
また、別のワークスペースからダッシュボードやビジュアライゼーションを自分のワークスペースにコピーすることもできます。この場合はアセットの独立したコピーが作成されるため、編集内容が元のアセットに影響することはありません。
ワークスペースにデータを取り込む
データ分析はデータがなければ始まりません。データを分析するには、データをワークスペースに接続する必要があります。Tableau Next のワークスペースにデータを接続する方法はいくつかあります。
- .csv ファイルをアップロードする。ファイルをアップロードしたら、フィールドやサンプルデータを確認したり、データ型やフィールド名を調整したりすることで、データが整理されていて分析可能であることを確認します。
- データモデルオブジェクト、データレイクオブジェクト、セマンティックモデル、計算済みインサイトなど、Data 360 組織から既存のアセットを追加する。Tableau Next 上で行った変更は、Data 360 上の元のデータオブジェクトには影響しないため、いろいろと自由に試すことができます。
- 既存のアセットへの参照を追加する。別のユーザーが Tableau Next のワークスペースに追加したデータを自分の分析に使用したり、そのデータから新たな分析アセットを作成したりできます。
ワークスペースの使い方
最も効率的な作業場の整理の仕方は、そこで何を作るのかによって変わります。Tableau Next のワークスペースにも、目的に応じてさまざまな整理の仕方があります。ここでは、代表的な 2 つの使い方を紹介します。
- 問題の根本原因を調査したり、インサイトを得たり、新しいデータセットを試したりする場合には、アドホック調査用のワークスペースを作成します。このワークスペースでは、関連するすべての分析が 1 か所にまとめられるため、調査対象をより包括的に理解できます。一時的なワークスペースであるため、調査が完了したら削除してもかまいません。また、大規模なプロジェクトの出発点として活用することもできます。調査が進むにつれて、目的に応じてさらに多くのワークスペースを作成することもできます。
- もう 1 つの使い方は、ダッシュボードなどの特定の分析アセットや、分析アセットのコレクションを作成するためのワークスペースです。このワークスペースには、ダッシュボードの構築に直接関係するすべてのアセットだけでなく、試行段階のアセットや、データの検証目的で作成されたアセット、期待どおりに機能しなかった未完成のアセットなども入れておくことができます。
まとめ
この単元では、データ分析をより効率的に連携して行うためのワークスペースの機能や、目的に応じてワークスペースを作成する方法、そしてデータを追加して新たな分析サイクルを開始する方法について学びました。では、データを存分に探索してください。