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水使用量を追跡する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 固定資産に関連付けられた水活動について説明する。
  • 固定資産の水使用量レコードと固定資産のウォーターフットプリントレコードについて説明する。
  • サプライヤーから水使用データを収集する。

調査によると、繊維製品の製造は製品の染色や加工によって、世界の浄水汚染の 20% の原因となっています。NTO には、繊維製品の製造や従業員による通常の使用などのさまざまな目的で水が必要な建物 (固定資産) がいくつかあります。Sam は NTO が水の使用量を追跡できるように Net Zero Cloud を設定する必要があります。 

設定を始めるために、Sam はシステム管理者に依頼して [Net Zero 設定] で [水資源の管理] 機能を有効にしてもらいます。 

[Net Zero 設定] で有効になっている [水資源の管理] 機能

メモ

[水資源の管理] 機能は Net Zero Cloud Growth ライセンスでのみ使用できます。

NTO の固定資産で水がどのように使用されているかを追跡するには、Sam は Net Zero Cloud で次の手順を実行する必要があります。

  1. 固定資産の水活動を作成する。
  2. 固定資産のウォーターフットプリントを計算する。

固定資産の水活動を作成する

水活動とは、固定資産によって水がどのように使用されるかを定義するものです。固定資産に関連付けられた水活動には次の 3 つの種別があります。

  • 取水: 湖、川、海などの水源から取得された水の量。通常、この水の一部は水源に戻されます。
  • 排水: (取水された水から) 使用後に排出される水の量。この水の水質は水源からの取水時よりも悪くなっている可能性があります。そのため、水源に放出する前に処理が必要な場合があります。
  • 水消費: 使用のために水源から取得され、排水されていない水の量。

消費が起きるのは、水が蒸発によって大気に吸収されたり、製品や植物に取り込まれてたりして、再利用できない状態になった場合です。 

簡単に言えば次のようになります。 

取水量 – 排水量 = 水消費量

 水は水源から NTO の建物に取水され、消費される。その一部は使用後に排水され、水処理施設で処理され、その後、水源に戻される。

Sam は NTO の固定資産に関連する水活動 (取水、消費、排水) をキャプチャするために固定資産の水使用量レコードを作成する必要があります。 

固定資産の水使用量レコードを作成するには、次の主要な情報が必要です。

  • 名前: 水活動の名前。
  • 固定資産排出源: このレコードが関連付けられている固定資産排出源。
  • 活動種別: [消費]、[排水]、[取水] のいずれかです。活動種別が [排水] の場合、水の処理と排水のために実行される活動の種別を指定する [処理種別] を選択する必要があります。
  • レポート期間の詳細: このレコードが生成される期間の詳細。[開始日]、[終了日]、[ウォーターフットプリント報告日] が含まれます。
  • 環境リスク: 環境リスク値は、値が固定資産排出源に関連付けられていれば自動的に更新されます。環境リスクは特定の地域の水の使用可能状況が組織のビジネスに及ぼす可能性のあるリスクの種別を表します。

[新規固定資産の水使用量] ウィンドウ。

メモ

Sam は必要に応じて固定資産の水使用量レコードを既存の固定資産のウォーターフットプリントに関連付けることもできます。固定資産の水使用量レコードの作成についての詳細は「水活動レコードの作成」を参照してください。

固定資産のウォーターフットプリントを作成する

固定資産のウォーターフットプリントレコードは特定の報告期間の特定の資産の詳細な水使用情報を保持する統合エンティティです。たとえば、2021 年 1 月から 2021 年 12 月までの NTO 本社の水使用情報を保存できます。Sam はこのレコードを使用して NTO の水使用の効率を測定できます。

固定資産のウォーターフットプリントレコードには複数の固定資産のウォーターフットプリント項目を関連付けることができます。この項目はフットプリントに関連付けられた固定資産の水活動から活動種別、活動ソース種別、処理方法などの入力を通じて自動的に作成されます。各固定資産の水使用量レコードは固定資産のウォーターフットプリントレコードに関連付けられています。

