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水と廃棄物の追跡をはじめる

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 水使用量を追跡することが重要な理由を説明する。
  • 廃棄物から生じる排出量の種別を説明する。
  • Net Zero Cloud を使用して人や組織がどのように水使用量と廃棄物を追跡できるかを説明する。
メモ

前提条件

始める前に、次の学習を完了していることを確認してください。

推奨 

今必要なこと

私たちが経験している気候変動に対処するには、私たち全員がどのようにリソースを使用して、どのように排出量を減らすかを意識する必要があります。水の使用が無謀であれば真水不足が悪化し、廃棄物の発生を野放しにしたり発生廃棄物の処理をいい加減に行ったりすれば炭素排出量が大幅に増えます。水を賢く使用し、廃棄物についての意識を高めることで、私たちは排出量を削減し、気候変動を抑えることができます。 

アウトドアやレクリエーションの用具と衣料品の小売業者 Northern Trail Outfitters (NTO) では、Net Zero Cloud を使用してカーボンフットプリントを計算、管理しています。このモジュールでは、NTO の最高サステナビリティ責任者である Sam Rajan と一緒に、Net Zero Cloud を設定して NTO の水使用量と廃棄物を追跡する方法を見ていきます。その前に、水と廃棄物の管理の重要性について、もう少し詳しく確認しておきましょう。

水を賢く使う

水は地球の 4 分の 3 近くを覆っていますが、そのほとんど (97%) は飲用に適さない海水です。真水は約 3% で、そのうち人間が消費できるのは 0.5% のみであり、残りは氷の塊や氷河に閉じ込められています。

地球上の海水、飲用にできる真水、飲用にできない真水の割合。

過去数世紀の間に、急速な産業化と人口の増加に伴って、世界の真水の消費量はほぼ倍増しました。真水資源は限られているという事実を考えると、今こそ賢く水を使うときです。

水使用を管理する

Sam は Net Zero Cloud を使用して、NTO の水使用量データを管理および分析し、効率的な水管理の貴重なインサイトを得ることができます。ウォーターフットプリントレコードには、2020 年 1 月から 2020 年 12 月までの NTO 本社の水使用情報など、特定の報告期間の特定の資産における詳細な水使用情報が保持されます。

ウォーターフットプリントレコード。

Sam は、サプライヤーが水使用量データを記録できる サプライヤー向けの Sustainability スコアカードを作成できます。そのため、Sam は NTO の資産の水使用量データを管理するだけでなく、NTO のバリューチェーン全体の水使用に関する見通しを包括的に把握できます。従業員数とフロア面積などの資産属性に基づいて、さまざまな資産全体の水原単位を計算することも可能です。

廃棄物による排出

ごみや副産物は大きな排出源です。そのような廃棄物を完全になくすことは現実的に不可能です。廃棄物を削減する効率的な方法を発見しない限り、廃棄物処理や製品の廃棄による排出量によって気候変動は悪化します。レポートによると、2017 年の温室効果ガス (GHG) 排出量の発生源セクターとして、廃棄物は、燃料の燃焼、農業、工業プロセスに次いで 4 番目に大きいものでした。 

廃棄物には大きく分けて 3 つの種別があります。化石/生体廃棄物、埋立廃棄物、冷蔵庫および空調ユニットの処分による廃棄物です。大気中に排出される GHG は廃棄物の種別によって異なります。次に例を示します。

  • 二酸化炭素 (CO₂) は廃棄物に含まれる化石炭素と生体炭素の分解によって排出されます。
  • メタン (CH₄) は埋立または廃棄物発電 (WtE) 技術での生体物質の分解によって排出されます。
  • ハイドロフルオロカーボン (HFC) は冷蔵庫や空調ユニットの処分によって排出されます。

3 つの廃棄物種別からの GHG の排出。

Net Zero Cloud で廃棄物を追跡する

廃棄物がどのように排出につながるかを理解するために例を見てみましょう。ジャケットを作製するために NTO は工場や織物会社から原材料を購入し、染色会社と提携します。このような原材料の製造によって廃棄物が発生し、その廃棄物の処理には排出が伴います。 

同じように、消費者が NTO のジャケットを購入して使用するときにも、洗濯と乾燥にエネルギーが使用されます。ジャケットは廃棄時に埋め立てられて腐敗する可能性があり、その場合にも排出が発生します。 

NTO の活動から発生する廃棄物は次の種別に分類できます。

  • 事業から出る廃棄物: 報告年において NTO が所有または管理する事業から出る廃棄物のサードパーティによる廃棄や処分から発生した排出量が含まれます。これは GHG プロトコルのスコープ 3 標準の廃棄物処理 (カテゴリ 5) による排出量と一致します。廃棄物管理サービスは報告する会社によって購入されるため、これは上流のスコープ 3 カテゴリです。
  • 販売した製品の廃棄: NTO が販売した製品の廃棄と処分に伴う排出量が含まれます。NTO は各製品について可能性の高い廃棄物種別と廃棄方法を評価する必要があります。目標は埋立廃棄を抑えたリサイクル可能な製品を設計することです。これは GHG プロトコルのスコープ 3 標準の下流の販売した製品の廃棄 (カテゴリ 12) と一致します。

Net Zero Cloud を使用すれば、Sam は特定の報告期間の NTO の活動に伴って発生した廃棄物を把握できます。廃棄物排出係数が発生廃棄物レコードの値に適用されて、tCO₂e (二酸化炭素換算トン) で表される廃棄物関連の排出量が計算されます。 

この単元では、水と廃棄物が気候変動にどのように関連していて、Net Zero Cloud がどのように役立つかについて学習しました。水使用を追跡することは真水の節約につながり、廃棄物データを効率的に管理することは排出量の削減につながります。 

次の単元では、Sam が NTO の水使用量を追跡するために Net Zero Cloud を設定する手順を見ていきましょう。

リソース

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