メモ

新しい水活動を作成するときには固定資産のウォーターフットプリントレコードを作成し、水活動とウォーターフットプリントを追加する必要があります。

固定資産のウォーターフットプリントレコードを作成するには、次の主要項目の値が必要です。

  • 名前: ウォーターフットプリントの名前。
  • フットプリントフェーズ: ウォーターフットプリントの最新のワークフロー状況。[排出源確認]、[データ収集]、[データ検証]、[内部監査]、[外部監査]、[完了] のいずれかになります。
  • レポート期間の詳細: このレコードが生成される期間の詳細。[開始日][終了日][報告年] が含まれます。
  • 総貯水量 (Ml): 水活動に使用できる総貯水量。使用される単位はメガリットルです。
  • 資産属性: 固定資産に関する次の情報が含まれます。
    • 従業員数: その建物で働いている従業員の人数。
    • 製造済み総単位数: 製造される製品単位の数 (該当する場合)。
    • 占有床面積占有床面積単位: 会社が占有する延床面積と面積の表示に使用される測定単位。
    • 延床面積延床面積単位: 建物の延床面積と面積の表示に使用される測定単位。

[新規固定資産のウォーターフットプリント] ウィンドウ。

固定資産のウォーターフットプリントレコードの作成についての詳細は「ウォーターフットプリントレコードの作成」を参照してください。

Sam は固定資産の水使用量レコードと固定資産のウォーターフットプリントを作成します。固定資産のウォーターフットプリントレコードには特定の報告年の取水量、消費量、排水量の合計が表示されます。次に固定資産のウォーターフットプリントの [関連] タブで関連付けられている固定資産のウォーターフットプリント項目を確認します。 

固定資産のウォーターフットプリントレコードの例。

関連付けられているフットプリント項目のいずれかのデータが変更された場合には、Sam はフットプリントの [再計算] オプションを使用して更新された排出量の数値を取得できます。 

また、誤って更新されたり自動プロセスによって更新されたりすることがないように、ウォーターフットプリントレコードをロックすることもできます。そうすると、関連付けられている固定資産の水使用量レコードと固定資産のウォーターフットプリント項目もロックされます。

メモ

Sam は自分が作成したレコードの変更、ロック、ロック解除、再計算を行うことができます。ただし、他のユーザーが作成したレコードにこのようなアクションを実行したい場合には、対象のレコードに対して「すべて変更」権限を持っている必要があります。

サプライヤーと連携して水使用量データを取得する

Sam は NTO の建物に関連付けられた水使用量を計算しました。ただし、NTO はバリューチェーン内でサプライヤーのサービスを使用している場合が複数あります。製造中と地域の NTO 小売店への完成した製品の輸送中にサプライヤーは一定の量の水を使用するため、それを考慮する必要があります。 

このデータを追跡するために Sam はサプライヤーの Sustainability スコアカードレコードを作成します。このスコアカードを使用して、サプライヤーは消費、排水、取水した水の量に関するデータを共有できます。スコアカードについての詳細は「Net Zero Cloud でのスコープ 3 の調達分析とサプライヤーエンゲージメント」を参照してください。

サプライヤーは次の情報を NTO と共有する必要があります。

  • 取水量取水量単位: 取水した量と使用されている計測単位。
  • 水消費量消費量単位: 消費した水の量と使用されている計測単位。
  • 排水量排水量単位: 排水した量と使用されている特定の計測単位。
  • サプライヤー水活動種別: サプライヤーが提供する水活動の種別。[割り当て済みの水活動] または [合計水活動] のいずれかです。
  • 組織の水割り当て割合 (%): サプライヤーによって組織に割り当てられた水活動の割合。
  • 水量計算方法: 組織の水活動を計算するために使用される方法。次のいずれかです。
    • 割合基準: サプライヤーが合計水使用量の一定の割合を割り当てる場合。
    • 売上基準: サプライヤーが合計水使用に対して使用された収益の一部を割り当てる場合。
    • サプライヤー提供: サプライヤーが水使用に関する特定の情報を共有する場合。

Sustainability スコアカードの [サプライヤーの水活動の詳細]。

サプライヤーからの情報も得たことで、Sam は NTO のバリューチェーン全体の包括的な水使用量データを収集できました。

水使用量データを分析する

Net Zero Cloud には Water Management ダッシュボードが含まれており、Sam は NTO の水使用量に関する視覚的なインサイトを得ることができます。このダッシュボードには取水、消費、排水に基づくデータが表示されます。 

Net Zero Cloud の Water Management ダッシュボード。

この単元では、Sam は Net Zero Cloud のレコードとダッシュボードを使用して NTO の水使用量を追跡しました。次の単元では、NTO が排出した廃棄物を追跡、管理する手順を見ていきましょう。 

リソース